画像をシャープにする

作成:2007/07/14
改訂:YYYY/MM/DD
対応Photoshopバージョン:CS3




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ここではPhotoshopの画像補正の機能のうち、画像をシャープにする機能について、実習しながら紹介します。


もくじ

シャープツール

画像のごく一部をシャープにするのであれば、ツールボックスのシャープツール()が利用できます。

  1. 適当な画像ファイルを開きます。



  2. シャープツール()を選択し、シャープにしたい部分をドラッグします。


    ドラッグしたところで諧調の異なる、エッジの部分を中心にシャープになっていきます。


  3. シャープツールは、ブラシのように、オプションバーで使用時の半径を指定できます。適当なものを選んで操作可能です。





アンシャープマスク

少しピンぼけの画像は、[フィルタ]→[シャープ]にある次のフィルタを使用します。

  • アンシャープマスク...
  • シャープ
  • シャープ(強)
  • シャープ(輪郭のみ)

このうち、写真のピンぼけ補正などでもっともよく使われるのは、「アンシャープマスク」です。

略称でUSMとも呼ばれるこのフィルタは、シャープにする境界の値(閾(しきい)値)と、その適用半径を細かく指定できるので、他のフィルタに比べて滑らかな感じで画像をシャープにできます。

  1. 適当な画像ファイルを開きます。
    この画像は少しぼやけた感じになってしまっています。



  2. [フィルタ]→[シャープ]→[アンシャープマスク...]を選択します。
    次のようなダイアログボックスが表示されます。

    ・「量」=コントラストの増加量。プリントアウトする場合、マニュアルでは150 〜 200 %が推奨されています。
    * 「半径」=適用半径。マニュアルでは、 プリントアウトする場合、1 〜 2が推奨されています。
    * 「しきい値」=適用する境界のレベル差。レベルの差異が指定された値をこえたところだけにシャープがかかります(0だと全体にかかってしまう)。マニュアルでは2〜20の値が推奨されています。




  3. 試しに、量:150、半径:2、しきい値:0でみてみます。画像は全体的にシャープになっているのがわかります。



  4. こんどは意図的に、しきい値:50にしてみます。これによって、適用されるレベルが変化したため、先ほどとは状態が変わります(今回の場合、シャープになる範囲がほとんどなくなったように見える)。



  5. 最後は、量:150、半径:2、しきい値:2で適用してみました。若干、「量」が多い感じがしますが、まあこんなところでしょうか。




スマートシャープ

アンシャープマスク(USM)よりもさらに詳細な設定ができる「スマートシャープ」フィルタがあります。

  1. 練習用に適当なファイルを開きます。ある程度、大きな画像のほうがよいでしょう。


  2. [フィルタ]メニューの[シャープ]から[スマートシャープ]を選択します。次のようなダイアログボックスが表示されます。
    USMと似ていますが、こちらは「除去」(ぼかし(ガウス)=USMと同じ)でシャープにする際のアルゴリズムを選択でき、「精細」オプションでより正確なシャープを実行できます。
    たとえば、 「ぼかし(移動)」では、カメラや被写体が動いた場合のぼかしを除去できます。



  3. 「詳細」をクリックすると、さらに「シャドウ」と「ハイライト」のタブが現れます。
    「シャドウ」では、画像の暗い部分のシャープ効果をコントロールできます。
    ・「補正量」=シャープの補正量
    ・「諧調の幅」=小さい値を設定すると、より暗い部分だけに調整が適用されます
    ・「半径」=シャープにする領域の大きさ



  4. 逆に「ハイライト」では、画像の明るい部分のシャープ効果をコントロールできます。
    ・「補正量」=シャープの補正量
    ・「諧調の幅」=小さい値を設定すると、より明るい部分だけに調整が適用されます
    ・「半径」=シャープにする領域の大きさ



  5. 今回は、詳細設定の効果をみるため、「シャープ」で除去に「ぼかし(移動)」を指定し、わざと値を最大にして極端な状態にしてみます。屋根の部分ですが、シャープになりすぎています。



  6. 「ハイライト」タブを開いて、補正量「80」、諧調の幅「100」にしてみます。効果が少し打ち消されているのがわかります。




★今回のまとめ★
Photoshopには画像をシャープにする際に、様々な方法が利用できます。





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