賀茂の河原と賀茂斉院コース(前編)


 下鴨神社〜賀茂川堤(桜並木)

 後編(上賀茂神社〜なり田〜西村家社家〜太田神社〜北山〜府立植物園)


  京都を流れる川として思い浮かべるのは、やはり鴨川ですよね。しかしこの鴨川、
 賀茂川と高野川とが合流してから下流の名前です。鴨川と賀茂川、どちらも「かもが
 わ」です。そういえば平安京が作られる頃からある上賀茂神社と下鴨神社。どうやら
 川の名前とかなり深い関わりがありそうです。今回はそんな上賀茂神社と下鴨神社界
 隈を歩いてみたいと思います。

  しかしこのコース、全て歩くとかなりの距離があります。お時間のあまりない方や
 足に自信のない方は、府立植物園横の賀茂川にかかる北大路橋あたりをスタート地点
 にして下さい。桜の季節には、いきなり紅枝垂のトンネルです。

 略地図
  

 下鴨神社    まずスタート地点を決めなくてはなりませんが、お勧めは京阪電鉄
        の出町柳(でまちやなぎ)駅。これは地下駅ですので5番出口から地
        上に出て下さい。目の前にある川を渡りましょう。この川が高野川で
        す。下鴨神社は、この高野川と賀茂川の合流点に、二つの川に挟まれ
        て建っています。
         この高野川を渡ってすぐに右(北)に曲がって下さい。道標も立っ
        ています。ここからが下鴨神社の参道です。
         この下鴨神社、正式名称は(賀茂御祖神社:かもみおやじんじゃ)
        といいまして、平安建都以前からここを本拠としていた賀茂氏の神社
        です。創建は天平勝宝2年(750年)頃と言われています。平安遷都
        が「啼くよ うぐいす平安京」の794年ですから、平安京が造られる
        かなり前からあったことになります。

         さて参道を進んで鳥居をくぐると、鬱蒼とした森(林?)に出ます
        。これが「糺の森(ただすのもり)」です。平安遷都の頃の京都一帯
        は、この糺の森の様な原生林であったそうです。野生の動物が多く生
        息する、水の豊かな美しい森だったのでしょうね。今は箱庭の様です
        が。           
         糺の杜を抜けると朱塗りの鳥居が見えてきます。
                     
         京都で最古の神社の一つ(変な表現ですね)ということで、壮大な
        建築物などをイメージされるかもしれませんが、例えば明治神宮なん
        かと比べるとかなりこじんまりしています。逆に私は、この静かでこ
        じんまりとした佇まいが好きなのですが。
         私が訪れた土曜日は、美しい白無垢の女性が結婚式の神事を待って
        らっしゃいました。下鴨神社の氏子の方でしょうか?1200年以上と
        いう永い年月、京都に存在した神社。地域の人々にとっては、ここで
        結婚式を行うことには特別の意味があるのかもしれません。その点建
        ってから100年少々の平安神宮とは歴史の厚みが桁違いです。

         さてこの神社、祭神として賀茂建角身命と玉依姫命をまつるそうで
        す。しかしそんなことよりも(失礼)、私は美しい梅の花に心を奪わ
        れました。(訪れたのは199738日) 
                       
         この梅、光琳の梅といいます。光琳とは尾形光琳のことです。橋は
        輪橋(そりはし)で、御手洗(みたらし)川にかかっています。御手
        洗、みたらし・・・どこかで聞いたことがありますよね。そう、「み
        たらし団子」!またお前は花より団子か!とメールを頂戴しそうです
        が(^ ^; 、ここの高札によると、「みたらし団子」発祥の地はここな
        んだそうなんです。あれは御手洗川の流れをかたどったものだとか・
        ・・(ほんまかいな・・・注:独り言)。そういや近くにみたらし団
        子屋もあります。
         ここは「斉王代の禊の神事」をはじめ祓の神事が執り行われるとこ
        ろです。身を清めるということでしょうか。

         ところで余談ですが、葵祭では行列の皆が双葉葵と桂を身につけま
        す。「文明の乱」で消失した賀茂斉院御所の横には「双葉葵」の自生
        する「葵の庭」があって、現在大炊殿(おおいどの)の横に再現され
        ています。カリンの古木もあって現在「カリンの庭」と呼ばれていま
        す。葵祭で身につける「双葉葵」はここで栽培されたものだそうです
        。どころで皆さん「双葉葵」と聞いて「えっ?」と思われません?そ
        う、水戸黄門の功績によって(?)一般には「三つ葉葵」の方が有名
        ですよね。言わずとしれた徳川の家紋です。でも自然界には三つ葉葵
        というのは実在しないそうです。葵は本来双葉なんですが、徳川さん
        が上賀茂神社と下鴨神社の「神紋」に遠慮して、実在しない三つ葉を
        家紋にしたそうです。   余談でした。
         「葵祭」についてはこちらで簡単にご説明します。

 賀茂川河原   さて神殿に向かって左横(西)から神社を出て、大きな通り(下鴨
        本通り)を渡り、住宅地を突き抜けると賀茂川に出ます。
                  
         周囲に高い建物がないせいで北山に向かって視界が開けているので
        歩いていても気持ちが良いです。上賀茂神社を目指してこの河原の遊
        歩道を歩いていきます。左右両岸に遊歩道がありますが、どちらを歩
        いてもかまいません。上賀茂神社も右岸(東岸)側ですので、わざわ
        ざ向こう側に渡る必要もないですし、右岸を歩きましょうか?ただ、
        桜の季節は積極的に右岸(東岸)側をお奨めします。
         その理由は北大路の橋の下を潜った時判明します。ここから府立植
        物園の(中に入らずに)横の遊歩道は、色鮮やかな紅枝垂桜のトンネ
        ルなのです。紅枝垂は平安神宮神苑が有名ですが、なんてったってこ
        の遊歩道はタダ! 花見にはもってこいです。対岸(西岸)にはスメ
        イヨシノの並木が見えます。車で走る時は、この西岸横を走る賀茂街
        道が桜のトンネルになります。オープンカーで走りたいですね。

         さらに賀茂川縁をひたすら歩き(けっこう距離があります)、北山
        橋・上賀茂橋と潜り、御薗橋(みそのばし)まで来たら地上(?)に
        上がって右(東)へ曲がると上賀茂神社です。
                          (前編終わり 後編へ

199739日作成)


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