1998年12月31日
大晦日の我が家の物干
煌々と輝く月下
澄み渡る冷気を震わせ
百八つの煩悩を振払う鐘の音が聞こえます
ごぉ〜〜ん
ごぉ〜〜ん
知恩院の鐘
かつて見た巨大なる梵鐘
間近に見る姿からは想像もつかない
涼やかに澄んだ音色です
心も感慨に震えます
十七人の僧による壮観なる鐘撞き
遠くに聞くその音色は
あくまでも優美で美しい
除夜の鐘を撞くのは
煩悩を洗い浄めて新たな気持ちで新年を迎える為
百八回鐘を撞くのは
百八煩悩を意味するもの
百七つの鐘はゆく年に
残る一つは新たなる年に撞く習いとか
かすかにおけら詣へ向かう人々の
喧噪の気配
吉兆縄の描く円の気配
間もなく新年
最後のひと撞き
来年も宜しくお願い致します