純正以外使ってくれるな!
最近 ボランティアでMac初心者のサポートをしています。
新規購入の場合、購入 搬送 物理的配置の後、使用するアプリ&ユーティリティ、各種ドライバをインストールし、プロバイダの設定等一揃して周辺機器等も問題なく動作する事を確認します。(念のためその状態のHDを丸ごと外部メディアにバックアップする事が多いです)しばらくすると、Macが起動しなくなったとか、なんだか不審な動作をするようになったみたいとか、アプリがちゃんと動かなくなったとかの連絡が来る時が有ります。
経験的にはユーティリティやアプリケーションを新規にインストールした後に問題が起きている事が多いようです。基本的に各種ユーティリティ類はMacをより使いやすくするために作られています。
良いユーティリティは次期OSに標準機能として組み込まれることもあります。
優秀なサードパーティーによるユーティリティの開発によりOSの進化が促されてきた歴史/側面を否定する事はできません。しかし、環境によっては問題を起こすソフトもまま有ります。
電話などで遠隔サポートする時に困るのは雑誌のCD-ROMやインターネットで配付されている(私のよく知らない)各種アプリ、ユーティリティをインストールしてから起きた不調です。(すべてのソフトの各種環境下での振る舞いを完全に把握することは現実的に不可能です)とりあえず、そのアプリ/ユーティリティの役割(タイプ)を聞きます。
その後 インストーラーがどこに何を作製/配置したかを聞くのですが、要領を得た返答が返ってくる事は稀です。
システムやアプリ自体、あるいはその設定を都合良く書き換えるのもあり(ウイルスではないです)インストール事体は簡単でも、それ以前の状態に戻すのが難しいのも有ります。名の通ったソフト屋のインストーラーでもたちの悪いのは有ります。
インストールしたものが標準的な純正機能拡張とコンフリクトを起こしてしまい、
インストール直後の再起動動作中に不可となるキツイのもありました。
アイコンパレード途中にフリーズすると、初心者は高確率でパニくります。電話ではどうにもならないと判断した時は直に出向きます。
(その人に見える“=認識できる”ものしか言葉とはなりませんから)
復旧作業を終えて一息ついた後、すばらしいユーティリティが多数ある事を知ってはいても、後のサポートの事を考え「わけのわからんユーティリティは今後絶対に入れないで下さい!」と念押しをしてしまう私がそこにいました。この時ふと「消耗品(オイル含む)は純正のみを使用し、それ以外のものは決して使用しないで下さい」と私に念押しするディーラーのサービスマンの姿を思い出しました。
経験豊富なプロのメカマン達が非純正部品(オイル含む)中にも良いものがある事を知らないとは思えません。
しかし、後々のサポートの事を考えて「使ってくれるな」というのはわからなく無い話しです。私の環境で問題なく動いているソフトであっても、他の環境でも問題なく動作するとは断定できません。
ましてや使った事のないソフト、よく知らないソフトの場合「うまく動作するか(不具合が起きないか)どうか教えて」と聞かれても、明確な答えを出せるものでは有りません。そしてその後不調になった場合、電話サポートのみでうまく問題解決する事は私の力量ではかなり困難です。経験豊富なプロのメカマンでも、よく知らないオイルや添加剤の使用結果を正確に予測する事が可能とは思えません。(各種規格や使用成分からある程度の予想はできると思いますが)
ましてや知識/力量共に不明な人に聞かれた場合、たとえ中には良いものが有る事を知っていても、
一般論として「純正以外使ってくれるな!」と言うのはもっともな話しだと思います。