少しピンぼけの画像は、[フィルタ]→[シャープ]にある次のフィルタを使用します。
- アンシャープマスク...
- シャープ
- シャープ(強)
- シャープ(輪郭のみ)
このうち、写真のピンぼけ補正などでもっともよく使われるのは、「アンシャープマスク」です。
略称でUSMとも呼ばれるこのフィルタは、シャープにする境界の値(閾(しきい)値)と、その適用半径を細かく指定できることで、他のフィルタに比べて滑らかな感じで画像をシャープにできます。
- 適当な画像ファイルを開きます。
象(でかく見えるがほんとうはこども(ロケ地:東山動物園(名古屋市)))ですが、若干ぼやけた感じになってしまっています。
- [フィルタ]→[シャープ]→[アンシャープマスク...]を選択します。
次のようなダイアログボックスが表示されます。
・「量」=コントラストの増加量。プリントアウトする場合、マニュアルでは150 〜 200 %が推奨されています。
* 「半径」=適用半径。マニュアルでは、 プリントアウトする場合、1 〜 2が推奨されています。
* 「しきい値」=適用する境界のレベル差。レベルの差異が指定された値をこえたところだけにシャープがかかります(0だと全体にかかってしまう)。マニュアルでは2〜20の値が推奨されています。
- 試しに、量:150、半径:2、しきい値:0でみてみます。画像は全体的にシャープになっているのがわかります。
- こんどは意図的に、しきい値:50にしてみます。これによって、適用されるレベルが変化したため、先ほどとは状態が変わります(今回の場合、シャープになる範囲がほとんどなくなったように見える)。
- 最後は、量:150、半径:2、しきい値:2で適用してみました。若干、「量」が多い感じがしますが、まあこんなところでしょうか。
ヒント:PhotoshopCS2以上では、アンシャープマスク(USM)よりもさらに詳細な設定ができる「スマートシャープ」フィルタがあります。
これは[フィルタ]メニューの[シャープ]から[スマートシャープ]を選択します。
スマートシャープのダイアログボックス。
USMにはない「詳細」、「除去」といった項目があります。
「詳細」をクリックすると、「シャドウ」「ハイライト」のパレットが出現します。
「詳細」表示で「シャドウ」を開いたところ。
画像の暗い部分を中心にしてシャープ量を調整することができます。
「ハイライト」は同様に画像の明るい部分を中心にします。
*「除去」では画像をシャープにするためのアルゴリズムを選択できます。ちなみにUSMでは「ぼかし(ガウス)」が使われています。
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