秘薬・強壮・強精・健康   

目次 いもりの黒焼き にんにく雑学 高麗人参雑学 【HOME】

「秘薬考」
秘薬といえば、病院や医師の出す医薬品ではなくて、秘密にされている不思議な効能をもつ薬いうイメージがあります。今ではあまり通用しない言葉ですが、秘薬といわれるものは、かなり個人的な解釈にもとずくものと考えられます。
(広辞苑によれば)
---ひやく「秘薬」秘めて他に知らせない薬。秘方の薬。秘伝の薬。---
と記されています。
しかし、秘薬とされるものは、かっては希少価値をもち、手に入りにくい強い薬効を持つものを指して云ったものですが、今では民間薬や医薬品外の漢方生薬やサプリメントに形が変わって継がれていると言えるでしょう。
また、時には、迷信にもとずく薬の形に似たもの、効かなくても薬効を信じるという心理的な効能があるものもあるでしょう。
また、薬効をはなれて、伝説や伝承の中に登場している秘薬もあり、現実に存在しない空想の原料が記載されています。
かっての秘薬とされたものも、薬事法をはずれた、強精強壮健康や治癒をうたう生薬(漢方薬)や、サプリメントに、形を変えて伝わってきたわけです。
現在、秘薬という意味は、神秘的なほどの薬効をもっていると、暗に宣伝しているもの、あるいは入手困難な希少素材を原料にしているというもの、また、他ではまねのできない独自の製法(つまり、秘密的なこと)で造られているということを主張しているものなどです。
現在では、非常に薬効があるという伝承や秘伝の薬や食品が見つかれば、それは薬品として研究される以前に、サプリメントの形で、開発,販売されていきます。いまやサプリメントは巨大な市場を形成してきました。
このホームページでは、それらの広い範囲での話を、探し、集めていくつもりです。
(2011.11.30)
   
  
   
「いもりの黒焼き」--伝説の媚薬--
なんともいかがわしき限りの漢方薬ですね。しかし実際に作られれてきた薬です。
いもりの黒焼きは、本当に「ほれ薬」として効くのでしょうか?? まあ、落語のテーマになっているのですから、効く効かないは別にして、かなりなおもしろい話題です。
落語「縁切り榎木」の舞台を歩く
落語「いもりの黒焼き」
これは、「ほれ薬」つまり媚薬とか催淫剤と呼ばれるものです。
いもりの黒焼きは、ほとんど心理的ないわゆるプラシーポ効果が狙いなのですが、調べてみると「雌雄一対の黒焼き」を販売している漢方薬局もネットで調べれば見つけることができます。
いもりの黒焼きが「ほれ薬」として流行?した経緯については ネットで「いもり全書」「いもりの呪い」のページにリンクしてみて下さい。いもりの生態も説明されています。
これによれば、古来中国でおこなわれたという、女房の浮気発見のために「やもり(いもりではありません)」に、朱(水銀と硫黄の化合物。丹砂。)を食べさせて飼い、その血をとって女房に塗っておくと、もし、他の男と浮気すれば、このしるしが消えるというわけでこれを「やもりのしるし」といいました。それが日本に伝わり、いつしか「やまり」と「いもり」が混同され、なぜか「いもり」が「惚れ薬」とされるようになったという説があります。
しかし「いもり」は交尾するのでなく産卵によって繁殖しますが、おすは激しい求愛ダンスをするので、「惚れ薬」へと連想されたのではないでしょうか。
それでは、イモリの黒焼きの製法です。
イモリが多く出るという、夜、丑の刻(午前1時〜3時ごろ)を狙い、イモリの雌雄が交わっているところを捕まえて、焼いて黒くなった物、黒焼きです。
また、今戸焼き(陶器)で作った鍋にイモリを入れて、石盤の上で焼く方法もあります。
もうひとつ効果的な方法は、節のある竹筒に節を隔てて雌雄を別々に入れて、黒焼きにします。つまり、雌雄が一体になろうと恋い焦がれて、引き合う物質を生成しながら黒焼きとなるというわけです。
製法はともかく、これを粉にして人にふりかけると、相手をひきつける効き目があるというわけです。
(異性でなくても、主人や子供、友人相手に使うこともあったようです。)ただのおまじないのようですが、当時は本当に信じられており、需要も多かったそうです。現在の「フェロモン香水」のような感じですね。
また、繁殖行動は春の気温上昇に従い、水中に姿を現します。オスがメスの行く先にまわりこみ、紫色の婚姻色を呈した尾を身体の横まで曲げて小刻みにふるわせるなど複雑な求愛行動を行いますがこのときにオスが分泌するフェロモンであるソデフリンが、脊椎動物初の「ペプチドフェロモン」として報告されている。メスが受け入れる体制になると、メスはオスの後ろについて歩き、オスの尾に触れて合図をり、オスが精子嚢を落としメスが総排出腔から取り込む。これが繁殖のための交配行動で、寒天質に包まれた受精卵は水中の水草の葉にくるむように1つずつ産卵されます。
そうすると、やっぱりフェロモンを出すのだから、ほれ薬効果は有効なんでしょうかね?!!
現在でも、漢方薬の伊藤黒焼き店では販売されています。【意守 イモリ】:黒焼きの伝承では、滋養・強壮に良いと伝えられています。
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「にんにく雑学」
昔から、スタミナがつくとして、また料理を引き立てる食材としても「にんにく」は愛用されてきました。
「高麗人参」は高貴薬の部類に入り、「にんにく」は庶民的な薬用植物といえるでしょう。

ニンニク(蒜、大蒜、葫、学名: Allium sativum):
ネギ科の多年草.球根を香辛料として用います。また生薬としてもしられています。生薬名は大蒜(たいさん)。英語では、ガーリック( garlic)。語源は困難を耐え忍ぶという意味の仏教用語の「忍辱」ということです。
「にんにくの性質と効能」
生薬として効能は、脾臓・胃・肺に作用するいわれ、体を温め、血のめぐりの改善、健胃、体力増強、滋養強壮に薬効ありとされています。悪性の腫れ物、腹痛、嘔吐、下痢、咳止め、食欲不振、解毒、駆虫などに効能があるといわれてきました。 現代の中国医学でも、コレステロール値降下、動脈硬化予防作用、抗癌・抗腫瘤作用、さらに、癌細胞の成長抑制、免疫力向上に効果ありとされています。
注意事項としては、生のニンニクの食べ過ぎは、貧血、視力の低下、胃腸に悪影響をあたえます。
また、ひらたくいって、風邪にかかりにくくなる、非常に元気になりスタミナもつく、など体力増強にいいと、一般にいわれています
サプリメントとして、また食用として、強壮、健康増進、抵抗力増強などの効力を求めて、摂取する人々が増えているわけです。

「スコルジニンとアリシン」 にんにくの栄養成分としてスコルジニンとアリシンがあります。スコルジニンは、体内の栄養素を燃焼させてエネルギーに変え、ビタミンB1の効力を高めます。また、アリシンはもともとアミノ酸の一種のアリインという物質で、このアリインが「にんにく」特有の臭いのもととなります。アリシンは、胃腸の働きを良くし、風邪(かぜ)の予防、老化防止にも効果があるといわれています。 その他の成分:オリゴ糖・フラクトオリゴ糖・カリウム・ビタミンB6など。

「にんにくの匂い」 ニンニク臭は、アリインという元は無臭の化合物がふくまれ、また別の細胞にアリナーゼという酵素があります。ニンニクを切ると細胞外に出たアリナーゼとアリインは反応しあい、アリナーゼの作用によりアリインは「アリシン」に変化します。このアリシンがニンニク臭のもととなります。
一面では、食材としてこの香りが料理を引き立てます。にんにくの料理への利用法は、多くのレシピが、本やインタネットでも紹介されていますからご参照ください。
ニンニクの臭いを減らす食べ方としては、アリシンが空気に触れて酸化する時に臭いが発生するので、ホイル焼きにしたり、揚げニンニク、蒸しニンニクなど、また電子レンジで薄皮ごと加熱するのも有効です。
にんにくを食べた後の口臭対策としては、 緑茶、紅茶、ウーロン茶、ハーブティー、コーヒー、牛乳を飲むといいといわれてきました。また、口臭除去剤も市販されています。
よく知られている栄養食品では、「にんにく卵黄」や「黒にんにく」があります。 いずれも強壮・健康増進に効果のあるサプリメントです。また、にんにく特有の臭いがなく 、たべやすい健康食品といえます。
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「高麗人参・雑学情報」

高麗人参:ウコギ科パナックス属の多年生草本:学名をパナックスジンセング(Panax ginseng): パナックスとは、ギリシャ語で「万能薬」と言う意味。
また、我が国や中国、韓国では、高麗人参は昔から不老長寿の万能薬と言われ、また仙薬、霊薬などと称され、高貴薬として昔から漢方薬や薬膳に配合されてきました。

高麗人参の有効成分はジンセノサイドとよばれるサポニン群であり、またビタミンB1 や ビタミンB2、亜鉛、マグネシウム、カリウム などのミネラル、必須アミノ酸などが多く含まれています。
生薬としての作用は、体を温め、血のめぐりを改善し、健胃の働きとともに、体力をつける、いわゆる滋養強壮に効果、薬効ありと言われています。
サプリメントとしても、強壮、疲労の回復、体質改善などをうたった多くの製品が出されています。

【朝鮮人参の効能】
心筋の強化、虚弱体質の改善、肉体疲労の回復、動脈硬化の予防と治療、狭心症、慢性胃炎、胃酸欠乏、急性・慢性肝炎、神経衰弱、男性の滋養強壮など。有害物質に対する防御能力や免疫力を高める。新陳代謝を高める。癌の予防・改善にも効果があるといわれています。
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