フォークリフトの資格


フォークリフトは、大型特殊免許を所持していれば、運転できそうな気がするが、その荷役操作には積載荷重によって労働安全衛生法に定められた特別教育技能講習などを受講して修了証を取得する必要がある。
労働安全衛生法の制定される昭和47年までははフォークリフトの免許は、車両系建設機械に含まれていたが、事故多発などを受けて独立したライセンスとなった。

フォークリフトの操作資格
  技能講習 特別教育
積載最大荷重1t以上 積載最大荷重1t未満
労働安全衛生法に基き、安全衛生教育が義務付けられており、運転技能講習(学科11時間・実技24時間)を受けて、学科・実技の修了試験に合格すること。普通免許や大特免許を所有している者はそれぞれの免許に応じて学科や実技の講習時間が減免される。 主に機体重量3t未満の小型車両系建設機械を運転するための資格。講習(学科6時間と実技6時間)を受講する。

フォークリフトの特別教育技能講習の例
18歳以上 コース区分 資格など 学科時間 実技時間 日 数 費用概算
技能講習 35時間コース 下記の資格に該当しない者 11時間 24時間 4.5〜5日間 41,500
31時間コース
普通・大型自動車、大特(カタピラ限定)
7時間
24時間
4〜4.5日間
36,500〜38,500
15時間コース 自動車運転免許証を所持せず、1t未満のフォークリフト特別教育修了者で、運転経験が6ヶ月以上ある者(会社代表者の証明が必要) 11時間 4時間 2.5日間 21,500〜22,500
11時間コース 普通・大型自動車、大特(カタピラ限定)を所持し、1t未満のフォークリフト特別教育修了者で、運転経験が3ヶ月以上ある者(会社代表者の証明が必要)
大特免許所持者(カタピラ限定を除く)
7時間 4時間 2日間
特別教育 10時間コース   6時間 4時間 2日間 16,800

フォークリフトの公道走行について
フォークリフトで公道を走行する場合は、小型特殊、新小型特殊または大型特殊の要件を満たしていて、それぞれに必要な免許・資格を有し、かつ荷物を積載しない状態での走行のみ認められている。大型特殊のサイズを超えるフォークリフトは基本的に公道走行は不可能である。 走行・運行上の制限
公道では荷を積載しての走行は不可。
公道では荷役作業は不可。(道路交通法上、所轄警察署長の道路使用許可を受けている場合を除く)
公道ではけん引走行は不可。
作業灯(前方・後方)を点灯したままでの公道走行は他の交通車両の妨害となるので不可。

フォークリフトの公道走行に必要な免許
分 類 全 長 全 幅 全 高 最高速度 総排気量 公道走行時の免許 公道走行時の条件
小型特殊自動車 4.7m以下 1.7m以下 2.0m以下 15km/h 1,500cc以下 大型免許、普通免許、大型特殊免許、二輪免許、二種免許、小型特殊免許のいずれか 自賠責保険必要(納税申告するだけで公道走行可
公道を走行しない場合は、自賠責保険に入る義務はない。
新小型特殊自動車 2.8m以下 制限なし 大型特殊免許
大型特殊自動車 12m以下 2.5m以下 3.8m以下 制限なし
実際には自主規制により35km/h
自賠責保険、車検必要
原則として、制限はない。上記の基準値を超える車両が公道を走行する場合は保安基準緩和申請が必要となる