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 ひとしちゃん

大会結果  

98全日本ARDF競技大会 報告
平成10年11月8日(日)
広島県豊田郡本郷町 中央森林公園

 秋晴れのもと、広島空港に隣接する中央森林公園で選手165名(うち外国選手22名)の参加で開催された。ここにはNHK大河ドラマ「毛利元就」のタイトルバックに使われた幅6〜9m、落差25mの女王の白い袴のように見える女王滝がある。この公園は空港の隣りと言うよりも周囲というのが正確。ですから、空港一周レースを行なった選手もかなりいたようだ。

 スタート地点で開会式。君が代の演奏とともに国旗が掲揚された。この国旗掲揚中に遊んでいる選手がいたのが気にかかった。国旗に対面し脱帽、小さな声でもかまわないから君が代を歌うべきです。外国旗の場合には国歌は知らないのですから歌う必要はありませんが、掲揚中は同様に対面脱帽します。JARL派遣以外でも国際大会に参加できる機会が増えました。国旗に敬意を表すのは国際人の常識、外国でひんしゅくを買わないように日頃から習慣にしたいものです。「アマチュアは国際的であること」ですぞ。

 スタート地点は東端、フィニッシュは西へ900m。TX2〜TX5がスタートから半径1,000m前後の円周上の西半分に、同じく1,000m前後の間隔で配置。TX1が遠くて西へ3,000mの位置。東西に滑走路が横たわる空港から見れば南半分にTX2とTX3、残りが北半分に配置されていた。ただし、これは発表された位置。一部のTXが発表された位置とにずれがあった。特にTX3は南南東1,000m地点と発表されたが実際は南へ750m圏内だったのではなかろうか。

 私はスタート後は南へ。TX3を10分で、さらにTX2を15分でゲットと順調。ただし、順調だったのはここまで。山の中のTX2をゲット後に来た道を戻らずに反対側から降りて近道しようとしたが結果は降りるのに時間がかかってしまい、結果は失敗。
 空港の北に出てからはフィニッシュに近いと思われるTX4は後回しにしてTX1へ向かう。ところが、これが遠い。他のTX配置から考えて池の先だろうと思ったが無い。さらに先の空港ターミナルビル近くの展望所へ登ったら役員がいたので「ここか!」と思ったが無くてもっと先へ。諦めて引き返そうかと思った頃にようやくTX1をゲット。
 時間が残り少ないのでフィニッシュ方向へ走る。競技を終え公園センターでくつろぐ選手を横目に見ながら走り、TX4があると思われる山の登り口に到達したが残り時間が5分を切ったので諦めてフィニッシュへ向かった。3個探査した者では一番遅いタイムリミット36秒前のフィニッシュとなった。TX2でのロスが無ければTX4をゲットする時間があり、4個探査しておれば15位前後で目標としていた真中より上位が達成できたのに残念だ。

 TX3ゲット直後に転んで膝を擦りむいてしまったので消毒してもらおうと救護所へ行ったのだが、客(負傷者)が少なくて手持ちぶさただったのか念入りな治療を受けた。しっかりと包帯が巻かれたので重症に思われて成績が悪かった良い言い訳になった。実際は擦り傷は軽かったが打撲で膝の痛みが数日間残った。

 空港内は当然ながら立入禁止地域。空港の南から北へ行くルートは東あるいは西を回るか、滑走路下の長いトンネルを通る3つ。トンネルを通るのが最適だが排気ガスに苦しめられた選手もあった。東ルートは坂道を登ってスタート地点へ戻ることになり、西ルートは遠回りの空港一周コースとなる。トンネル入口近くではTX1が空港の南側にあるようにも思えたので、これが空港一周レースへの参加者が多かった原因だろうか。
 個別の探査TXが発表されていないので想像でしかないが、TX1を諦めて早くフィニッシュした者が上位になったようだ。このような中で、TX1を含む規定の4個全部を探査したOTとJNの選手は優れた実力の持ち主と言えるだろう。(この賛辞は私が4個探査したときに誉められるための布石?)

 運営では大きなトラブルはなかった。中国地方大会開催の翌週に実行委員が広島に集まって会議を開くなど早くから準備がおこなわれ、スタッフの多くが何度も選手や競技会運営に従事した経験があったからだろう。空港の周囲でおこなわれる競技会なので使用する電波が空港業務に影響を与えないことを確認するなど他の大会にはない準備も必要だったようだ。私がフィニッシュしたときには缶入り飲料が品切れになっていた。不足したのは失敗だろうが、すぐに調達がおこなわれ弁当とともに渡すなど善後策がすみやかにとられている。
 その弁当であるが、何種類かを用意してメニューを示して希望するものを選ぶのがアイデアであった。私は穴子弁当をおいしくいただきました。

 開会式で君が代を演奏したのは岡山県支部長が率いるバンド。その後も競技を終えた選手が待機した公園センター広場でジャズなどの演奏が続き、楽しいひとときを過ごすことができた。演奏に合わせて踊る少女が微笑ましい。

 運営でまずかったのは受付からスタート地点までの誘導だった。自家用車使用者は受付場所のかんぽの宿竹原から移動用バスの後を追って走った。多数の車が走るのだから信号で分断されるのは確実なのに行き先が明確に示されなかった。連絡用周波数が設定されていたが運営の声は聞こえず、先を走る選手が曲がった交差点を教える状況で不満の声も無線機から流れてきた。移動先を示す地図を渡すなどの配慮が欲しかった。
 ARDFの選手だけあって迷子になる者はなかったようだが、駐車した公園センターからバスでスタート地点へ移動する際に全員が到着したとの確認がおこなわれていない。また、手荷物預かり所が公園センターの一室に設けられていたのだが、全員に伝わらなくてスタート地点へ荷物を持って行った選手も何名かいた。

 解散後、入浴するために宿泊所であったかんぽの宿竹原に行ったところ、審判長を務めたJE4VPI帆足さんら呉0クラブのメンバーが入浴を終えたところで、コーヒーともみじ饅頭をごちそうしていただいて歓談。お礼を述べるとともに、りっぱな大会を運営できたのだから毎年開催している公認大会を西日本選手権大会という大きな名前にして開催するようお願いしておきました。

大会結果  


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