コトパン・サポーターズ京都




  コトパンジャンダム裁判は、当面およそ月に1回というハイペースで進められています。コトパンジャンの現地住民と自然環境にもたらした被害に対する被告四者の責任と、ヒミツのベールにつつまれてきたODAの実態を法廷で明らかにしていくには、何よりも慎重で公正な審理が必要です。そのためには、毎回の法廷にたくさん人が集まり、裁判所に社会的関心の高さを示すことが、最大のキメ手!なのです。 ぜひ当日の傍聴とアピール行動にご参加ください。

今後の裁判・行動日程
地域 内容 時間 場所 問い合わせ/備考
2004/7/2(金) 東京 第8回口頭弁論 10:00 東京地裁 傍聴締め切りは9:30
    報告会 10:45 弁護士会館 地裁の隣です。
2004/7/30(金) 東京 第9回口頭弁論 13:15 東京地裁  
2004/8/27(金) 東京 進行協議 16:00 東京地裁 非公開
2004/9/17(金) 東京 第10回口頭弁論 10:00 東京地裁  
10月以降は立証に入りますが、期日は未定です。

 誰でも参加できます。ぜひ、ご参加ください!
傍聴手順はこちら




■ 日本のODA(政府開発援助)で建設されたコトパンジャン・ダム。(撮影:伊藤孝司さん)
私たちの税金が、インドネシアの人たちを苦しめています。
 1997年、日本からODA(政府開発援助)約312億円で、日本企業によってインドネシア・コトパンジャンダムが建設されました。そのため、約5000世帯、23000人の家や農地が奪われました。強制移住先は、水も手に入らないほどの不毛な土地です。農業ができなくなり、住民たちは、満足な食事もできない、子供たちは学校をやめざるをえない、などといった生活を強いられています。私たちの税金や郵便貯金などから拠出されたODAが住民のためになるどころか、逆に住民たちを苦しめているのです。
利権のためのダム建設−発電量は計画のたった15%
コトパンジャンダムは、インドネシア・スマトラ島中部のほぼ赤道直下にある、高さ58m堤長258mの水力発電ダムで、水没面積は124km2です。これは琵琶湖の面積のおよそ5分の1に相当する広大なものです。
 完成後5年以上が経ちますが、発電量は当初計画の15%、フル稼働したのはたったの5日間です。日本とインドネシアの政治家・官僚、ゼネコン・コンサルタント会社の利権のために、架空の電力需要見込みよって建設されたダムだからです。外務省はこんなダムを「環境・人権に配慮したODAのモデルケース」と宣伝しています。
豊かな自然を破壊−スマトラ象、スマトラトラ、マレーバクなどが大量死
 ダム建設の結果、貯水池内の樹木が腐敗して水質が悪化、魚が大量死するという問題が起きています。浅水域には、ボウフラが大量発生し、マラリアの大流行が懸念されています。水没地から追い出されたスマトラ象、スマトラトラ、マレーバクなどはエサが得られず、多くが殺されてしまいました。
■ 移住地では生活が困難なため、元の村へ
戻った住民たちもいる。(撮影:伊藤孝司さん)
日本政府・インドネシア政府を相手取って提訴。地元住民8396名と動物たちが原告
 2002年9月5日、被害住民3861名は、日本政府・国際協力銀行・国際協力事業団(現在の国際協力機構)・東電設計を相手取り、ダムの撤去と損害賠償を求めて東京地裁に提訴しました。これは歴史上初めて日本のODAの責任を問う裁判です。さらに2003年3月28日、被害住民4535人が追加提訴を行い、原告は合計8396人となりました。これは被害住民のうちの成人の過半数です。またスマトラ象・スマトラ虎・マレーバクなどの個体群を含む自然生態系(インドネシア環境フォーラムWALHIが代表)も原告に加わったことで、この裁判には「自然の権利訴訟」と言う側面も加わりました。

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