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ひとしちゃんのがらくた箱

競技結果

2000全日本ARDF競技大会 報告
平成12年11月12日(日)
福島県岩瀬郡岩瀬村 岩瀬村総合運動公園周辺
競技時間120分 スタート11:29〜12:29 天候:くもり

スタートの様子 ナンバーカード97が私  寒い大会でした・・・。寒風の中、呼び出しが始まったのだが、最初に15分のスタート延期が告げられ、その後に再度延期。当初スタート予定の10時にはスタートを告げる花火が打ち上げられるが、間が抜けたものとなってしまい、連絡がうまくいっていないことに一抹の不安を感じる。

 既に呼び出されている選手はそれぞれの位置で待ち続ける中、他の選手は保健福祉センター内に逃げ込む。床暖房も効いており、11時の食堂開店と同時に甘酒、うどん、おにぎり等を一斉に注文するが、こんなに客が押し寄せたことがないのか、てんやわんや。職員と雑談して柿をごちそうになったりとリラックスしての待機だったが、外で待ち続けている1〜3組でなくてよかった。
 1時間29分遅れで競技開始。中途半端な時間なのはTX5の送信開始時間に合わせたものだが、開会式で標準時計と示された時計の時刻が1分進めて標準時計の毎正時にスタートするタイミングとなっていた。

 フィニッシュは開会式が行なわれた運動公園多目的広場、スタートは直ぐ南の保健福祉センター前で、最後のTXを見つけてから少なくとも750m走らなければならない設定。競技範囲は西側の山が使われ、山の大きさは南北1.4km、東西2.4km、標高差80m。スタートから見た位置はTX1:北西1600m、TX2:北北西1450m、TX3:西北西2600m、TX4:西北西1850m、TX5:西北西1000m、フィニッシュ:北200m。TX3・4・5はほぼ一直線上に配置されており、5−4−3−1−2が標準的探査順。直線総距離は約5.7km、道なりで約11.7km。

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 スタートから受信開始地点までが遠くてこれだけで息が上がってしまう。受信開始するが、TX5が直ぐ近くでTX2は東端という程度はわかるが、測向できない。受信機の故障か?、とにかく山を右回りで走り出す。どこから山に入るかが問題だが、山の中央部を南北に走る道路(村道上柱田・長沼線)を行く。峠で脇道にそれた奥でTX4をゲット。ここで受信機をTX4に向けるがまったく反応しなくて故障確実かと思われた。
 試しにビーコン周波数に変えるときれいに入感、TXとビーコン周波数が逆になっている。よく考えてみると競技情報を見て上段に書かれていた周波数をTX側に設定したが、それにはビーコンと書かれていたような気が・・・。ロスはほとんど無くTX4まで来たが、その間に他のTXの受信データを得ていないので新たなスタートとなってしまった。ただし、TX3が800mほど離れた同一稜線上にあって、TX4から直進した何名かは藪こぎに苦労したとのことで、もしもTX3の位置を掴んでいたら私も直進してしまった可能性があった。今回は遠回りが正解で怪我の功名か。

 更に道路を北に進み山の北側へ出る。ここでTX3が西端、TX1が直ぐ東にある池の奥、TX2が東端で何れも山の北面側と判断して、この順に進むことにする。西端から山に再び入るがTX3までが遠い。ピーク付近でゲットするが、このまま東へ直進することも考えたが、冒険は避けて堅実に登って来た径を戻ることにする。次のTX1は池の堤を登って奥へ、予想した位置でゲット。最後のTX2目指して走るが森の中から話し声が聞こえるので近づいたら地元民のおばちゃん達。審判が大声で話しているはずはなかった。TX2をゲットしたら、地図で現在地とフィニッシュへのルートを再確認してダッシュ。運動公園へのアプローチはあぜ道を通り、川も水に入って横断しての可能な限りのショートカットでフィニッシュ。

 実は朝、目覚めた際に右脚が痙攣して、競技中はずっとだるく時々痛んで十分に走れなかった。これは、前日にほとんど休憩することなく車を高速で運転したため、アクセルを強く踏み続けた右脚の疲労が激しく就寝前のストレッチが不十分だったためだろう。それでもロスと言えるのは、スタート直後に尿意をがまんできずに林に入って排尿したのと、山の北側に出てからTX3への登り口へ向かうのに道路を通ってやや遠回りになった程度で、21位と全体の3分の1程度の順位になれた。

 今回スタートが大きく遅れたのは送信機のトラブルによるもの。まず、TX4が送信されていないことで最初の延期、更にTX5の送信タイミングがTX1に重なることで2度目の延期。聞くところによると前者が操作ミス、後者が故障によるものとのこと。選手はARDFを楽しむために集まったのであり、全TXが正しく送信してこそ成り立つゲームだから、スタートまでおとなしく待ち続けた。私も待たされたことには不満は無く、ゲームを楽しめたことに感謝している。

 一方、集計では長く待たせたことで心身共に疲労してタイムオーバーとなったとして2時間を超えた者を失格としないで、探査数の少ない2時間以内の者よりも上位とした順位付けで成績発表。これはゲームのかけひきを無視するARDFの根幹に関わることなので異議申立て(口頭)。正しいものにするとの回答に納得して、成績確定宣言。
 ところが記録がおかしいとの声がどんどん出てくる。僅かでタイムオーバーしたはずなのに7分少なくなっている、2分少ない、数が0になっている等々。数名がスタート時間(組)の計算ミスで5分単位で記録に誤りがあることが判明。また、フィニッシュ時計にスタート時刻の1分繰り上げが反映されていないことなどで、全員が1分または2分少なくなっていると思われるが、正しい時間で発表されていたと言う者もいるので真相は不明。私はフィニッシュ時に時計を確認していないので確証は無いが、ラストスパートでフィニッシュラインを駆け抜けてから登壇台に腰掛けてカードを渡した際に時間は1時間40分台であったことまでは確認している。2分は経過していないと思われるので1分少ない可能性がある。5分単位と個数の集計ミスについては訂正が21日に発表され、OTクラスについては入賞者の順位が入れ替わるものとなった。

 今回の不手際を責めるのは易しいが従来と違う事情があったことを忘れてはならない。通常なら1年以上前から開催地方が決まり、競技会場の心積もりもできているのだが、今回の大会は当初、関西地方で開催との予定で昨年9月開催の関西地方大会でも多くの役員が「来年は関西」と語っていたのが、関西では受けられないとなって東北地方開催が急遽決まって準備や人員確保に困難な面があったことだろう。

開会式会場とフィニッシュとなった多目的広場 成績発表に対する異議申立での混乱を避けるために、速報を随時掲示して誤りの指摘を事前に受けることでクレームの無い成績発表とすることができる。今回も成績速報用の短冊が準備されていたが、使われることはなかった。集計処理は競技が終了した段階でフィニッシュに多くのチェックカードが電算機入力されずに残っていて(電算機入力はフィニッシュから離れた体育館で実施)、入力データの確認に十分な時間がとれなかったのではと思う。TX配置の公式発表もコンパネの大きさに拡大コピーした競技地図が用意されていながら催促するまで行なわれなかった。結局は自分の役割を理解して積極的に動ける経験豊富な役員がいなかったのでは。

 そして、大きな問題は選手経験者が役員に入っていないこと。JA7EWX西内さんは慣れない役員だから失敗しないようにとスタートチャイマーを貸したり(放送設備も予算が無いとのことで西内さんが貸したもの)、先の世界選手権に国際審判員として参加したJR7QKR川原さんが心配した地方本部長の依頼で当日の運営の様子を見るなどARDFerの協力もあったが、責任と発言権のある役員には選手経験者がいない。
 もしも、主要な役に選手経験者が就いていればスタートの遅れは避けることができなかったとしても、タイムオーバーした者を上位にするようなことはなかったはずだ。選手受入や全体的運営は地元役員が行なうのが最適だろうが、TX、スタート、フィニッシュ、集計のそれぞれの管理責任者は選手側から送り込むことが必要と考える。

 全てが終わって体育館を出たのは17:30頃。選手に配られた割引券で保健福祉センターの温泉でリフレッシュ。ロビーの自販機の暖かい缶飲料は全て売り切れていたが、ほとんどを選手が購入したのではと思っている。

大会結果  


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