文屋流<ムテカツ>連句式目<ヤリカタ>

一、目的はお遊びです。しかし、鋭く破れていきましょう。基本的には、独りの創造行為です。だから独りの時間の中、心の中、脳の中では、激しい嵐を起こして下さい。座興ですが、妥協しないで下さい。  

二、座は、ハチャメチャでいいでしょう。極私的な謎も、スラップスティックも、下世話話も、ゴシップも、自慢話もいいでしょう。ただ、隣の座にいる連衆には気を配りましょう。言葉の攻撃やケシカケ、イジワルは存分にどうぞ。ただ、36句が連続して巻かれます。「首」「尾」一巻の流れ、長句・短句・長句の連続する妙には十分配慮して下さい。

三、発句は、当季。脇も同じ。第三は、雑または(発句が春なら続けて春、秋なら続けて秋・月)とする。

四、5句・13句・29句は月の定座。17句・35句は花の定座。初折の最後18句は、春。名残の初めの19句、挙句も、春とする。

五、季戻りはしない。季節をめぐらせる。季語は一句にひとつ。

六、春秋の句は3句から5句まで続ける。夏冬は1句から3句まで続ける。

七、雑(季語のない無季)の句は、上記以外なら制限はない。

八、それから上記を守れば、恋の句はいつ付けてもいい。何回やってもいいこととする。

以上が確認のためのルールですが、連衆にはつねにメイルにて「次は、何々ですよろしく」と伝えていきます。
それから、この式目も今後どんどん改訂、変化させていきます。それは、連衆みんなの意見を伺って変えていきます。

上記のルールは、精神として変わりませんが、以下「原則版」を附記します。

僕自身この「古典的式目」を納得しているわけではありませんが、よく体験的には理解できることが多いわけで

今後の理解を先取りするということでいまから一応、守るように努めようと思いました。

基本姿勢

インスピレーションで付けてください。 ただ、似かよった言葉や発想は禁物です。
歌仙は、四季をめぐり森羅万象、一生、四季などの「世界」をコンパクトに封じてそして、そののちに「我」を開放します。

発句

まったく独立した、句。当季であること。それから切れ字、かな・けり・や などを用いたほうがいいでしょう。

脇句

発句を受けて書き、同じく当季で、発句の世界に素直に従って付ける必要があります。これを「打添」といいます。

韻字止め(体言止めでできれば漢字止め)がいいでしょう。

第三

発句〜脇(つまり前2句)から、一転する。て・に・らん・にて・もなし、の言葉で留める。

平句

切れ字は用いないほうがいいでしょう。

その他

六句までを「表六句」といって、ここには、「二つの季節を必ず入れる」といれます。「神祇・釈教・恋・無常・地名・人名・懐旧・病体・旅体」を詠みいれた句は避けましょう。 序破急の考えから、最初は、助走というか、あっさりいこうというものです。

恋の句は、いくつ詠んでもいいのですが、恋は、切実な愛の思いがこめられていなければならない(「恋の本情」というそうです)ので、ちょっとしんどいので一句で去ってもいいと教えています。恋句が続くと、どうしても平坦になり序破急の、波瀾万丈なスリルが半減します。恋句を続ける場合でも、年代や風情、状況の違う恋を詠んで波を起こすように心がけてもいいでしょう。

春、春花、月、恋の定座は、なるべく定めておきます。

カタカナ、体言止め、春夏秋冬の言葉が入った言葉、固有名詞はなるべく頻繁に重ならないようにしましょう。

天体・動物・植物・食物、神祇・釈教・恋・無常・地名・人名・懐旧・病体・旅体なども頻繁に重ならないようにしましょう。

叙景句・人情句などの句の趣が似かよったものも頻繁に重ならないようにしましょう。

短句の下、七七は、なるべく偶数音で終わるように、三四、五二にしてください。

◆旧かな表記にしてください。

◆「去嫌」等、さらに詳しい式目に関しては、次のテキストを各自が精読してください。

本年3月に出た、発行「おうふう」の「連句----理解・鑑賞・実作」がしっかりしています。でも高い。2000円也です。

東明雅著、「連句入門」(中公新書508  680円)が手頃です。