脂質異常症(高脂血症)
脂質異常症には,以下のものがあります.
(1)総コレステロール高値 220mg/dl以上
(2)LDLコレステロール(悪玉コレステロール)高値 140mg/dl以上
(3)HDLコレステロール(善玉コレステロール)低値 40mg/dl未満
(4)トリグリセリド(中性脂肪)高値 150mg./dl以上
これらのうち,動脈硬化に直結していると考えられているのは,(1)と(2)です.しかし,(3),(4)の場合も,内臓脂肪蓄積を主徴とする
メタボリックシンドロームにあてはまる場合は動脈硬化性疾患の危険が高くなります.腹囲のある方は同項目の記載も読んでください.
脂質異常症は通常は自覚症状がありません.しかし,動脈硬化を引き起こし,虚血性心疾患や脳卒中の原因となります.健診などで高脂血症を指摘された方は,医師に相談しましょう.
治療は,食事療法と生活指導が中心ですが,目標まで改善しない場合や,目標との差が大きい場合は薬物療法を組み合わせます.目標は動脈硬化を引き起こす危険因子(主要冠危険因子ともいいます.下記を参照してください)の数により異なります.要するに,危険因子の多い方は強力に治療する必要があるということです.
参考までに,動脈硬化学会より出されているガイドラインを下記に示します.
| 患者カテゴリー |
脂質管理目標値(mg/dL) |
その他の冠危険因子の管理 |
| |
冠動脈 疾患* |
LDL-C以外の 主要冠危険因子** |
TC |
LDL-C |
HDL-C |
TG |
高血圧 |
糖尿病 |
喫煙 |
| A |
なし |
0 |
<240 |
<160 |
≧40 |
<150 |
高血圧学会の ガイドライン による |
糖尿病学会の ガイドライン による |
禁煙 |
| B1 |
なし |
1 |
<220 |
<140 |
| B2 |
2 |
| B3 |
3 |
<200 |
<120 |
| B4 |
4以上 |
| C |
あり |
|
<180 |
<100 |
TC:総コレステロール,LDL-C:LDLコレステロール,HDL-C:HDLコレステロール,TG:トリグリセリド
| * |
冠動脈疾患とは、確定診断された心筋梗塞、狭心症とする |
| ** |
LDL-C以外の主要冠危険因子 |
|
|
加齢(男性≧45歳、女性≧55歳),高血圧、糖尿病(耐糖能異常を含む),喫煙、冠動脈疾患の家族,低HDL-C血症(<40
mg/dL) |
| ・ |
原則としてLDL-C値で評価し、TC値は参考値とする. |
| ・ |
脂質管理は先ずライフスタイルの改善から始める. |
| ・ |
脳梗塞、閉塞性動脈硬化症の合併はB4扱いとする. |
| ・ |
糖尿病があれば他に危険因子がなくともB3とする. |
| ・ |
家族性高コレステロール血症は別に考慮する. |
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