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2001年2月26日(日)

映画『ソフィーの世界』をDVDで見ました。
ご存知、ノルウェイの元教師が書いたベストセラー小説『ソフィーの世界』を
映画化したものです。映像化可能なんですねえ。しかも面白かった。
ちょっと小難しいファンタジー映画といった感じです。
物語は、15歳になるソフィーに奇妙な手紙が送られてきます。
「あなたは誰?」
そしてソフィーは、自分は何者か?を考えはじめる。と同時にソフィーの周りで
不思議な出来事が起こり、哲学講義が始ります。
ソフィーは何者なのでしょう?謎解きの鍵は、ソフィーに時々送られてくる
ヒルデあての絵葉書なのです。映画の中盤で哲学講義が近代にさしかかる
頃、ヒルデはソフィーと同じ歳でそっくりな女の子だと分かります。
しかし、ヒルデはソフィーの世界にいるのではなく、鏡の向こう側にいたのです。
鏡の向こう側が本当の現実の世界で、ソフィーの世界は、そのヒルデの為に
書かれた小説だったのです。作者は国連軍の少佐。
ソフィーは、この事実に愕然とするが、現実の世界に行こうと密かに計画を
たてるのです。小説の登場人物が自分を作った神(作者)に逆らうのです。
ニーチェは説く。「神は死んだ」
キルケゴールは言う。「決断こそ重要だ」
そしてソフィーは、これらの近代哲学者の教えに学んで、「ソフィーの世界」から
現実のイデアの世界へ脱出するのです。

哲学の入門書の冒頭で良く「私とは何か?」という問題提起がされますが、
「私」という概念は、他者が存在するから複数の主体(私)が存在するのです。
つまり他者との関係性の中で「私とは何か?」という問いが生じるのです。
人は普段あまり考えたり思考したりしません。
人は今までの経験では判断できない状況に陥ると真剣に考え出します。
これも自分に関係する多くの他者との関係が存在するからです。
多くの人は好むと好まざるとに関わらず複数他者の関係の中で
生活しています。だからこそトラブルが発生し、悩んだり考えたりします。
その様な事態に陥った時に考える基礎体力である哲学を自分なりに
身に付けていれば問題に対してプラス思考で対処できるような気がします。

2001年2月24日(土) 二の午

映画『ナインズゲート』(The Ninth Gate)をDVDで見ました。
珍しい古書を探し出す「本の探偵」ディーン・コルソ
(ジョニー・ディップ)は17世紀に
書かれた悪魔祈祷書『影の王国への九つの門』の真贋を調査してくれとの依頼を受ける。
そして世界に3冊しか現存していないこの本を調査していくうちになにやら怪しい人物が
現れ様々な事件が起こり始める。久々に見たサスペンス・スリラーです。
3冊の本と9枚の挿し絵。キーワードは、
LCF(ルシファー=LUCIFER)
謎解きオカルト映画としては面白いけれど、ラストがねぇ〜、何なんですかねぇ〜?
「この世には、解いてはならない謎がある。」
謎を解いたディーン・コルソは第9番目の門を開け何処に行っちゃったんでしょう(^^)


ルシファー[LUCIFER](明けの明星の意)
元は大天使長という最高位にあったが、神に戦いを挑んで
敗れ、堕天使となった末、悪魔となった。

2001年2月21日(水)

映画『英雄の条件』( RULES OF ENGAGEMENT )をDVDで見ました。
1968年ベトナム。小隊長チルダース
(サミュエル・L・ジャクソン)
ホッジス
(トミー・リー・ジョーンズ)は途中二手に分かれて敵地へ向かう。
しかしホッジスの部隊は敵に包囲され彼を残し全滅する。
一方チルダースは無抵抗の捕虜を殺すことで敵のカオ大佐を威嚇しホッジスを助ける。

そして現在。大佐となったチルダースは、中東イエメンで起こったアメリカ大使館包囲
事件を解決するためにアメリカ政府の要請で大使館員救出に向かう。
しかし、ある光景を目撃したチルダース大佐は部下に、暴徒と化した民衆に向かって
銃撃するよう命じる。その結果、83名の一般市民が殺害され、数百人もの負傷者を出してしまう。

チルダース大佐の行動は、狂気の無差別殺人か?正規の軍事行動か?
軍法会議にかけられるチルダース大佐は、戦友のホッジス大佐に弁護を依頼する。
調査を始めるホッジス大佐。軍法会議では苦戦を強いられる。
関係者達の証言とホッジス大佐の弁護は様々な人間模様を映し出す。
特にチルダース大佐自信の証言シーンは圧巻!?
そして最終弁論でチルダース大佐の人間性を証明するために
かつてベトナムでチルダース大佐に部下を殺されたカオ大佐の証言となる。
ホッジスは彼に問う、「もしベトナムで逆の立場だったらアメリカ兵を撃ちますか?」
カオ大佐は答える「イエス」と…。

果たして、チルダ―ズ大佐は唯の殺人者か?あるいは英雄か?

軍法会議が終わり、チルダース大佐が建物の外に出るとカオ大佐を見つける。
お互い静かに最敬礼する。軍人としてではなく国家を超えた一人の人間として…。
英雄とは何でしょう?英雄の条件とは何なのでしょう?

仕事から帰って来てから見たので見終えたのが深夜2:00すぎ。
睡眠時間を削ってでも見る価値のある映画です。

2001年2月18日(日) 【節気】雨水

映画『アンブレイカブル』を劇場で見ました。
映画『シックス・センス』に続くM.ナイト・シャマラン監督の最新作!

ブルース・ウィルス演じる主人公デヴィット・ダンは、列車事故に巻き込まれる。
しかし、自分一人だけ生き残り、131人の乗客が死亡する。
「なぜ、俺だけが?」(Why me ?)、無傷で生き残るのか。

不滅の肉体(アンブレイカブル)を持つ男、ヴィット・ダン。
その対極にあるのが、サミュエル・L・ジャクソン演じるイライジャ・プライス。
彼は、骨形成不全症という難病のため、幾度となく入院する。
そしてイライジャがデヴィットと出会いデヴィットの秘密を解き明かす(?)。

しかしラストは、もっと凄い!『シックス・センス』の逆パターン?!
ほほぉ〜っとなります。――ん?となる人もいるみたいです。現に、
「この映画訳分からん」と大声で捨て台詞を残して劇場を出て行くオジサンを目撃!。
この映画の全てのシーンに訳&罠があるそうです。

兎にも角にも、そのシーンを確認する意味でもう一度見たい映画です。

2001年2月17日(土)

映画(?)『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』をDVDで見ました。
この映画は、ギタリストの
ライ・クーダーが、キューバ音楽の古老達と録音した
音楽アルバム『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』の
製作過程を追うドキュメンタリー映画です。

72歳のシンガー、
イブライム・フェレール
92歳の現役ギタリスト、
コンパイ・セグメント
もうこれは良いですよ。深みがあってセクシー。

歳とって隠居したら縁側で渋いお茶を飲みながら読書ってのもいいけど
現役バリバリで好きな音楽ってのもカッコイイかも…(^o^)/~~

2001年2月16日(金)

映画『ヴァージン・スーサイズ』をDVDで見ました。この映画は、
巨匠フランシス・コッポラの愛娘、
ソフィア・コッポラの初監督作品です。

物語の舞台は、1970年代のアメリカ・ミシガン州。
五人姉妹の末娘セシリアがある日、投身自殺をしてしまいます。
それをきっかけに残り4人の姉妹も最後には謎の自殺をします。
物語は、その姉妹の美しさに魅了された少年の思い出を回想する形で進行します。
しかし何度回想しても少女達は何故自殺したのか分かりません。
母親はしつけに厳しいが、父親は自分の世界に閉じこもってしまうタイプ。
全編綺麗な映像と70年代のヒット曲が流れます。
聞き覚えのある音楽が絶妙なタイミングで流れます。
この映画は、13歳から17歳の少女達の多感な感性が描かれています。
実に
透明感のある懐かしさを感じさせる映画です。

実は、hayaka59 がこの映画を最初に見たのは、2月13日(火)でした。
この時は、可も無く不可も無く、というよりあまり面白くなかったのです。
しかし、メイキングとかソフィア・コッポラのインタビューを見て再度見直すと、
この映画のゆったりした感じ、映像、音楽がとても良く感じるようになったのです。

最初見た時は登場人物の少年少女、その他誰一人にも感情移入できなかったのです。
しかし2回目は、映画全体、物語全体に感情移入できたので面白いと感じたのです。
少しだけどソフィア・コッポラ監督の目を通して映画を見れたのだと思います。

『 Virgin Suicides 』 いい映画だと思います。

2001年2月11日(日) 建国記念の日

映画『ペイ・フォワード』を劇場で見ました。
ペイ・フォワード(PAY FORWARD)という言葉は英語の熟語にはありません。
主人公の少年が作ったこのペイ・フォワードという造語は、他人から何か
善意を受けたら、受けた相手にその恩を返す(PAY BACK)のではなく、
別の三人に善意で報いる。そしてその三人がまた三人に…ネズミ算式に
善意が広がっていく。そうすればいずれ世界は変わるのだと。

物語は、中学1年のクラスで社会科教師が生徒たちに
「もしきみたちが世界を変えたいと思ったら、何をする?」
と課題を与える事から始る。しかし先生自身も過去の辛い出来事が原因
でもう一人の自分を内に閉じ込めてしまっている。
ペイ・フォワードのアイデアは失敗したかのようにみえた。
しかしペイ・フォワードのアイデアは、静かに全米でムーブメントを
起こしていた。ラストには社会科の先生も自分自身の人生を変える。
少年も勇気を出して友人を助ける。だがその先に待っていたものは。
悲しい結末の向こうに感動の結末が待っている。

社会科教師シモネット役には、交渉人の
ケビン・スペイシー
少年トレバー役には、シックス・センスの
ハーレイ・ジョエル・オスメント

Think of an idea to change our world - and put it into ACTION.
Pay it forward

2001年2月10日(土)

映画『マグノリア』をDVDで見ました。
男権主義者でSEXを説いてまわるカリスマ青年。
余命幾ばくも無い人気長寿番組の司会者。
ドラック中毒の女性に恋をしてしまう警官。
親の愛情に恵まれない天才クイズ少年。
かつては天才だったホモセクシャルな男。
等々、現在のアメリカ社会の縮図が描かれています。
そしてそれらの人間ドラマが一日の間に複雑に
かつ偶然に絡み合ってきます。思いも寄らないアクシデントが
起きる群像ドラマなのです。そしてラストにこれまた思いも寄らない
ある出来事でそれらの人間の生き方が変わるのです。
余りにも予想外のラストなので見ているほうもこの映画に対する
評価が変わるのではないでしょうか?
3時間にも及ぶ長い群像ドラマの結末をこんな形で落とすなんて
一瞬頭の中が真っ白になるものの実際に遭遇したら頭の中が
真っ白になるんだろうと想像するとなんとなくなんとなくです(笑)
映画の中でその日のある時間の天候が何回か字幕で
流れます。これが伏線だなんてしばらくしないと気づかないのです。

菊田まりこの
『いつでも逢える/君のためにできるコト』をビデオで見ました。
とても静かでピュアなビデオです。戸田恵子の朗読と綺麗なピアノが印象的。
『See you anytime I want. / All can do for you.』

その中から好きな言葉を選んでみました

ころんだら起きればいいだけ。
風が吹く方へ歩いてみよう。
いいじゃん。それでも。
そんなコトもあるさ、というキモチ
さいきん空をみた?
話したいことたくさんアル。
夢をもたないと夢をみれません。
前へ、前へススメ。
しんこきゅうしよう。
すきにすればいいじゃん。
いやなコトはすきなコトで忘れるの。
君のそばの僕がすき。僕のそばの君は、もっとすき。

2001年2月4日(日) 立春

アメリカで超人気番組の『フレンズU』をDVDで見ました。
世界で一番楽しまれている、超ハッピードラマ!(そうでも無い所もある^^;)
( SEASON 2 EPISODES 1-4 )
ロスの気持ちをレイチェルが知るのだが、ロスには新しい恋人が…。
実はフィービーは結婚していた?!等々
段々と面白さを増してくるこのドラマはすんごい!!

第1話『ロスの新しい恋人』
第2話『父とおチチ』
第3話『迷惑な遺産相続』
第4話『フィービーが電撃結婚?!』


映画
『天空の城ラピュタ』をLDで見ました。
宮崎駿作品の中で一番好きな作品です。
かつては恐怖で人類を支配していたラピュタ帝国の『影』。
しかし最後にはその影は見事に破壊されてしまう。
少年パズーと少女シータ。
ロボット兵にラピュタ帝国。
ハッピーエンドだけど何回見ても切なくなるのは何故でしょう?

2001年2月3日(土) 節分・豆まき

パイオニアのLDプレーヤ(CLD−R5)を購入
わたせせいぞうの
『ハートカクテルVol.5』をLDで見ました。
久しぶりに見たハートカクテルはやはり内容も会話も音楽もお洒落!
そういえば、主人公の男性がいつも着ていた
ピンホールのワイシャツ
を真似して着ていた時代がありました。懐かしい不毛の(泣)の時代でした。
ジェシィのお店でジェシィのピアノを聞きながらビア(Coors)を飲みたい!

『山藤章二のラクゴニメ1』をDVDで見ました。
これは、昭和の名人、古今亭志ん生の落語を山藤章二がアニメーション
で再現したもので志ん生の落語が見事にしかもリアルに動きます。
収録されている作品は下記の4つです。

1.火焔太鼓
2.あくび指南
3.金明竹
4.小噺十八番

火焔(かえん)太鼓は兎にも角にも面白いってんだこんちくしょう!
あくび指南は山藤章二のアニメーションが秀逸だって〜のべらんめい!
金明竹は与太郎がおもしれぇ〜や、んなろう!
小噺十八番はマクラだけで笑えるって〜の、もってけどろぼう!
これだけ一気に見ると気分が良いぞ!
えっ?そうかい?おあとがよろしいようで…。

2001年2月2日(金)

映画『2001年宇宙の旅』をDVDで見ました。
最初の20分間は会話がありません。綺麗な映像と音楽で楽しめます。
とても1968年の作品とは思えないクオリティーの高さです。
スタンリー・キューブリックとアーサー・C・クラークのコラボレーションが
生み出した最高の出来栄えです。

草食中心で平和な日々を送っている類人猿がモノリスに遭遇する。
それから動物の骨を道具にすることを憶え動物の肉を食べる事を
憶える。仲間同士のテリトリー争いも始る。類人猿が動物の骨を天空に
放り投げると、シーンが現在に切り替わる。現在で人類はモノリスと
月で遭遇する。そしてHALを乗せた宇宙船(動物の骨からイメージされている)が
木星へ飛ぶ。宇宙船内では人間とコンピュータとの戦いが繰り広げられる。

チェスではHALに適わない。1997年には実際にIBMの超並列コンピュータ
「ディープ・ブルー」にチェスの世界チャンピオンが負けている。
HALは人間の口の動きも読み取る。現在ではほとんど可能な技術が
1968年のこの映画の中で描き出されている。現在の技術はその当時
から見るとオーバーテクノロジーなのです。そんな時代に我々は生きています。
(余談ですが、アルファベットHALの一文字次の文字を並べるとIBM)

面白いのは、テレビ電話で娘と話をしている父親が
「誕生日には何が欲しい?」と聞く。すると、
彼女は電話だと答える。現在と対して変わらないではないか。
テクノロジーが進歩してもそれを使う人間の意識が変わらないと
人類の未来は危ないのではないのだろうか?
ふとそんな事も思ったりもする。しかしながら、
最後のシーン(スター・チャイルド)はどう解釈していいのか分かりません。
未知の未来の誕生?

テクノロジーは過ちを犯さない。過ちを犯すのは人間なのです。

2001年2月1日(木)

映画『アンドリューNDR114』をDVDで見ました。
この日は、仕事の帰りに本屋さんに寄って『徹底!ロボット学』なる本を購入し
帰ってから部屋でパラパラと読んでいたら何だか無性に『アンドリューNDR114』
が見たくなり、チョットだけ見ようと思っていたのが、最後まで見てしまいました。
2000年10月8日に見ているのだけれど良い映画は何度見ても良いのです。
アンドロイドが人間の女性を好きになり、最終的には自分自身を改造して人間
の様に老いて死んでいく。人間よりも人間らしく。人間が生まれることの意味は?
生きることの意味は?老いて死んでいくまでに何をしなければいけないのか?
今回はそんな風に思いを馳せながら見たのでした。