アクション機能の基本操作

作成:02.20.2000
改訂:07.26.2006
対応Photoshopバージョン:5.5以上




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ここではPhotoshopのアクションの作成方法を実習しながら紹介します。
これを参考にみなさんもアクションを作成して、Photoshopユーザーの友達と交換しましょう。


もくじ


アクションとは?

Photoshop4.0以上(LE版は除く)に搭載されるアクション機能は、Photoshopの一連の操作をファイルに記録して、再利用可能にするものです。


アクションの記録

  1. Photoshopを起動します(ここでは、PhotoshopCCS2のMacintosh版を使用しています)。

  2. 今回は200×200pixcel、72pxcel/inchで新規ファイルを作成します。


  3. アクションパレットの表示を確認します。画面上に見えない場合は、[ウィンドウ]メニューから[アクションを表示]を選択して表示させます。


  4. パレット下部のボタンをクリックして、新規のセットを作ります。
    名前は「TestAction.atn」とします。




    ヒント:アクションは「セット」と呼ばれる単位で複数にまとめることができます(書き出し/読み込みもこのセット単位で行います)。今回はセットごと新規に作成しています。

  5. 今回は「選択範囲がある状態から実行するアクション」を作成してみます。選択ツールで画像に適当な選択範囲を作成しておいてください。

    ヒント:アクションの再生では、基本的に記録中に行った操作をそのまま再現します。従って、使う人にとってより自由度の高いアクションを作るには、画像の作成から適用範囲を選択するまでの操作はアクションに含めないほうがよいと思います。

  6. セットの中にアクション記録を開始します。パレット上のボタンをクリックします。
    ダイアログボックスが表示されるので、名称を「テスト」としてから、[記録]をクリックします。


  7. アクションの記録が開始されます。今回は次のように操作してみます。

    1. [レイヤー]メニューの[新規レイヤー]から[レイヤー...]を選択し、[OK]をクリック

    2. [編集]メニューの[塗りつぶし...]を使用:50%グレーで実行

    3. [レイヤー]メニューの[効果](6.0以上では[レイヤースタイル])から[ベベルとエンボス...]を選択し、[OK]をクリック

    4. [選択範囲]メニューから[選択を解除]を実行

  8. 操作の結果はつぎのような感じだと思います。



  9. アクションパレットのボタンをクリックして記録を完了します。


  10. 一応、最後にできぐあいをチェックしておいてください。
    新規のファイルを作成し、選択範囲を作成してからアクションパレットで「テスト」を選び、パレット下の実行ボタン([選択項目を再生])で実行します。


    実行結果を確認してください。


ダイアログボックスの追加

先に作成した「テスト」アクションに含まれている「設定:レイヤー効果/現在のレイヤー」の先頭部分をクリックするとグレーの小さなウィンドウマークが表示されます(もう一度クリックすると解除されます)。
同時にこのアクションとアクションセットにも赤色の小さなウィンドウマークが表示されます。

この設定を行った後、「テスト」を実行すると、レイヤー効果の処理時にダイアログが表示されるようになります。


コマンドの追加

作成されたアクションの任意の位置にあとからコマンドを追加できます。

  1. 練習用の新規ファイルを作成してから、先に作成した「テスト」アクションに含まれている「塗りつぶし」の部分をクリックして選択します。



  2. アクションパレットのメニューから[メニュー項目を挿入...]を選択します。次のようなダイアログが表示されます。



  3. そのまま、[フィルタ]メニューの[スケッチ]から[ノート用紙...]を選択します。


  4. ダイアログには「ノート用紙」の記述が自動的に入りますので、そのまま[OK]で閉じます。



  5. アクションに「ノート用紙」が加わります。


なお、追加したコマンドを含めて、アクション内のコマンドの位置はドラッグ&ドロップで任意の場所に移動できます。


中止を挿入してメッセージを追加

ユーザーに注意を促すなど、アクションの実行途中になんらかのメッセージを挿入したい場合は、アクションパレットのメニューにある、「中止を挿入...」を使います。

  1. 「中止を挿入」を選択すると、ダイアログが表示されますので、ボックス内に任意のメッセージを記述します。



  2. 「続行許可」(上の図の丸印部分)をオンにすると、メッセージ表示のダイアログに[続行]ボタンが表示されます(逆にいうと、これがオンでないとアクションはその時点で[中止]するしかなくなります)。



アクションをファイルに保存

アクションはセット単位でファイルに格納できます。

Windowsでは拡張子.atnのファイルとなりますので、普段は拡張子をあまり強く意識していない(と思う)Macユーザーの方もファイル名は「XXXXX.atn」の形式にしておいたほうがよいでしょう。

保存したアクションファイルは、アクションパレットの[アクション読み込み...]読み込むことができます。


その他の主な機能

  • 再起録
    アクションパレットのメニュー(パレット右上の三角マークの中)にあります。指定されたアクションを選んでからこれを実行すると、コマンドのステップごとに実行を停止してユーザーの入力を再起録できます。完成してしまったアクション内のパラメータを変更するときなどに便利です。

  • 再生オプション
    アクションパレットのメニューにあります。アクションの実行時の状態を指定できます。「高速」にすると、アクション実行中の画面描画を抑制するため、多少動作が速くなります。


  • ボタンモード
    アクションパレットのメニューにあります。アクションをボタン形式で表示し、個々のアクション内のコマンドはパレットから隠されます。
    ボタンをクリックした時点でアクションが開始されるようになります(解除するときはもう一度この項目を選択)。


  • アクション置き換え
    アクションパレットのメニューにあります。選択されたアクションを任意の媒体に格納済みのアクションファイルで置き換えます。

  • 初期状態に戻す
    アクションパレットのメニューにあります。文字どおり、パレットをPhotoshopセットアップ直後のアクションのみに戻します。実行する場合は、現在あるアクションセットをバックアップとしてファイルに保存しておいたほうがよいと思います。

  • バッチ処理
    [ファイル]メニューの[自動処理]から[バッチ...]を選ぶことで実行できます。アクションを連続で複数のファイルに適用できます。

    たとえば、特定のフォルダ内のすべての画像に同じ効果を与える必要のある場合などに便利です。



★今回のまとめ★
アクションはPhotoshopでの一連の作業を記録し、再利用できるようにする機能です。
今回は次のような基本操作を学習しました。

「ロゴワークショップ」コーナーの各アクションも、このページで紹介した機能で作成しています。
なお、アクションはPhotoshopのほか、IllustratorやGoLiveなど、他のAdobe社の製品に実装されています。これらのソフトをお持ちの方は、アクションでソフトの機能アップをはかられるのもよいかと思います。






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