2002年のトピック


12月のトピック


 12月1日より、京都大学医学研究科先端領域融合医学研究機構(Horizontal Medical Research Organization)の助教授に就任しました。これまで、大学で職を得たことがなかったので、いきなり「2階級特進」といった感じです。

11月のトピック


 1年半ぶりに天川に行って来ました。最初行った頃は「陸の孤島」とか「秘境」とか言われてましたが、今はもう違います。峠越え無しにトンネルで麓から行けるようになり、高野山大台ヶ原などからの交通の便も良くなっているとのことです。
 今回宿泊した洞川温泉の旅館「角甚」は私と同姓の角谷さんが、元禄元年から経営されている老舗旅館で、徳川御三家の紀州家との縁があるとのことです。
 この旅行の目的地である天川弁財天(天川神社)にも行って来ました。ここは日本三大弁天の一つで、役行者ゆかりの神社です。役行者は修験道(日本古来の山岳信仰に、神道や外来思想の仏教・道教などが混合して成立した、我が国独特の民族宗教)の開祖です。
 洞川温泉は修験道の本山である「金剛山時」の門前町と言った方が、一般的には正しいと思います。夏のシーズンに行ったことがありません。その頃は「山伏」姿の人で町があふれているらしいですが、それ以外の時期はのんびりと落ち着いた温泉町で、その点がとても気に入っています。

10月のトピック


 楽美術館では月に一度本物の楽焼きにさわらせてもらえるイベントがあります。それに初めて参加しました。参加者はほぼ全員お茶を相当やってきた人ばかり(流石にすぐ分かります)! 不作法ものは自分たちだけ(赤ん坊を連れているのも!)でした。手に触れてみたときには、緊張で手がふるえてしまいました。200年前の本物の楽茶碗ですから...。得難い体験でした。

 

9月のトピック


 セレンディピティーと言う言葉を知ってますか? 「偶然に,思いがけない幸運な発見をする才能」という意味です。それまで常識だと思われていたものを覆す大きなブレークスルーとなることがあるため、科学の分野重要な能力です。X線やペニシリンの発見等がよく知られた例です。
 セレンディップとは、スリランカの古い呼び方で、「セレンディップの三人の王子」という寓話がその語源とのことです。
 スリランカが出てくる神話と言えば、孫悟空のモデルとなったと思われるハマヌーンが出てくる、ラーマーヤナがあります。

 27日に久しぶりにサッカーをしました。会場の皇子ヶ丘公園のグラウンドは土にも拘わらず、ととも柔らかくて、まるで芝生のようでした。お陰で日本に帰ってから、初めて思った通りにボールが蹴れました。ゴール前で潰れた見方のプレーヤーからボールを取ってスペースへ出し、走り込んできた味方のゴールをアシストしました。また、それ以外にも、キーパーもかわして「あわや初ゴールか!」といったシーンもありました。まあ、なにより思い切り楽しみました。

8月のトピック


 8月7-10日に六道珍皇寺(ろくどうちんのうじ)で、六道参りが行われました(誠に残念ながら、今年も行きそびれてしまいました)。この寺は閻魔様にも仕えていたという小野篁(たかむら)で有名なお寺です。六道参りとは、人間が死後に行くとされる「六種の冥界(地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上)」に迷う先祖の霊を、冥界にまで響き渡るといわれている「迎え鐘」をついて迎え入れ、供養する行事とのことです。一度は行っていたい行事の一つです。
 ちなみに、この鐘と対をなす「送り鐘」が、三条寺町の矢田寺にあります。

 毎年8月16日の20時より「五山」の送り火(”大文字焼き”は正しくないそうです)が行われます。この燃えかすを持って帰って(昔なら)それでご飯を炊くと無病息災で過ごせるとのことで、翌朝に貰いに行ったことがあります。
 なお、おすすめ見物スポットはココだそうです。
 お盆に帰ってきている祖先の霊をお送りする精霊送りなので、「送り火」と呼ばれます。また、燃やしているのは護摩木で、銀閣寺などで受け付けています。

 この時期には盆踊りが各地で開かれていることと思います。特に意識したことは無かったのですが、やはり仏教に由来するらしいです。

 8月22-24日(あるいはその頃の週末)に地蔵盆という行事が行われます。町内会単位で行われる基本的に子供向けのお祭りのようです。今住んでいるところでも行われるので、初めて参加してみようと考えています。その時に使う提灯を買ってきました(もちろん子供の名前入りです)。
 かつて地蔵盆は「地蔵をまつる」という枠を越えて地域社会の絆を深める役割を果たしてきたそうです。しかしながら、少子化の影響で地蔵盆を止めてしまうところも増えてきて、そういった子供を軸とするコミニュティ形成が困難となり始めているとのことです。

 銀閣寺の近くに橋本関雪記念館(白沙村荘)があります。関雪は大正・昭和期に活躍した日本画の画家で、彼の自宅兼アトリエとして造営されたのが現在の橋本関雪記念館です。とにかくお庭が見事で、関雪の趣味に浸りながらのんびりした気分になれます。

7月のトピック


 7月1日から祇園祭が始まりました。有名なのは17日の山鉾の巡行ですが、祭り自体は1日からスタートです。祇園祭の日々のニュースのHPもあります。山鉾巡航が終わると夏本番です。
 祇園祭には「ちまき」がつきものです。その粽は厄除けの護符で、食べられず、玄関に飾るものです。これには「蘇民将来の子孫なり」というお札がついています。蘇民将来は、八俣(やまた)のオロチで有名な「素戔嗚尊(スサノオのみこと)」から、子々孫々疫病から守ってもらえると約束されたそうです。その子孫だと名乗ることで、疫病や厄難から見逃してもらおうというものです。詳しくは「祇園さん」として親しまれている、八坂神社のHPをご覧下さい。
 このように他人の姓を名乗って厄を避けるものに、「兵主部(ひょうすべ)よ 約束せしを忘るるな 川だち男うぢは菅原」という呪文があります。兵主部とは河童の一種で、「菅原」と名乗ことで河童の害を避けることが出来るというものです。

6月のトピック


 4年間待ちに待ったワールドカップが始まりました! Jリーグが始まってから、サッカーを見るようになりました。4年前、日本で開催される今回の大会は是非見に行こうと固く心に誓ったあの日から、思えばアッという間でした。
 正直、毎日テレビに齧り付きです。もちろん、試合経過で一喜一憂しています。今回、注目しているのはデンマークとスウェーデンです。最初の試合を見てから、展開力のある魅力的サッカーをしていると感じたからです。
 そして、とうとう実際に観戦したのは、スウェーデンVSナイジェリア戦でした! 神戸のスタジアムへ行く方法は座席によって(両チームのサポーターを分けるため)2通りに分けられていました。遠い方に当たったため、30分くらい駅から歩くことになり、かなり暑かったです。ただし、道はしっかりと整備され、また、警備されていました。
 試合は、素晴らしかったの一言です。両チームとも持ち味を出し合って攻め合いました。スウェーデンの組織だったプレー、隙あれば一瞬で状況を変えてしまうナイジェリア。テレビで放映されないのが本当にもったいない、一時リーグ屈指の好ゲームの一つであったと思います。
 試合を実現させるために骨を折っている、ボランティアや警備の方々に感謝しています。チケット問題など、組織委員会には残念ながら問題があると思います。日本ーベルギー戦で日本に不利な判定が下されたのも、主審がどんな人かをキチンと調べて、それなりの対応をしていなかったことが一因だと思います(ロシアは以前不利な判定を下したことがあるという理由で、主審の変更を要求したそうです)。こういうことも含めて、いろいろと経験していくことが、日本の国際化に必須なのでしょう。また、(極論すると)そういうことが出来ていないから、日本は外交が駄目なのだと思います。
 トルコ対セネガル戦(準々決勝)の試合を観てきました。もし日本がトルコに勝っていれば、直に観れたはずだったので、その点は少し残念でしたが、しっかりと楽しみました。「トルキエ(トルコのこと) ゴール ゴール ゴール!」という歓声と、「セネガル! セネガル!」という歓声の真ん中にいました。大阪の会場は神戸の会場よりも遙かに”お祭りだ”という感覚があって楽しかったです。試合は前半はセネガルペースで、後半はトルコペースでした。トルコはフィニッシュの精度が悪く、もし、この点が改善されていればかなりいい感じでした。

 6月19日、20日にNHK教育テレビの「きょうの健康」に出演させて頂き、ナルコレプシーと睡眠時無呼吸症候群について解説しました。
 初めての経験で、撮影時にはかなり緊張していました。また、15分番組にも拘わらず、内容が非常に盛りだくさんであったために、早口になっています。
 3月に撮影してから、初めて目にする本番の映像で、見ていても緊張しました。内容よりも自分が言い損なったりしたところばかりが気になったというのが、正直な感想です。

 陰陽道など、怪異・妖怪が世間をにぎわせています。「もののけ」に興味を惹かれるようになったのは、4−5年前に京極夏彦の小説を読むようになってからです。最近、国際日本文化研究センターが「怪異・妖怪データベース」を作ったそうです。

 6月30日は「水無月(みなづき)」という和菓子を食べる日です。また、神社では茅の輪(ちのわ)をくぐり、厄を祓う、夏越(なごし)の大祓式が行われます。今回初めて、護王神社で夏越の大祓式に参列しました。神官を先頭に茅の輪をくぐり、最後に紙の人形を燃して、半年の厄を祓いました。

5月のトピック


 京都には小さいけれど魅力的な美術館がいくつもあります。その中の楽美術館に行ってきました。茶器の「楽焼き」を作ってきた、「楽家」の美術館です。建物の作りはバリアフリーではありませんが、車椅子やベビーカーの場合、手伝って頂けるため、快適に見て回ることが出来ます。展示品の中でも、初代(長次郎)の茶器は素晴らしかったです。
 所蔵品は数は多くないとのことです。しかし、楽家は、樂焼の作成法を「書いて」残すのではなく、焼き物を数点ずつ伝えていくことで、伝承して来たとのことです。即ち、楽家に伝わっている焼き物は、それぞれの代で「これは」と思った 特徴的で代表的な作品ということになります。

 毎年5月18日には御霊祭(ごりょうまつり)が催されます。上御霊神社のお祭りで、祭礼として都で最古のものといわれています。鉾の巡航、稚児行列、牛車、御輿などあり、盛大なものです。ただ、不思議なことに観光客はほとんど見かけませんでした。上京区の「村祭り」といったところでしょうか。それから、京都の祭りの特徴だと思いますが、割とのんびりとしたものです。
 因みに、上御霊神社は桓武天皇の勅願による神社ですが、「応仁の乱発祥の地」でもあるそうです。

 

4月のトピック


 ナルコレプシーという睡眠異常について解説したパンフレットがフクダ電子のサポートのお陰で出来ました。PDFファイルがここからダウンロード出来ます。
 この病気はなかなか診断されないことが問題ですので、周りに、昼間異常によく寝ている人がおられるようなら、是非一度読んでみてください。
 また、5月の中旬にはNHK「きょうの健康」のテキストにもナルコレプシーと睡眠時無呼吸症候群の解説が載りますので、それも参考にしてください。

 もうすぐ、日本でサッカーのワールドカップが開催されます。極めて多くの庶民が世界中からやって来ます。国際交流という点では、第二の黒船来襲と言えるのではないでしょうか。
 サッカーの神様として脚光を浴びているのが白峰神社です。元々は蹴鞠の神様なのです。

 3ヶ月を過ぎた子供のお気に入りは、画家の「ミロ」です。部屋に「ミロ展」(梅田大丸にて開催)のチラシを貼っており、また、画集も一緒に見ています。ミロの絵を見るととても嬉しそうです。特に好きな絵は「人々、鳥たち、星」です。
 画集を見て気づいたのですが、絵の題名には誤訳が多いです。正確な訳でないために、誤った印象を抱かせているように感じます。例えば、ピカソのゲルニカと共に、反ファシズムを訴えた絵として有名なミロの絵の題名は、「刈り入れ人」と訳されています。しかし、英語の「reaper」は、確かに「刈り入れ人」とも訳せますが、「死神」をも意味します。背景を考えるとどちらが適切な訳語かは明らかではないでしょうか。 また、今回のミロ展の画集の表紙を飾っている「The First Spark of the Day II」を「一日の最初の閃光 II」と訳しています。しかし、もし、「一日の...」であれば「... a Day」となるはずです。「the Day」は特定の日を意味します。おそらく、「天地創造の最初の光」というのが本当ではないでしょうか。聖書(キリスト教およびユダヤ教の聖典)の天地創造の場面で「光りあれ」と言われて、闇から光が生まれた場面を意味しているように思われます。そう考えて絵を見ると、その中に描かれているのが、染色体(細胞が分裂するときに出てくるDNAの固まり)と、分裂して増殖した細胞に見えてきます。 この様に、題名の日本語訳を訂正すると、より広がりが感じながら絵が味わえると思います。文化的背景まで考えて、題名を訳し直す必要があるのではないでしょうか。

3月のトピック


 スーツを買うのにいくつか百貨店などを回りましたが、関西で男性のものが充実していたのは、阪急百貨店の梅田本店でした。ここには、「おしゃれステーション」といって、アドバイスをして貰えるカウンターがあります。予算と望む雰囲気を言えば全てのブランドから適当なものを選んで貰えます。これは本当に助かりました。とても感謝しています。
 スーツのお勧めブランドは「リングジャケット」です。値段より数段よい製品が手に入ります。

 歯のホワイトニングをしてくれるホワイトエッセンスというお店があります。結構良かったです。また行ってみようかと思います。

 「今日の健康」の収録に行ってきました。放送は6月の19,20日の予定です。
 NHKの収録は基本的には「一発取り」です。つまり、失敗したらもう一度、全部取り直しをする ということです(実際は一部 差し替えて貰えました)。
 打ち合わせをして、リハーサルをして...、その結果から、台詞や内容に手を加えて時間きっちり行くようにして、「本番」という感じです。それで、時間きっちりに終わらすところは流石「プロ!!」 時間通りに終わったときには、ちょっと感動しました。
 緊張しましたが、楽しく、良い経験でした。ただ、口が滑って変なことを言ってないか...、とても不安です。
 スタッフの皆様、本当に有り難うございました。

2月のトピック


 吉田神社で、2月2日〜4日 恒例の節分祭が開かれました。京都の節分祭の代表格です。
 この吉田神社あるいは吉田神道についての詳細に関しては吉田探訪誌という本も出ています。ちなみに、『徒然草』を著わした吉田兼好もその一族です。

 このページの最後にコンピュータウィルス情報を載せています。最近また新しいのがはやっているようですので気を付けてください。

 ボスジャン(オレンジブラウン)が当選しました。本当に暖かいです。皆にこれから「ボス!」と呼んで! と言っています。これまで当たった人を見たことがなかったので、当選通知はがきが来たときには、びっくりしました。

 NHKの「今日の健康」という番組から、出演依頼を頂きました。若手で、睡眠の基礎研究から臨床(診療)まで行っているという理由で、白羽の矢が立ったそうです。現在、その準備に取りかかっています。来月の収録予定ですが、今から緊張しています。2回にわたって放映されるので、着ていくものも2着 準備しなくてはいけません。

1月のトピック


 男の子が生まれました。初めての子供なので、結構おっかなびっくりです。お陰であっという間に一月が過ぎました。
 ワールドカップの年に生まれるとは!...とても興奮しています。