よろしかったですか?

 やっぱり日本語が変化しつつありますね。言葉は常に変化するものだし、それをとやかく言うつもりはないのですが、気になることはとめどなくあふれてきます。(その割に更新が遅れてるのはどうゆうこっちゃ!というつっこみは無しにお願いします。・・・)
 で今回もまたまた、店員の応対に関する話である。少し前のことになるが、

 先日友人達と飲んだ。場所は四条あたりで、7月に入っていたので、町には祇園囃子も流れていた。最初は祇園囃子でも聞きながらということで、ビアガーデンを探していたのだが、やはり暑さには勝てない。結局は雰囲気をあきらめ、いつもと同じような居酒屋に落ち着くこととなった。
 さて、問題はその居酒屋で遭遇した店員の応対である。宴会が始まり、冷たいビールや料理が運ばれてきた。食べながら飲みながら、友人同士ワイワイやりながら話し込んでいると、お腹の空いていたのも手伝って、テーブルの上の料理はどんどん片づき、ジョッキも空になっていく。その都度店員を呼び、追加の注文を繰り返す。店員が空いたお皿やジョッキを片づけ、追加のものをもってくる。

 と、まあどこにでもある通常の居酒屋でのルーチンがこなされていったわけだが、そのうち場に妙な雰囲気を感じはじめた。もう少し正確にいうと、店員が席へやってきて、再び離れる度に妙な感じになるのである。
 誤解のないように言えば、その居酒屋は非常に良い店だった。清潔だし、店員もよく気がつき、追加の注文がなくとも、空いた皿やジョッキを手際よく片づけ、実に気分良く歓談できた。でもなにかひっかかるのである。
 そこでいつものように、席にやってくる店員をしばし観察…
  店員がそれとはなく席の周囲を巡回。
  (めざとく空いた皿を発見)
  席にやってきて
  「これお下げしてよろしかったですか?」
  空いた皿を下げていく。

 う〜ん、普通だよなぁ… いや、待てよ。どうして「よろしかったですか?」なんだ。なんで「よろしいですか?」じゃなく、「よろしかった」と過去形になるんだ?
 それじゃまるでこちらが、皿を下げようとした店員に「待った」をかけたみたいじゃないか。別に皿には何も残っていないぞ。「おさげしま〜す!」と明るく持っていってくれてもいいのに…
 しばらく見ていると、お皿を引こうとお皿に手をかける寸前「・・・よろしかったですか?」とやっている。これはどの店員も毎回同じだ。どうやら確認を求めるために言っているようだ。しかし確認を求めたいなら、どうして「・・・よろしいですか?」と聞かないのだろう。

 しかし小心者のちょろけんは、結局は店員さんに確認できなかった。これまた「からお預かり」の話と同じ、接客マニュアルに問題がありそうではある。どなたかマニュアルに詳しい方情報提供をお願いします。


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