旬の京都

19981122

「三尾」


鋭く静謐な底冷えのする日曜の早朝朝
寝床の温もりに名残りを惜しみつつ日常を抜け出しました
凍り付いた固い街から
気品溢れる優しい杉木立の渓谷に分け入ります

朝日に背をおされつつ
目指すは三尾(さんび)
古からの紅葉狩りの名所

高尾・槇尾・栂尾
これらは三尾と称して我々を紅へと誘います

高雄()山 神護寺
槇尾山 西明寺
栂尾山 高山寺

京を囲む山々の奥深くに抱かれた名刹
普段の静寂は、一時表舞台の輝きに姿を変えます



今はまだ午前8時前
人もまばらです

輝く錦繍の下をくぐり抜けてきた私は
既に雅の夢の世界にいます

神護寺
急な階段に、吐く息が白くなります
楼門の高みより一直線に下ろされた最後の石段を登っていると
ようやく深い渓谷に届き始めた日の光が
下界を眩いばかりの極彩色に輝かせます
私は何と美しい国にいるのでしょう

長きに渡って時と風雪に浄められた堂宇達は
今 錦の衣を纏っています

一昨年の紅には遠く及ばないものの
その気高い姿に一時心を洗われる思いがしました


紅葉狩りは西明寺にて
ここだけは一昨年と変わらぬ紅がありました


この余韻を心に留め
師走・正月の慌ただしさは矢のごとく去り行き
松飾りを取る頃
ようやく京は静寂を取り戻します






トップの紅葉は、19981122日 西明寺での紅葉狩りの成果です
上の紅葉は、同日神護寺の石段より茶店を望んだ景です。

三尾概略MAP


HOME