祇園の町並み


 ひとくちに祇園といいましても、東西を走る四条通りを境にして北と南で趣は全然違います。四条の北側は、一部(祇園新橋地区)を除いて東京・銀座のミニチュアとも言うべきネオン街になってしまっています。ところどころに昔の面影を残す家もあるのですが、単独ではもはや町並みとは言えないと思います。
 皆さんが祇園と聞いてイメージされるのは四条の南側のエリアだと思います。紅殻格子(べんがらごうし)に簾も美しい町並みが今でも残っています。舞妓さんや芸妓さんが歩いていて絵になる場所です。
 では簡単に写真と地図で紹介させていただきます。
 *写真が多い為かなり重くなっています。ご容赦下さい。

祇園略地図

 祇園町南側(四条通りより南側)の町並み
  
四条通と花見小路の交差点から
                         南を眺める

  

  花見小路を挟んで西側(上)と東側(下)。花見小路通りが祇園のメインストリー
 トとなります。これらの建物はお茶屋さんや板前割烹、懐石料理さんなどこうした建
 物であることが商売上もメリットになるところがやはり多いです。
  この周辺は夜でも結構静かで、いわゆる「一見さんお断り」の閉鎖的な雰囲気があ
 ります。四条通の北側の喧噪とは対照的です。
  ただ土日はなぜかこの町内にWIN's(場外馬券売場)があるため、日中は車が多く
 座り込んで競馬新聞を読む人がいるなど全く変わった雰囲気になります。祇園の風情
 を外見でも楽しみたいと思ってこられた際、この日に当たってしまうと大いに失望せ
 ざるを得ません。それにしてもなぜこの町並みに場外馬券売場なんでしょう?
  ところでこうして写真を撮ってると、やはり電柱と電線は景観を害しているように
 思うのですが、皆さんはどう思われますか?

  

   

 祇園町北側(四条通より北側)の町並み?
  
   一番上の写真の反対側(北側)です。極端な対称を見せています。こちらは派手
  なビル(といっても高さ制限等の為低いものばかりですが)とネオンの町並みです
  。下に横たわっているのが四条通、中央が花見小路です。


 四条通以北の例外、祇園新橋地区
  この地域は昭和51年に伝統的建造物群保存地区に指定され、強制的に町並みを保存
 しています。ここはテレビの撮影場所としてよく使われます。
  最近は土日などに舞妓さんの格好をしたニセ物が闊歩してますのでご注意下さい。
 ペンションなどがやっている「変身もの企画」なんですが、本物のお茶屋さんなどか
 らは苦情が出て結構問題になってます。
 
  白川沿いの道
 

    
                 ディテールは異なりますが調和した2

 祇園は言うまでもなく花街でしたし、今もそうです。町並みを作り出すのは、それぞれの町の風土・そして価値観だと思います。祇園の町並みを作り出したそれらの要素は、「夏の蒸し暑さ」「土地のゆとりの少なさ」「碁盤の目に区画された都市に隣接していた」といったところでしょうか?ただ、これらは京都の他の町にも共通する要素です。祇園の場合は、これに加えて「雅が商売に直結していた」というものがあるように思います。祇園が単なる高級娼婦達のいる街であれば、このような美しい町並みは存在しなかったのではないかと思います。そこにはんなりとした「雅」という付加価値を生み出したことにより、そこに人々を惹きつけ、憧れを生み出していったのだと思います。そして昔ほどではないにせよ、今も「雅」の価値を知る人々が存在し、そこに「雅」があるからこそ祇園に足を向ける人がいるため、自発的に町並みを維持し続けることができるのではないかと思います。

 さて、今度はもう少し町並みを構成する家々のディテールに目を向けてみましょう。
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