ストック・オプション公正価値測定の実務
〜現場ですぐに使えるストック・オプション計算ソフト付き〜
(ダイヤモンド社)
目次
はしがき
Section 1 ストック・オプションの概要
1 自社株で儲ける権利
2 会社と従業員等による金融取引
3 企業経営への影響
(1) 人事政策
(2) 資本政策
4 報酬制度として適切か
5 仕組みと効果
6 大損することもある
Section 2 ストック・オプションは金融商品
1 ストック・オプションは費用か
2 オプションとは何か
(1) 権利には2種類ある
(2) リアル・オプションもある
(3) 権利行使には2形式ある
(4) 契約である
・コールの場合
・プットの場合
・プレミアム
3 ストック・オプションを費用とする根拠
(1) ストック・オプションは労基法違反か
(2) 会社はプレミアムを消費している
4 公正価値測定の問題
Section 3 ペイオフ計算の基本
1 ゼロサム・ゲームである
(1) 株式
(2) ストック・オプション
2 ペイオフの特徴
(1) キャピタルゲインそのものではない
(2) 非線形である
(3) ペイオフ・ダイアグラムについて
・損益
・行使利益
(4) よく使われる競馬用語
Section 4 公正価値測定の考え方
1 プレミアム
2 本源的価値
3 時間的価値
(1) 日経225オプションの相場表
(2) 時間的価値を決める要因
・残存期間(または残存日数)
・ボラティリティ
・金利
・配当
4 測定の理論と実際
(1) モデル
(2) 基礎数値
(3) 測定基準日
(4) 予想残存期間
Section 5 公正価値測定のテクニック
1 付属ソフトを使ってみよう
2 公正価値の計算例
(1) 基礎数値を決める
(2) 基礎数値の入力と計算の実行
(3) 計算結果は市場価格と違う
(4) モデルの影響
(5) 金利と配当の影響
(6) 費用処理の計算
3 ストック・オプションは高いか
4 オプション価格の特性
(1) 公正価値とは何か
(2) レバレッジ
(3) タイムディケイ
(4) 配当の影響
Section 6 ボラティリティ
1 ボラティリティの影響を見る
2 ボラティリティには2種類ある
(1) インプライド・ボラティリティ
(2) ヒストリカル・ボラティリティ
・適用指針
・トレーダーはボラティリティを使うのか
・設例:リスク管理
3 HVの計算例
(1) 収益率を計算する
(2) ヒストグラムを作成する
(3) HVを計算する
4 標本が小さいときの裏技
(1) 統計学の目的
(2) 不偏推定量
(3) 標本標準偏差の修正係数
5 付録 (なぜ、対数を使って収益率を定義するのか→答えは、さっと分かります)
あとがき
参考文献(文献を豊富に紹介しました)
・専門書
・企業会計基準書
・新聞記事
索引(日英対訳)
付属のストック・オプション計算ソフト「シカゴプロ」(Version 2.0)の画面
基礎数値を入力し、実行ボタンをクリックすると、すぐに計算結果が出る。インプライド・ボラティリティ(コールとプット)の計算もできる。
Whaleyはアメリカン・オプション(いつでも権利行使ができることで、例えばストック・オプション)の計算結果。計算上、格子モデル(2項モデルなどに代表される)を効率よく正確に近似する画期的技術として、シカゴの先物トレーダーによって実際の取引で活用されたことで知られる。
Blackは、ブラック・ショールズ・モデルによる計算結果。