MSX版XANADU


 恐らく、現在 あすとさん も取り組んでおられると思いますが、MSX版出たのが遅かっただけに凄いです。全体のバランスの良さという点ではボクがプレーした中では全機種中最高の出来でした。ちなみに、ボクが今までプレーしたものは、PC-9800版(8インチ)、PC−98版(3.5インチ,TAKERUで購入(シナリオ2含む))、MSX2版(フロッピー)、リバザナ1&2、SS版(オリジナルモード・サターンモードの両方)、そして今回クリアーしたMSX版(ROMカセット)です。
 ここでは、各機種の特徴を取り上げてみます。
 ボクが初めてプレーしたのは、8インチ版ですが、スピードを10段階で調節でき、スピード0でサウンドOffにしたときの軽快さは狂気とさえ言えるほどでした。しかし、BGMの出来は最悪でBeep音が小気味良くジャカジャカいうだけの代物でした(T_T)そんなわけで、ファルコム側の好意なのか、「Ctrl+v」でBGMのOn/Offの切り替えができました。 ボクは無論Offです(笑)ちなみに、これはTAKERU版でも治ってなかったです。
 MSX2版は正しくない方法で入手したのですが、今思うと一番できが良かったような気がします。プレーしていて98版とのギャップはほとんど無かったと思います。確認できませんが、スピードも10段階あったかと思います。しかも、BGMがあのX1版で聴いたカッコイイ音楽だったところがポイント高いです。欠点は強いてあげれば、MSXでテンキーの付いてるものはかなり後期の機種であったことと、「SmallShield」を「S−Shield」というように省略して表記していたことくらいです。ちなみに、ボクがデータ集めしたときに用いたのが、MSX2版だったため、XANADUノートには、実際に「+6L-Shield」とか「D-Mace」という感じで書いたような気がします。(それはそれで便利でしたが…)
 リバザナは意外に遅さを感じました。ボクが使っていた機種が386だったせいもあるかもしれませんが、286以上あれば動くことになっていたわけだから、かなり重かったのではないでしょうか。それと、何度も言うようですが、サウンドOffモードが無かったために、デグ系魔法を使うのに抵抗を覚えました。この辺はゲームバランスの観点で斬られたのでしょう(希望的観測(^^;)。ボクはスッゴイ不満ですけどね。
 SS版は戦闘シーンが一画面に収まりきらない、サウンドOffができない、遅すぎる、ガルシスにDEATHが効く(ドラスレ不要)、(なぜだか知らないが)DEATH(だけ?)をコントロールできない、等々の問題がありましたが、単発魔法でアイテムを破壊できない(邪魔な宝箱を破壊できないので帳消しだけど…)、対ボス戦のアクション性が高くなっている(特に対ガルシス戦はElixer5個は持ってないと勝てないと思う)、どんなにヘボイ攻撃でも必ずダメージを受けることができる(防御力はすぐにマックスにできる)、食料購入が楽(XANAユーザーにとってこれは朗報では?)、など評価するべき点も多いです。しかも、イースとカップリングされていたため、かなり多くの人にプレーされる可能性を持っているので、それらも良い判断材料となることでしょう。特に、ボス戦でRed Potionを使うことを許されている(それどころか、Elixerまで使える!)ため、持久戦に持ち込むことまで可能です。というのは、サターンモードの場合、セーブを実行したときにしかセーブされないからです。
 あと、戦闘中に装備を変更できるため、デグ系魔法で全体を弱らせてから、単発魔法に切り換えて殺していくという戦法や、複数種類の武器・防具を鍛えることも可能となっています。
 MSX版。まず、初めに断っておきますが、MSX1というのは、とにかく鈍いです。 しかし、XANADUは鈍くないんです!確かに、スピードは1段階で固定ですが、スクロールしようが敵味方入り乱れて魔法を使いまくろうが、ゲームスピードは一定に保たれているのです。しかも、食糧店では9999Gまで同時に購入できます。
 したがって、一回の購入で98版の101倍のfoodを買うことができるのです。 失敗すれば、打撃を大きいですが、終盤に入ってfood以外買うモノが無くなったとき、一時間近くかけてfoodを買ったこと記憶はありませんか?MSX版ではこうした心配はほとんど皆無なのです。あと、これまで数多くのガルシスと対峙してきましたが、このMSX版のガルシスほど手強いガルシスもいませんでした。普通でしたら、炎を吐いてるときに、頭部を叩けば、楽勝なのですが、 MSX版では炎を吐かれた瞬間にほぼ即死します。そこで、MSX版でしか通用しない戦法を使うわけなのですが、あたり判定が結構厳しいのです。なので、勝つときは意外にあっさりと勝てるのに、上手くいかないときはとことん負けまくります。やっぱり、MSXユーザはアクションが強いと見ているのでしょうね。
 あと、アイテムショップが凄いです。マントルとかを買おうとすると10000G請求されるのですが、ここには何度でも戻ってくることが可能なのです。 さらに、訓練場では現金で訓練させてくれず、別なアイテム(?)が30個与えられ、それで訓練するのです。したがって、他機種に比べて5ポイント分だけ弱いキャラクターが完成します(現金500Gも同時に貰えます)。 で、このアイテムショップなのですが、スペクタクルとかレッドポーション以外のアイテムの値段の付け方がスゴイのです。まだ、詳しくは確認していないのですが、マントルを大量に購入しようと思って、バトルスーツを売りさばいてからアイテムショップに行ったところ、1,762,600G請求されました。このときの持ち金が1,762,626Gでしたので、(所持金の100G以下切り捨て)というとんでも無い価格でアイテムを販売しているようです。さすがに高くて買う気になれなかったです。しかも、SRAM内蔵だったので、Level0に来た段階でセーブされてますので、バトルスーツを売る前のデータには戻れません。結局、蛇の生殺しのようなことをする店へと変貌してしまったようです。ただし、未確認ではありますが、上手にお金を小出しにして持っていけば、わりとリーズナブルな価格でアイテムを購入できるかも知れません。そもそも50Gで最高級のアイテムが手に入る方が問題だったのかも知れませんね。
 他にも優秀な点は多いです。サウンドOffモードはホントの意味での効果音Offで実際に効果音が入るべきところには「間」が入ります(笑)しかも、魔法を唱えるときの詠唱はどんな魔法でも「ピロ」で終わります。これは、他機種版できっちり「高度な魔法は唱えるときの時間も長いものだ」ということを認識している人だけが、享受すべき特権であり、XANADU初体験者はちゃんと真面目に長ったらしい詠唱を聴かなくてはダメです(笑)ただし、他機種版をプレーした後にMSX版をプレーする人がどれほどいたのかは非常に疑問が残るところではあります。とりあえず、このおかげで魔法のコントロールが前より難しくはなりましたが、ストレスは非常に軽減されました。音楽は全部で6曲ほどあるようです(PSG)。オープニングと非戦闘時、戦闘時、勝利時、対デカキャラ戦、エンディングです。他にもあるかも知れないし、逆にかぶっている曲があるかもしれませんが、あの98版を経験している身としては十分すぎる程です。キャラクターが基本的に単色なのですが、装備を変えるとそれに合わせてちゃんとグラフィックが変わるところがえらいです。しかも、フィールドの下にスペースがあるのですが、そこに自分が装備している武器・防具・魔法・アイテムの5つが表示されます。おかげで、コレクター心をくすぐられたりするのですが、資金不足のため泣く泣く多くの貴重なアイテムを手放してしまいました(T_T)特に、「Nの武器(解る人には解る)」を装備したとき、武器の欄に「刀(これで解るでしょう)」が描かれたときには感動しました。 その他、鎧とか盾などもカッコイイものが多かったので、コレクションのためにプレーした人がいたかも知れません。個人的には、所長さんにこれを期待したいですが、これ以上所長さんをいじめても可哀想なので、止めにしておきます(^^;(でも、エミュとかデジカメとかが無いと、コレクションしてもあんまり意味が無いんだよね…)
 ちなみに、MSX版の欠点ですが、はっきり言ってほとんど無いです。
 先程書いたサウンドOffが鈍いとか、キャラクターが単色だとか、音色がPSGで安っぽいとか、「i」を押すと「武器→魔法→鎧→盾→アイテム」の順に表示されるためイライラする(ただし、スペース以外を押すとその場で終了)とか、アイテムショップがどうたらとか、訓練場がどうたらとか、エンディングが「音楽+一枚絵+スタッフロール」で終わりとか、どれもこれも優秀な面と比べると他愛もないものばかりだと思いませんか? 個人的には、このXANADUに出会えてホントに良かったと思ってます。
 最後に、掲示板にこんなに長々と書いてしまい、本当に申しわけありませんでした。あまりログデータが大きいとサーバーに付加がかかることと思いますので、読まれましたら消しておいて下さいませ。なお、今回書きましたことがXANADUシナリオ3を作る上での良き資料となることができれば、非常に幸せです。


R.