これからしゅじゅつをうけるこどもたちのためのまほうの病院
まほうページ


下記とほぼ同じ内容で、漢字も使ったページもあります。読み聞かせには、このひらがなのページよりも読みやすいと思いますので、そちらを開いて下さい。


いらっしゃい、よくきたね。

わたしは、まほうのびょういんまほうかのまじょせんせいです。

きみたちはこんどびょういんしゅじゅつをするんだってね。

しゅじゅつをするためにまほうをかけてもらうんだって?

え、きいてない?  まほうじゃなくてますいだって?

じゃあ、ますいっていうのはなんのこと? 

むずかしいね。せんせいが、おしえてあげよう。

ますいっていうのは、とくべつなまほうのことなんだよ。

しゅじゅつをしてもちっともいたくない、からだをメスできっても、いととハリでぬってもいたくないようにするまほう、それがますいさ。

きみのおもちゃがこわれたら、どうする?

おかあさんが、さいほうばこから、いととはりをだしてきて、なおしてくれるかな。

でも、ひとのからだは、いえできってぬってなおすことができない。それは、なぜ?  

そう、からだのことはむずかしいんだよ、しっぱいしたらいけないから。バイキンがついたらたいへんだから。おいしゃさんにまかせないといけない。

それに、からだを、はさみできったり、はりでぬったりしたらいたいから、いたくないようにしないといけない。

しゅじゅつのあいだ、いたくないようにするまほうますいといわれている。

ますいには2しゅるいある。

からだのいちぶだけがいたくなくなるきょくしょますいと、ぐっすりねむってしまうから、からだじゅうどこでもしゅじゅつできるようになるぜんしんますい

こどもにはぜんしんますいが多いから、ここではぜんしんますいのことだけをはなそう。

ふつうのかぜをひいたときにのむくすりは、ちいさいドロップのようなじょうざいか、ちいさいビンにはいったみずぐすりか、ふくろにはいったこなぐすりだよね。

でも、ますいでつかうまほうのクスリはちがうんだよ。

「まほうのセロハンテープ」と「まほうのみず」と「まほうのガス」がある。

まず、まほうのテープをつかおうか。これはね、きょくしょますいのくすりがついているんだよ。ますいがきくと、そこのところだけ、はりをさしてもいたくなくなる

まほうのテープがよくきいてから、テフロンばりというまほうのはりをけっかんに入れるよ。

(けっかんというのは、からだのなかのたいせつなどうろなんだ。ちいさいちいさいあかいじどうしゃがはしっているんだよ。)

テフロンばりがはいったら、ここからポッタン、ポッタンてんてきのくすりを入れる。もちろん、いたくなんかないよ。

このポッタン、ポッタンは、びょうしつのせんせいがしてくれるときと、しゅじゅつしつではじめるときがあるよ。

さあ、そろそろしゅじゅつしつにいこうか。

かんごふさんは、あるいてつれていってくれるのかな、くるまイスかな、それともベットのままおしていってくれるのかな。

しゅじゅつしつでは、べつのかんごふさんますいかのせんせいが まっているからね。
からだにペッタン、ペッタンをはったり、けつあつけいをまいたり。かんごふさんもますいかのせんせいもいそがしいんだよ。

まほうのテフロンぱりはちゃんとはいっているかな。まだはいっていなかったら、ますいかのせんせいがいれるからね。ポッタン、ポッタン。はい、だいじょうぶ。

そのつぎは、ますいのみずぐすりだよ。

ポッタン、ポッタンおちているてんてきのなかに、ますいのみずぐすりをいれたら、ほうら、だんだん、だんだん、だんだん、だんだん、 ・・・・・・・ ねむうく、ねむうく、ねむうくなって。

すぐねてもいいけど、もうすこし、めをあけてしっかりみていてもいいよ。

ひだりのえのようなますいきがあったかな。

みぎのえはモニターだけど、あったかな?

みずぐすりのつぎは、ガスのくすりだよ。

かっこいいマスクがよういしてあるから、はなとくちにあてようね。

においがしてきたかな。どんなにおいかな。

そろそろ、ねむくてねむくて、おきていられなくなったね。

では、おやすみなさい。

それからどうなるかは、ヒ・ミ・ツ

でもだいじょうぶ。しゅじゅつはねているあいだにすませておいてもらうからね。

しゅじゅつがすんだら、まほう(じゃなくてますい)をといてあげよう。

めがさめても、どこにいるのかわすれて、ねぼけたりしないでね。
めがさめたら、だれがきてくれるかな。
おかあさんかな、おとうさんかな、それともおばあちゃんかな。

しゅじゅつしつのなかであったことを、ちゃんとはなしてあげてね。

じゃあ、がんばってね。ばいばーい。


まじょせんせいより。

これをごらんのおとうさん、おかあさんへ。

 以上の文章は、全身麻酔での手術を受ける予定のお子さんたち(未就学から7歳くらいまで)に私が病院で実際に行っている術前説明を、挿し絵つきで書いてみたものです。

 目的は子どもの不安を除くことであり、医学的説明になりきっていないのはやむをえないと考えています。また、実際にお話するときは、その子の理解力に応じて「麻酔」と言ったり「魔法」と言ったりするなど、表現を変えていますし、聞きたがる子には気管内挿管のこと、合併症のことまで説明することもあります。

   ただ、口頭で話す分には不安除去になっていても、こうして文字にしてしまうと、かえって不安を増強する場合もあるのではという懸念も生じます。おとなむきの麻酔説明のページはいろいろありますから、御両親がそれをごらんいただいて補足していただくのもいいかも知れません。

 なお、御批判、御意見は、是非、個人あてにメールで御一報下さい。

  Kumi