青柳さんへの不当弾圧を許さない会ニュース


青柳さんへの不当弾圧を許さない会
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青柳さんへの不当弾圧を許さない会
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青柳さんへの不当弾圧を許さない会ニュース第28号(1997/9/18)

お知らせ

パンフレット第3弾ができました。

日頃より「青柳さんへの不当弾圧を許さない会「へのご支援を心より感謝致し ます。みなさまのご協力により、パンフ「青柳裁判の理解と支援のために・パ ート3」の発行の機会を得ました。本田哲郎、小林賢吾両神父の証言をまとめ たものです。両神父さんの証言することの重み、責任、希望、祈りを共に分か ち合っていただきたく、パンフご購入の協力をお願い致します。 送料の関係上、1冊につき、240円の送料がかかります。 10冊以上まとめて注文いただいた場合は、こちらで送料を負担しますので、 できるだけまとめて注文頂ければ幸いです。

連絡先
812福岡市博多区吉塚5ー7ー23
電話&FAX 092-621-6211 青柳行信まで


掲示裁判控訴審
第6回公判のお知らせ
9月25日(木)午後1時半〜4時
福岡高裁501号法廷
(地下鉄赤坂駅下車2番出口)

弁護側証人調べ
富永八百ニさん(吉塚教会信徒)

第7回公判
11月6日(木)午後1時半



外国人と支援者の実態を知ってほしい
第5回控訴審で、奈良保証人バンクの平沼諭代表が証言
入管職員は資格外就労を黙認?

 青柳さんの第5回控訴審は8月5日、福岡高裁の501号法廷で弁護側証人 として「奈良保証人バンク」代表の平沼諭さん(橿原市議会議長)の尋問が行 われました。
 奈良保証人バンクは、外国人労働者の救援が目的で、青柳さんの活動ときわ めて共通しており、カトリック教会とも連携しております。特に、ペルー人は 劣悪な状況におかれ、入管が資格外でも働くことを認めていたこと、多くの外 国人の「身元保証人」になったこと、救援活動に多額の資金を要することな ど、青柳さんにとって有利な証言を引き出すことができました。

シスターマリアからアドバイス
 最初に矢野正剛弁護士は、奈良保証人バンク設立のいきさつを聞かれまし た。1992年4月末、平沼さんの所に西大和カトリックセンターの信者であ る吉岡夫妻から相談に乗って欲しいとの依頼がありました。教会に行くと、約 40人の外国人が集まり、ほとんどが「短期ビザ」から就労できる「定住者ビ ザ」への切り替えについての相談でした。

 そこで平沼さんらは、入管問題に詳しい大阪教区のシスターマリア・コラー レスさんに相談したところ、マリアさんから「私のように納税証明がないと身 元保証人にはなれない。外国人は保証人を必要としている」とアドバイスを受 け、6月21日に「奈良保証人バンク」が発足しました。入会は1口5千円、 現在の会員は157人です。

外国人労働者を「食い物」に
 ペルー人は、本国で働く所がなく、月20%の利息で40〜60万ぐらいの 借金をして来日しています。日本では残業をしながら働き続け、収入のほとん どを本国に送金していたため、2〜3カ月は「パンの耳」と水だけの生活でし た。人材派遣会社は、手取りから3割前後をピンハネし、前渡金でパスポート を取り上げ、ボロアパートに詰め込んでいました。雇用主や人材派遣会社だけ でなく、家主までも外国人労働者を食い物にしています。

 それでも働けるうちは良かったが、バブル崩壊後、ペルー人は一方的に解雇 されたり、「定住者ビザ」への切り替えがむずかしくなり、不許可になるケー スも出てきました。雇用主や人材派遣会社は本国で定住者ビザを取得している 日系ブラジル人を優先し、ペルー人を締め出したため奈良に移ってきたり、保 証人バンクに頼る人たちが増えました。

 92年当時、奈良では700人から800人の日系人がいました。このうち 斑鳩町になる人材派遣会社の「協和産業」の社宅に150人から200人の外 国人が生活していました。

歳費をつぎ込み、2千人を支援
 奈良保証人バンクは、入国管理局への申請手続きと身元保証人になることを 主な活動としていますが、アパートの入居保証人や入学、医療関係など生活全 般にわたる相談と支援をしています。5年間でこれmde関わった人はのべ2 千人にのぼり、入管では奈良保証人バンクの山本直子事務局長(斑鳩町会議員 )ないし平沼諭さんの保証書だけで済み、結果的に一般会員が身元保証人にな ることはなかった。山本直子さんは週4回、入管に出向き、夜の12時まで昼 夜を問わず相談に応じておられます。それだけでなく、年間300万から35 0万円の議員歳費を全額援助につぎ込み、平沼さんも年間百万円以上持ち出し ているそうです。

 「定住者ビザ」への切り替えのためのアプリケーション(審査)期間中、日 系人は働くことは認められていませんが、平沼さんは「入管職員は働いている ことを知っていた。再申請中に働いてはいけないと注意されただけである」と 青柳さんの時と同様、入管は資格のない人の就労を黙認していたと証言されま した。

 もっとも、奈良保証人バンクは、弁護士や自治体の首長などが代表者になっ ているため、法律を守り、仕事の斡旋をしていません。それでは、多くの外国 人の希望に応えられず、個人の資格で相談に乗り、求人情報を紹介しているそ うです。

青柳さんの逮捕に驚く
 平沼さんは、青柳さんが逮捕されたとき、活動内容が自分たちと変らないの で大変驚いたそうです。最後に平沼さんは「自分たちは通訳など専門のボラン ティアが参加していたし、議長歳費を振りあてることもできた。青柳さんはほ とんど一人で関わり、寄付・カンパを集めたことも理解できる。ペルー本国で の経済情勢なり、日本でどのように扱われているか。外国人と関っている人た ちは、日本の中でごく少数であり、大変苦労している。そうした実態はあまり 知られていない。青柳さんの裁判を通じて裁判所なり、行政はぜひ知ってもら いたい」と訴えられました。(大阪正平協 山本保)



明治学園は松永司教の指示に従い、解決を目指せ!

 みなさんも既にご承知のように、現在、明治学園と青柳さんとの団交問題 は、仮処分裁判の中で裁判所の「審尋」と言う名のテーブルに着いて話が進め られています。
 明治学園はこの審尋のテーブルにおいて、裁判長からの「どうしてカトリッ ク界の中で解決できなかったのですかね」「岡田司教の調停の話もあったでし ょう」(和解解決を願う)司教協議会会長濱尾司教文書も出ているのですか」 等の質問について、「青柳氏から岡田司教への調停依頼はなかった」「争議は 神の試練と考えている」「自分たちは福岡教区の責任者である松永司教の指示 を仰いでいる」などと言い訳をしています。明治学園は、カトリック司教協議 会の場で話し合われ濱尾司教会長名義で出された「和解解決を願う」文書に対 抗して、「松永司教の指示」を持ち出して裁判所の理解を得ようとしていたの です。

 ところが、こうした仮処分裁判の場における明治学園の主張を聞いて、当の 松永司教は「このような事実はない」として、次のような文書を明治学園今泉 ヒナ子理事長宛に送付したことが明らかになりました。

一、わたしは、この事件について自分の見解を率直に述べ、国の法律に従って 正しく行動するように希望しているのであって、裁判所関係の決定に反して行 動するようにと「指示」したことはありません。また、この問題について「指 示」する権限もないと思っています。このことはお手紙でも、お電話でもはっ きりお話ししていると思います。

ニ、「カトリック司教協議会会長濱尾司教文書」に反することも指示してはい ないつもりです。同文書の内容は、表現は多少違うとしても、大体において は、私の見解と一致すると理解しております。

一変した明治学園の態度
 松永司教の「指示」を盾にしてきた明治学園の主張が崩れ去ったと言えまし ょう。こうした事態を踏まえて、9月4日第3回の審尋が開かれました。この 審尋の場で明治学園は、「青柳さんの問題は信仰の問題ではなく、労使問題で あると考えています」と態度を一変させました。「神の試練」はどこに行った のでしょう。また、裁判所からの「審尋のテーブルに着いて以降、組合の現場 における動きはどうなっているのか」との質問に対し、「夏休みは静かになっ ている」、また、私学助成金と給与の関係について「給与の6割支給があれば 助成金は10割学園に支給されるようになていると組合が言っているがその点 はどうか」という質問については、「次回までに調査をして回答する」という 従前に比して幅のある回答をしたそうです。

 裁判所はこうした明治学園側の若干の対応の変化を受けて、私たちに対し て、「明治学園の態度は依然として固く、今回和解に至ることは非常に難しい が、全く可能性がないわけではない。次回の10月7日の審尋の場で、和解が 可能であるかどうかの最終判断を下したい」「できれば労組の方で何とか学園 側がのめそうな和解案があるかどうか検討してきてくれ」との意向でした。

 こうした経過を踏まえ、私たちは、頑なな学園側の態度は相変わらずです が、次回の審尋の場が和解解決に向けた最後のチャンスのひとつであると考え て慎重に和解に向けた検討に入っています。すべてのみなさん。学園側に対し て、次回の審尋の場で和解の席に着くよう、より一層の働きかけを集中してほ しいと思います。

コングレガシオンへの団交要求行動
 私たちはこうした和解の最後のチャンスを現実のものとするため、明治学園 の経営母体であるコングレガシオンノートルダム修道会に対して、和解への働 きかけを求める団体交渉を要求しています。みなさんのご支援をよろしくお願 いします。

●次回審尋は10月7日(火)14時〜



青柳さんへの不当弾圧を許さない会
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