旬の京都
1998年10月6日

「待宵」
〜月見酒〜
10月5日の十五夜
平安の頃
池の上に浮かべた舟より貴族達が「名月」と名づけた星が
ろうそくの火に揺れる金色の如く高貴な
姿を見せていました
中秋の名月
十数世紀を隔てた現代も
彼女は変わることなく名月でした
・
十五夜の前の夜
屋根の上の物干で
少し欠けた月を見ていました
降り注ぐ白金の光に
連なる屋根瓦が海の様でした
友人より贈られた盃を傾けながら
一日早い月見を楽しみました
ススキの穂が風に揺れています
次の十三夜は「後の月」
片見月は縁起が悪い
一ヶ月後に再会しましょう