旬の京都

2000312


「美しき国」

仕事に埋もれていたここ数日
目を覚ますと
窓の外からは昨日と打って変わった柔らかな光が溢れていました
頭と心を洗い清めるため、その光の中に身を浸しました

空を見ながら歩きつつ、河原町御池まで出た私は
行き先を見ることなくバスに飛び乗りました
市バスであれば、気がつけば札幌ということもないでしょう・・・

バスは見なれた緑に向かっていました
そこは哲学の道
さらに奥に分け入った私の前には、谷の御所の石段がありました

光の中に滲み出るような甘い香りが下りてきました
不動堂を彩る白梅でした
さして枝振りが良い訳でも無く華やかでもないこの白梅が
何故これほどまでに心を穏やかにしてくれるのか

澄み渡る空と春の匂いを運ぶまだ冷たき風
その冷たさを和らげる
光と谷の御所の気品
その奥の柔らかな緑の稜線

鹿ヶ谷では
はや薮椿が散華を始めています
何と言う名前なのでしょうか?
光彩の中に気高き桃色の椿も鮮やかです

ここは美しき日本という国
待ち遠しき春の前夜

仕事に向かう英気が貯えられました


 


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