道路標識豆知識


規制標識で、このようなのものを目にする。何気なく見てると、絵は「トラック」と「バス」が描いてあり、文字は「大型・大特」と書いてある。絵はトラックつまり大型貨物とバスつまり大型乗用車を指定しいるのに、文字は大型と大型特殊と云っている。絵に大型特殊は書いてないではないか、大型も文字の意味するところは何?大特は大型には含まれないの?疑問は湧くばかりだ。 【解説】まず、トラックの絵柄はトラックを指すものではなくて、正確には「大型貨物自動車」と定義されている。この「等」がポイントで、具体的には「大型貨物」と「大型特殊」の両者を指すのである。よって、「バス」の絵柄と合わせると、結局「大型貨物」と「大型特殊」と「大型乗用」の3者を指すのである。
一方、文字の「大型・大特」について。「大型」の中には「大型貨物」と「大型乗用」が含まれるから、結局、絵柄も文字も「大型貨物」(=トラック)、「大型乗用」=バス、「大型特殊」の3種を指して、いわゆる大型車すべてを対象としているのである。つまり、この絵と文字は合計すると同じことを指しているのである。
例えば左の看板は、「大貨」を対象とする補助看板が示されているので、要は(大型)トラックだけを対象とするものである。つまり「大型特殊」と「大型乗用(バス)」は対象とはならない。先述べたように、「大貨」だけを表す絵はないので、必然的に文字表示となる。
補助看板に「大貨・大特」と表記されていれば、規制の対象は、大型貨物(トラック)と大特(大型特殊)に限られ、「大型乗用(バス)」は通行してもよいということになる。
大型車両の規制をする場合に「マイクロを除く」というのがあれば、一般の大型(大型貨物、大型特殊、大型乗用)は規制の対象となるが、マイクロ(バス)は対象外となるということを意味する。
「路線バスを除く」とあれば、観光バスもスクールバスもマイクロも定期路線でなければ通行してはならないということになる。

大型車両の分類


大型自動車
大型貨物自動車
大型特殊自動車(大特)

大型特殊自動車

大型貨物+大型特殊

大型貨物自動車(トラック)

大型貨物+大型乗用
大型乗用自動車
大型乗用自動車(バス)

大型乗用自動車

自動車・原付について
自動車・原付 二輪の自動車以外の自動車 同じようなことが、左記の看板についてもいえる。つまり、絵柄だけをみれば、上段は四輪車、下段は二輪車の通行禁止を示しているように思うが、正確に述べると、上段は「二輪の自動車以外の自動車」、下段は「二輪の自動車および原付」が対象となるのである。よって、両者を併せると要は、自動車(二輪の自動車も含む)と原付を対象としているので、「自動車・原付」という補助標識と同じ内容を表現しているのである。
そもそも、車両は自動車・原付・軽車両に分類されるので、「自動車・原付」といえば、エンジンの付いているものすべてを指すことになり、「軽車両を除く」という表現と内容は同じである。
この標識の意味するものは何か。先述のように、この絵の意味するところは、二輪自動車・原付であるので、自動二輪車を除けば、要は「原付」を対象としていることを示すのである。最初から「原付」と表記したらいいのにと思うが。
二輪自動車・原付

速度規制標識の補助標識の中に「市内全域」というものがある。平成4年の道路交通法改訂で、最高速度や駐車禁止の補助看板が省略できるようになってからは徐々に目にすることがなくなってきた。最近では、補助看板には地域や区間を示す固有名詞が付記されていることが多い。、「市内全域」の補助看板の意味するところは、基本的には市内全域の法定速度は40km/hで、バイパスなど特に指定する区域のみその限りではないという昔の現状の名残であるようだ。このことを裏付けるかのように、補助看板の中には「これと異なる指定区間を除く」とご丁寧に断りを述べているものもある。

通行止めに関連して(似てるようで微妙に異なる)
車両通行止め 車(自動車、原付、軽車両)は通行できない。
通行止め 車(自動車、原付、軽車両)のみならず、歩行者、リヤカー、路面電車などすべてのものが通行できない。

はみ禁と追禁(似てるようで微妙に異なる)
追越しのための右側部分はみ出し通行禁止(はみ禁) 「はみ禁」では、右側部分にはみ出さなければ追越しが認められる。
「右側部分」とは、道路の中央から右の部分、または中央線がある場合は中央線から右の部分を指す。また、「追越しのための」なので、駐車車両を避けるためにはみ出すのは構わない。黄色中央線の標示も「はみ禁」を意味する。
この標識を見かけることは滅多にない。対面通行の高速道路で見かける程度である。多くの人が「追越し禁止」だと思っている上の標識や黄色中央線は、はみ禁であって、追越し自体は禁止していない。 補助標識がある標識が設置されている区間はどんな状況でも追越しは認められない。片側1車線の道路の場合「はみ禁」の規制のある道路で、四輪車の場合は通常右側部分にはみ出さずに追い越すことが殆ど不可能であるため、追越し禁止だと思っていても事実上同じだということで、多くの人が単に追越し禁止と思うようになっている。

追い抜きと追い越し
追い越しとは、車が進路を変えて進行中の前の車などの前方に出ることをいう。道交法では車両が他の車両等に追い付いた場合において、その進路を変えてその追い付いた車両等の側方を通過し、かつ、当該車両等の前方に出ることをいうと定義されている。高速道路などの2車線以上ある道路で、前の車がゆっくり走っているときなどに、右側の追い越し車線に移って前の車を抜き、もとの車線に戻る、それが「追い越し」である。

追い抜きとは車両通行帯がある道路などにおいて、進路変更を伴うことなく、前の車の側方を通過して、前の車の前方に出ることがある。こうした行為については道路交通法の規定はないが、進路変更を伴う「追い越し」と区別するために「追い抜き」と呼ばれている。つまり追い抜きとは、車が進路を変えないで、進行中の前の車の前方に出ることをいう。つまり、進路変更を伴うか・伴わないかが「追い越し」と「追い抜き」の違いとなる。

中央線が白であったり、中央線が無い場合であっても、道路の左側部分(中央より左または中央線がある場合は中央線より左)の幅員が6m以上の場合は、道路標識や道路標示による規制がなくても「はみ禁」となる。中央線が白の実線の場合は、左側に6m以上の幅員がある場合が多い。白実線は「はみ禁」だと思っておくとよい。

「投雪禁止区域指定表示板」について
高速道路などで除雪した雪を、ここから下に投げ捨ててはいけませんという区域を示す。 投雪禁止区域始点(禁止)と投雪禁止区域終点(解除)がペアになって投禁止区間を示す。
四角いほうが禁止区域の始まりで、十字のほうが禁止区域の終点を表わす。ちなみに開始板の青は1辺10cm、黄は1辺30cm、終了板の青は1辺10cm、黄色も1辺10cm。目の錯覚て、どうみても開始板の青の方が大きくみえるが、規格の上では青の部分は実は同じサイズである。
要はこの表示が立っている範囲では道路に民家や生活道路隣接していたり行き来する人や車への影響を配慮して、投雪禁止とし、この場所には雪を投げないように除雪作業を行うというものである。

空港案内に活躍する飛行機マークたち
中国自動動を東行きで走る。宝塚を越えるとやがて大阪(伊丹)空港と関西空港の道標が登場する。それぞれ、直線しなさいといわぬばかりに飛行機マークもまっす向いている。 池田・豊中といえば、伊丹空港に降りる人が利用するインターである。関西空港へお越しの方はここで降りずに直進せよよといわんばかりに真っ直ぐ向いている。 池田・豊中インターでは明らかに、大阪空港は左に折れて「ここで降りなさい」、関空に行く人は「直進しなさい」、と飛行機マークが矢印の役割も果たしているようにみえる。 いよいよ、出口では飛行機マークはどうみてみ矢印の役割を果たしているようにみえる。 実際には存在しないが、もしこんな看板があったら紛らわしいだろう(想像図)。