Valerie LEMERCIER


chante

(4/1996)

目下の私の愛聴盤!今年の裏名盤だと決め付けています(言うまでもないKaterineが表向きの名盤)。巷のラウンジ物流行りのお陰で、60年代の旧き良きパリのショービジネスの匂いのプンプンする本作みたいのが制作されるはこびとなり、おフレンチ好きの我々日本人にはとても喜ばしい時期だと思う今日この頃です。

メロディー双にサウンドは、ホンとに「あの頃」の雰囲気をよく捉えて再現しつつ、90年代らしく"いかにも"な回顧趣味的オルガン/シンセがちりばめられています。この素晴らしいアルバムを仕掛けたのはBertrand Burgalat。Valerie姐さんの旦那なわけですが、センスと育ちの良さそうな音楽的素養の持ち主である彼の名前は要チェックでしょう。
Louis Philippeがギターとコーラスで参加。いい取り巻き揃えてます。

本人のValerie Lemercierはフランスでは人気コメディエンヌで、映画にステージにと活躍しているオバサン一歩手前の(失礼?)女性で、Les Enfoiresでちらっと出演したのを除いては本格的に歌うのは初めて。さすがクレジットに「お歌の先生」が記されてるだけあって下手くそなりにちゃんと聴ける(ダメな人もいるかもしれないけど)のは、やっぱりヒトサマを楽しませることにかけては一流のエンタテイナーだなと唸らせる何かがあります。確信犯ですね。完璧成り切ってしまった者の勝利、という面も。
ヴォーカルを極端に前に押し出したミックスで、時としてBBみたいに聞こえる瞬間さえあるのです。うーん、よくできてるぅ。

しっかしジャケ写の美しさには唖然というか、詐欺だ!とわめき散らす以前によくもまあここまで化けられたもんだと感心してしまいます。いやもうほんとにプリチーなんです。J-B Mondino先生らしいおっしゃれーな写真も、何から何まで、わたくし気に入っております。売ってるの見かけたら、すかさず入手してちょーだいねっ。 ●22 Mai 1996


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