町家の造り

 


 最近、その素晴らしさが再認識されている町家ですが、ある町家に関して、一部その内部の造りをご紹介したいと思います。とはいえ、実はこれは我が実家の内部、本格的な町家とは異なる点もあろうかと思われますのでご了承下さい(^ ^;
 子供の頃は、町家の良さが分からず洋風の家に憧れたこともありました。しかし、齢を重ねるに従い、その心地よさ、合理性に魅了されています。

        

 坪庭です。ご承知の方も多いかと思いますが、京都の家は鰻の寝床と言われる様に間口が狭く、奥に細長いものが多いです。その奥、或いは中ごろにこのような坪庭がよく見られます。ろくに手入れもされず、見事な庭木も無い我が実家の坪庭であっても、縁側に座って眺めれば、癒され、疲れも取れます。一方、このような鑑賞的要素のみならず、細長い家の採光、及び通風を確保すると言う極めて合理的な役割を担っています。合理性と美の調和が京都の町家にはあります。

            
   

 一階、坪庭横の奥座敷の床の間周辺です。安普請の我が実家であっても、このような職人の細工が施されています。職人あっての町家であることを再確認致します。

 京都にはもちろん、この程度の普請では済まされない芸術的ともいえる町家が多数あります。一方、そのような町家が次々に失われていっているのも事実です。残念でなりません。そこで生活が営まれているからこそ、町家は価値を高めて行く様に思います。古き良きものを継承し、我がものとし、そこに安住することなく、現代の美や合理性を味付けし昇華していく。温故知新。美術館や博物館に飾られる剥製ではなく、生きた町家が残され、高められることを願って止みません。


作成:2002721


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