平成30年度 竹の情報発表会


「竹の情報発表会」の会場風景

平成30年6月15日、リーガロイヤルホテル京都での総会に先立ち、平成30年度竹の情報発表会が本会渡邊専門員の司会・進行で開催され86名が参加しました。
開会にあたり、昨年10月に竹文化振興協会および一般財団法人竹文化振興財団の理事長に就任した柴田昌三京都大学大学院教授が開会の辞として、 この情報発表会の意義や目的などを述べられ開会しました。




情報発表として、京都大学大学院博士課程の笹原千佳氏が「竹林施業はアフリカの人々を救うか? 〜東アフリカ ケニアの事例〜」について発表されました。

ケニアでは国民の約7割が生活のためのエネルギーとして薪炭材等の木質資源に依存していることから、 多目的に利用をすることの出来る樹木の植栽が求められているとのこと。
そうした背景からケニアにおいて多目的に利用されるタケとその文化、さらにタケの施業についての研究の概要や現住民との暮らしの関係について紹介され、 とても興味深い発表でした。


笹原千佳氏



次に、講演として、秋田県立大学生物資源科学部 蒔田明史教授の「熱帯から温帯へ、Bambooの開花習性の進化を探る」と題した講演を拝聴しました。

その内容をご紹介します。
タケササ類は変わった植物です。長寿命で一生に一度しか花をつけない。しかも多数の個体が広範にわたって同調して開花する。 なぜこんな特異な生活史が進化したのだろうか。
長年、一斉開花枯死後のササの更新過程を調査してきた私はそのルーツが知りたくなりました。
昨年、半年間タイ・カセサート大学に滞在する機会を得て、熱帯のタケを見て歩くことができたことを通じ、 タケの開花習性などBambooの進化について、 そして不思議で多様なBamboo Worldを一般市民にも解りやすく解説・紹介され、聴衆を大いに魅了しました。


蒔田明史先生

今回の情報発表会では、プログラムを一部変更し、日本のタケ類研究の権威であられる秋田県立大学教授の蒔田明史先生と京大大学院教授の柴田昌三先生がご在席だったことから、 両先生に登壇いただき、フリートークの時間を設け、自由に対談していただくことにしました。
両先生はインド・ミゾラム州でのメロカンナ種の一斉開花と梨のような種を稔らせる不思議な開花現象を共同研究されたお話に盛り上がり、 また会場からの質疑にも応答され、有意義な対談になりました。
このような機会は滅多に望めませんので、参加者は大いに勉強になったことと思います。


柴田先生と蒔田先生の対談