第二笑 僕の飼っていたハムスターが、 巣から出たそうにジタバタしていた ・・・はずだった。 かしっ。 何を思ったか、そいつは僕の手に噛みついていた。 地面から足を浮かせば離すだろうと思ったが ・・・甘かった。 そいつは見事に僕の手にぶら下がっていた。 それどころか機関銃のように僕の指に歯を立てたのだ。 「うぎゃ〜〜〜!」 その時まで僕は優しかったのかもしれない。 僕はとっさにそいつを指先から振り落としていた。 やつらの前歯は固い木の皮すら容易く貫通する。 幸いにも僕の指から血は出ていなかった。 もし僕が我慢さえしていれば、 そいつは噛み付くのをやめてくれただろうか。 しかし、それは考えたくもない恐ろしい話ではある。