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駄文42 日本の中心

 

 駄文40で世界の中心について考察したが、今回は日本の中心について、地形的・物理的な意味合いを重視して考えてみたい。

 ネットで検索すると、日本の中心を主張する場所は結構多い。それらを含めて、日本の中心になりそうな場所を検証する。

(1) 東京

 まあ、首都であるから、中心なのは仕方がない。だが、今回は地形的・物理的な意味合いを重視したいので、東京案は採用しない。

(2) 京都

 遷都が行われたという正式な法令が出ていないので、現在も京都が首都であるという説があるらしい。でも、これも地形的・物理的な意味合いが薄いので採用しない。

(3) 富士山山頂

 日本で一番高い場所である。したがって、地形的・物理的な意味合いはある程度ある。でも、高いという事と中心とはやはり違うような気がする。

(4) 長野県松本市

「日本の中心は長野県で、長野県の中心が松本市だから」という主張らしい。その自信には好感が持てるが、あまりに根拠が薄いのである。

(5) 山梨県笛吹市

「日本の中心は山梨県で、山梨県の中心が笛吹市だから」という主張らしい。その自信には好感が持てるが、あまりに根拠が薄いのである。

(6) 群馬県渋川市

 北海道の宗谷岬と九州の佐多岬から等距離にある。沖縄は北方領土を無視している事は置いておくとしても、宗谷岬と佐多岬から等距離の地点は一つではなく、地球をとりまく円周上に存在しているから、この理由はかなり苦しいのである。

(7) 千葉県銚子市

 群馬県渋川市と同じ理由らしい。

(8) 栃木県佐野市

 北海道の宗谷岬と九州の佐多岬から等距離にあり、かつ太平洋側と日本海側の中間に存在する。これはかなり地形的・物理的な定義だ。とりあえず「日本の中心」の候補としておきたい。

(9) 兵庫県西脇市

 東経135度、北緯35度の地点。これは地形的・物理的に見えて実はそうではない。北緯35度というきりのいい数字なのは、たまたま人間が直角を90度としたからであって、直角が100度だったら、北緯38.9度になってしまう(因みに、直角を100等分したグラジアンという単位は実在する)。また、東経135度というのはさらに人為的である。つまり、イギリスのグリニッジ天文台があった場所を東経0度と定義したから西脇市の位置が東経135度なのであって、グリニッジ天文台の位置がずれていたら、東経135度の位置もずれていたことになる。

(10) 岐阜県郡上市

 日本の人口上の重心があった。ただし、現在はない。

(11) 岐阜県関市

 現在、日本の人口上の重心がある。これは日本の人口分布によってふらふらと動くものであり、地形的・物理的な意味合いは薄い。

(12) 新潟県糸魚川市

 日本列島の重心地点。

(13) 石川県珠洲市

 日本列島の重心地点。

 なぜ、日本の重心が2箇所あるのかと疑問に思うところである。そこで、国土地理院のサイトで確認してみた。日本の重心点はここである。なんと海上なのである。新潟県と石川県の両方に近いが、厳密に言うと石川県珠洲市に軍配があがる。これは確実に地形的・物理的な定義だが、海上というのが辛いところである。

(14) 長野県佐久市

 日本中で最も海から遠い。つまり、陸地の中心である。これもまた完璧に地形的・物理的な定義だ。

 

 全体を纏めて考えると、(8)、(13)、(14)が中心ぽい定義である。ただ、(8)は日本の本土だけを対象にしているので、やや辛いかもしれない。

 他に「日本の中心」に相応しい場所をご存知の方は是非ご一報を。


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