レイヤーの基本操作(その1)

作成:2007/07/01
改訂:2007/09/18
対応Photoshopバージョン:CS3




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ここではPhotoshopのレイヤー機能の基本操作を実習しながら紹介します。

改訂履歴 2007/09/18 誤字脱字を修正しました。


もくじ

レイヤーとは?
レイヤーは、画像に仮想的な透明フィルムを被せることで、複雑な合成を可能にしているものです。
原則的に個々のレイヤーは独立して操作されるため、他のレイヤーの画像に影響を与えることがありません。

現在、Photoshopをはじめ、多くの画像処理ソフトにこのレイヤー機能が搭載されていますが、Photoshopのレイヤー機能はバージョンアップごとに強化され、非常に強力なものとなっています。


新規レイヤーの作成と基本操作

  1. Photoshopを起動し、練習用にファイルを開きます。



  2. レイヤーパレットを表示します。画面上にみあたらない場合は、[ウィンドウ]→[レイヤーを表示]を選択してみてください。
    現在は「背景」のレイヤーだけが存在しているはずです。



  3. レイヤーパレットの下のほうにある「新規レイヤーを作成」ボタンをクリックして、新規のレイヤーを追加します。



  4. レイヤーパレットには自動的に「レイヤー1」が作成されて、アクティブになります。



  5. ブラシツール()で、画像に適当に図形を描いてみます。



    ヒント:レイヤーのロックを利用すると、レイヤーへの編集操作を制限できます。

    レイヤーの透明ピクセルをロックしたところ。この状態では、レイヤーの透明な部分への書き込み操作ができません。レイヤーの右端には鍵のマークが表示されます。



  6. レイヤーパレットで「レイヤー1」の目玉マークをクリックします。レイヤーは非表示になり、背景の画像が見えるようになります。



  7. 「レイヤー1」の目玉マークをクリックして表示状態にし、今度は不透明度を「50」まで下げてみます。「レイヤー1」の図形は半透明になります。




    ヒント:「塗り」の不透明度は、レイヤーにスタイルを設定したとき、そのスタイル効果以外の部分の不透明度を調整するものです。

    レイヤースタイルを設定し、塗りの不透明度を下げたところ。




レイヤーの描画モード

複数のレイヤーを作成し、その画像の描画モードを変更すると、変わった効果を得ることができます。

  1. Photoshopを起動し、練習用にファイルを開きます。



  2. 新規のレイヤーを2つ追加します。



  3. ブラシツール()で、画像に適当に図形を描いてみます。



  4. レイヤーパレットで「レイヤー1」を選択し、これにも適当な図形を描きます。「レイヤー2」とは異なる色で描いてみてください。



  5. レイヤーパレットで、「レイヤー2」を選択して、描画モードを「乗算」にしてみます。下のレイヤーと重なるようにしてみると、重なる部分は暗く合成されます。ほかにも様々な描画モードがありますので、試してみてください。




レイヤーの結合と画像の統合

レイヤーは結合したり、統合したりすることができます。

  1. 練習用にファイルを作成し、レイヤーを追加します。ここでは背景レイヤーを含めて、4つのレイヤーがあるファイルを作成しました。「レイヤー3」がアクティブな状態です。



  2. レイヤーパレットのメニュー(パレット右上の三角マークをクリック)から、[下のレイヤーと結合]を選択します。「レイヤー3」はレイヤー2と統合されます。



  3. レイヤーパレットのメニュー(パレット右上の三角マークをクリック)から、[画像を統合]を選択します。すべて「背景」レイヤーに結合されます。



    ヒント:レイヤーパレットのメニューにある[表示レイヤーを結合]を使用すると、表示状態(目玉マークのあるレイヤー)だけが結合されます。




レイヤーのリンク

レイヤーが複数存在する場合、これらをリンクすることによって、移動や整列がスムーズに行えます。

  1. 先の実習からの続きです。
    「レイヤー1」から「レイヤー2」をShiftキーを押しながらクリックして選択し、パレット下の「レイヤーをリンク」をクリックします。各レイヤーの右にレイヤーのリンクを示すクサリマークが表示されます。
    リンクを解除する場合は、解除したいレイヤーを選択して、同じボタンをクリックします。



  2. リンクされたレイヤーは、その相対的な位置関係を保持します。
    移動ツール()で「レイヤー2」をドラッグしてみると、ほかのレイヤーも一緒に移動します。


  3. リンクされたレイヤーは、[レイヤー]→[整列]や[分布](リンクレイヤーが3つ以上のときに選択可能)にあるコマンドで、整列や配置が可能です。この例では[レイヤー]→[整列]→[垂直方向中央]を実行しています。




調整レイヤー

調整レイヤーは、画像そのものに変更を加えることなく、効果がかかった状態をつくり出すことができます。

  1. ここまでの練習とは別のファイルを開きます。できれば写真画像が効果を確認しやすいでしょう。



  2. レイヤーパレットの「塗りつぶしまたは調整レイヤーを新規作成」ボタン()をクリックして「トーンカーブ...」を選択します。
    グラフを適当にドラッグしてから[OK]ボタンをクリックします。





  3. 画像が変化しますが、実際にはトーンカーブの調整レイヤーが画像にかぶさっているだけです。






  4. レイヤーパレットのゴミ箱のボタンへ調整レイヤーをドラッグ&ドロップして削除すると、画像はもとどおりになります。






★今回のまとめ★
レイヤーは画像に仮想的にフィルムを被せることによって、様々な試行や合成、効果を作成できるものです。今回は次のような基本操作を実習しました。





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