ハンディGPS導入記録


1999.6/26

過日念願のハンディGPSを導入しました。もちろんツーリング用です。
なお私はカーナビを使ったことない人なので、自分の位置が画面に出る経験をしたことがなく興味津々なのです。
機種選定はさんざん悩んで日本語表示のできるエンペックス製のポケナビGPS65EZにしました。
ガーミン等の米国製ハンディGPSは高性能かつ安価でかなり魅力的にうつったのですが、
私は英語力が極めてアヤシイため日本語表示、日本語マニュアル、日本語サポート(笑)の機種を選択する事にしたのです。
英語力が十分あればガーミンやマゼランのを導入していたかもです。GARMIN社へのリンク

GPS65EZ(税別39800円)導入にあたり心配だったのは実際の感度です。
このハンディGPSは衛星からの信号の受信に「11チャンネル複合デジタルGPSエンジン」方式を採用しています。
エンペックスのhttp://www.empex.co.jp/sp_653/sp.html/653sp.htmlにも書いてあるように、この方式は合理的といえばそうなのですが、上方視界が激しく移り変わる状況や視界の悪い環境での衛星を追随能力がもひとつで結構あっさりと位置を見失ってしまうのです。(実例は別に書きます)
また起動時間も長いめで、好条件下でも体感約1分かかります。
衛星毎に専用に独立した12個のセンサを持つGPSでは起動時間もうんと短く悪条件でも位置を見失いにくいのです。
なおマゼランでは実売2万円以下、ガーミンでは3万以下の最廉価なモデルでも高性能な独立センサ式を採用しています。ですので特に高コストとなるわけでもないようです。
時期モデルではこのタイプのセンサになることは間違いないでしょう(と予言しちゃいます)。

GPSはまず最初に初期化が必要です。
近所で上方視界が開けたところとして橋の上を選びました。
だいたい10分くらいで初期化は終了しました。
なお視界の悪いところでは(通常の受信には問題が無いレベル)1時間たっても初期化は終了しませんので
初期化を実行するときは視界の良いところを選ぶのはとても重要です。
鴨川に掛かる二条橋で初期化を済ませ、とりあえず京都市役所を目標に設定して歩くことにしました。
二条通り、木屋町通り、御池通り、そこそこ電波を拾っているようです。
街路樹の近くでは受信不可になりました。ややシビアかなと思いました。
無事、京都市役所に到着しました。なお目的地に近づくと「目標に近づいたよ」とのアラートが出ます。
寺町を御池から丸太町まで歩きました。歩道では車道寄りに歩くとなんとか受信してくれましたが、
建物に近づくと簡単に受信不可になりました。ここらへんが微妙なところみたいです。

歩きでの使用でどんな感じで動作するのかだいたいつかみました。
GPSの常識なのですが、実際に目の当たりにしてあらためて驚いたのは、
方位測定機能が移動している時しか正確に働かないことです。
方位磁石では静止状態で見るのがあたりまえなので、方位を確認するときはつい立ち止まってしまいます。
そうすると画面上に表示される方位はもうデタラメとなります。
移動速度はゆっくり歩く程度で充分なのですが、運用する上での要注意点だと強く思いました。
フツーのコンパス(私はシルバコンパス愛用)がGPSでお役御免となるわけでは全然なく
これらは併用するものなのだと強く感じました。

R11GSのタンクバック上部に装着して使用しました。

とりあえず、自宅から鴨川沿いの川端通りを走り川沿いに一周してきました。
アルファベットの「Y」型のコースです。
数カ所で明らかに異常な跳躍が有りましたが、見れば明らかに変とわかる表示がされますので間違うことはないと思います。
変な表示とは、道沿いにまっすぐに走っているのに画面上では突如100メートルほど右側に横っ飛びして戻ってくるとゆうものです。こんな移動の仕方はちょっとできないのですぐに変だとわかるはずです。

ライダーの身体の影で受信に悪影響が出るかとも思いましたがこの点は問題ないみたいです。
道路の真ん中では上方視界はある程度確保されるので、歩道にいるときよりも体感感度は良いようです。
受信不可には思ったよりなりにくかったです。私は感度的には十分実用レベルに達していると判断しました。

マップモードで使っていると画面表示が乱れることが有ります。
本来表示される名前が崩れるとか県境の線が表示されなくなるとかです。
結構簡単に乱れますが対策もわかっています。画面を手動で少しスクロールさせて画面を再描画させれば
正常な画面になります。どうもこうゆう仕様のようです。まぁこんなものでしょうといったレベルです。

「R367」大原〜途中〜朽木村(=鯖街道)を走り小浜に抜け「R162」(周山街道)で京都市内へと200km程度走りました。
R367の朽木村を過ぎての林間など細い道のすぐ脇に高い木が立ち並ぶとゆう環境ではさすがに受信はあやしくなりましたが、道を見失うほど受信不可状態が連続するわけではありませんでした。
周山街道の杉山の中のクネクネ峠道ではカーブをショートカットして記録してましてましたが、これはまぁ許容範囲です。(しゃーないわなぁレベルか?)
マップでの縮尺に左右されるみたいですが、自動軌跡記録モードで約80km分の移動記録(500ポイント)を保持してくれるようでした。
ツーリング一日分の軌跡を帰宅後パソコンにまとめて記録とゆう手は標準設定の自動モードでは不可です。
記録間隔を広げると距離は確保できると思いますが軌跡がかなり不正確になってしまいよろしくありません。
ポイント記録を均等割り付けでなく、直線が続くところでは広く、曲がったところでは細かくと移動軌跡を察知して能動的に記録パターンを制御してくれれば良いのにと思いました。(次期モデルに期待です。...単純に大容量メモリ入れる方が簡単で安くついたりして。)

最小のスイッチでの操作はけっこう練られたもので直感的にわかりやすく好感を得ました。
唯一なんとかならんのかと思ったのは、自動記録された移動軌跡(ポイント)を手動設定したのと同じ階層に半自動で大量に移行記録する機能があるのですが、その記録されたポイントの中から不用な設定ポイントをまとめて消去することができないところです。
いちいち、ひとつずつ消去していいか?を尋ねるダイアログが出て...、シフトを押してまとめて選択できればとうっかり作成されてしまった数十(場合によっては数百)の設定ポイントを消去するとき思いました。
なおこのポイント記録はほっておくわけにはいかないのです。マップモードにするとすべて画面に表示されてしまうので画面グチャグチャになるからです。
操作へのレスポンス(遅さ)も通常操作では許容範囲となるのですが、この時ばかりは遅いぞなんとかならんかと思いました。

電池の持ちはだいたいスペック通りみたいです。
ただニッカド/ニッケル水素蓄電池では終止電圧に至る前に電池切れとなり自動終了してしまいます。
ですのでメモリ効果が出てしまいます。気に入りませんが仕方ないかとも思います。(デジカメよりはマシな程度)
電池三本ってのもやや変則的で気になります。偶数のほうがなにかと使いやすいです。
バイクから直接電源を取ることもできるのですが、12ボルト直は不可なので変換アダプタが必要となります。
電池は四本あるいは二本の偶数のほうが運用しやすいと思います。

2000.9/3 追記

メモリ効果による実容量低下は極めて少ないとのメーカー公式情報もあります。しかし 放電されてゆく過程での電圧変化カーブのふらつきにより器機に内蔵されている電池残量表示の信頼度が著しく低下するのでやはりメモリ効果はヤなものです。