メンテナンス・メモ(その4)

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タイヤの中から削れ粉

タイヤの交換というか、自動車を廃車にする事になり
アルミホイールを外すことになった時の出来事でした。

こういった類の不具合は珍しい部類に入るのかも知れないが
こういう事が起こるには何らかの理由があるという事を知ることが出来ました。

       
空気を抜き、プレス機でタイヤを外す時、ゴムのかけらが落ちてくるので
少し不審に思っていたら、
なんと、中には剥がれたタイヤのゴムがいっぱい入っていました。

タイヤは製造年月日から「・・・3602」と刻印があるので
2002年36週目(8月)の製品と判りました。
そう古くはないし、他の3本はまだ再利用できるほど状態が良く、
この1本だけが、サイド部も削れていました。
多少凹んでいるのも判るほどです。
外から削れてその熱で内側も・・・ということも考えましたが
すこしあり得そうもないように思えましたので、
タイヤのパンクなどの修理履歴を探りました。

思った通り、見つかりました。
やはりパンクしており、そのままかなりの時間走行していたようです。
たぶん、タイヤも減っていないし、そのままパンク修理しただけで終わってしまったのでしょう。
その後、内部からゴムが剥がれ出したのか、昔のワイヤーにあたる繊維まで見えてきています。
相当ひどい状態ですので
この状態から見れば、当日はかなりゴムの焦げたにおいがしていたはずと思われます。

パンクしたら、穴を塞げば良いというのではありません。
もし、このまま高速道路など走行していたら、かなり高い確率でバーストしていたと思われます。
皆さん、タイヤにもご注意を。

ウオーターポンプからの水漏れ

部品の耐久性を高めるためか、既に出回ってしまった製品の不具合の解消策としての改善か
どんな製品もモデルチェンジがなされています。
下記の軸受けのメカニックシールからの水漏れもしかりです。
通常の走行ではほとんど滲みさえ出てこないので、
確認できなかったのですが
高速や高負荷などで使用しますと僅かに漏れ出てくるために交換となりました。

上記が漏れているウオーターポンプです。
H11年3月の登録で5年経った後に漏れた為、
年式の新しい割に保証が切れておりクレームになりません。
走行距離も5万kmで漏れるのは、かなり少ない例なのですが・・・。
(もし定期点検、車検をしっかりディーラーで受けていても特別な保証が無ければ同じです。)
で、
新品を見ると「おやっ?」軸受けの空気穴の形が違うのを発見。

通常走行では、ラジエター内部の圧力はそれほど上がりませんし
古いラジエターキャップですと、基準値以下で作動(リザーブへ流すため)しますので圧力はあまり上がりません。
また、整備していますとこの程度の滲みはホースの取り付け口でも多く見られ、
古くなってきますと粉を吹いたように盛り上がって、滲みを止めることも見受けられます。
(こういった場合はホースが変形してますのでホースの交換になります。)
ただ、大抵は滲みも止まっていることが多い状態です。
高速などで急に圧力が上がるような走行をしたり、軸受けが高回転しますと
漏れ出すようなケースと思われます。

エンジンに赤いクーラントの液の流れがあるのは発見出来たのですが
漏れている場所が目視できず、
また、軽微な滲みのため、緊急を要する事も無かったため
ユーザーに漏れている場所を見せてから、着色料を洗い流して綺麗にし、
実際にそのまま1ヶ月ほどの期間は通勤運転で使用していただきました。

その後の入庫では予想に反して
外部からは漏れは確認できませんでした。
もちろん、クーラント自体の着色料も全く着いていませんでした。
ウオーターポンプあたりからという確証があったのですが
とりあえず、ベルト類を外して行くうちにこの箇所が見えたので
交換となりました。

この箇所はファンベルトのプーリーで隠れてなかなか見えない場所にあります。
大抵は漏れている真ん中の写真の穴の様な形状をしているのですが、
今回の一番下のような改善?の理由は何なのかが不明でした。
(なお、この穴は上下2カ所あり、上部の穴は旧来通りの形状でした)

漏れる車両が多かったのでしょうか、
あるいは製品の改善が重なっただけで今後、他の車種もこういう形状に改良されて行くのでしょうか、
次の車両があれば確認してみたいと思います。

振動による配管切断で水漏れ

ディーゼル車などでは良くある現象なのですが、振動が大きいですから、
振動によって配線がビニール内部で切れたり
下記のように、金属製の細管も固定箇所をうまく作っていませんと金属疲労によって折れる事があります。
H8年式で10万km走行しておりますので
クーラントの管理が悪くても錆びてしまい漏れる箇所が出てくる場合もありますが
今回の場合は
写真のように錆は発生しておらず、金属疲労であろうと言うことが判ります。

なお、配管は循環するように作ってありますから、
一般的に入り口と出口が必ずありますので、出口側はどうなっているかと見ますと
(蛇足ながら、部屋などは入り口と出口が共用ですね。)
下の方に見える○で囲った部分がちゃんとボルトでボディにとめるようになっていました。

そのため、ターボからの出口の配管は振動で揺れる事も考えられず、
多少ホースが古くなっているのでそのバイパスホースだけの交換にしました。
もちろん、その周りにあるヒーターホースなど
劣化しているホースはそういった際に出来るだけ交換したほうが良いでしょう。

ホースの先はラジエターのサーモスタット上部になりなります。
ですからこのホースは
室内ヒーターへ向かう太いホースと細いホースに別れている細い方のバイパスホースで
ターボへつながっているわけです。
両方ともエンジンに固定されているのですが
どうしても引っ張られて、当る箇所がボディになるターボの堅い部分なので
固定する必要が無い、あるいはネジを立てにくい箇所かもしれませんので
そういった構造になった可能性もあり得ます。

実際、10万キロ走行するまで割れなかったのですから、
こういった部品は発生頻度によってメーカーが改良するのでしょう。
ひょっとすると製品の当たり外れなのかもしれません。
けれどもしこれが改良前のユーザーでしたら
どんな製品であれ何かとかわいそうなものです。
(私もこういった事に当るみたいで・・・)

他にも4WD車の鉄製のリアヒーター配管が床下に取付けられていたケースでは
雪道使用が多かった為に、新車から3年でボロボロに錆びてしまっていた事がありました。
交換部品を取り寄せたら、なんと立派なアルミ製に変わっていたので
そういった錆びてしまうクレームが多かったのかもしれません。

冷却水の通るホースが白くなる現象

水回りの現象でもう一つ確実に判っているとは言えない現象に、
ラジエターホースやそのバイパスホース、あるいはヒーターホースなどのゴム部が
粉を吹いたように白くチョーキングして見える現象があります。
あいにく、今までに時々は見ていたのですが、今回気になって写せたのは下記の2台だけでした。
自動車メーカーやその車種が特に決まっているわけではないようです。
また、発生しているホースも各車各様にバラバラでして、
下記右図では下段のヒーターホースには発生が無く、左図も上部のホースには発生がありませんし、
他の箇所には全くこのような現象は起きていません。
以前に見たホースでは下記のようにまだらではなく、全体的に「おしろい」を塗ったかというようになっており
触ると手にも白く付く状態でした。

仕事柄乗用車でよく見かけるのはヒーターホースとリザーバタンクへのホースです。

聞くところによりますと、同じように観光バス関係の車両では当たり前に発生しているとか聞きます。
またディーラーの方に聞きますと、やはり、時々見ているので、気が付いておられるらしいのです。
なお、金具が当るバンド部やもう一巻きゴムを補強している部分では
白くはならないのが通常です。


で、
このように白くなるホースを使用していて特に漏れるとか、
ひびが入りやすいとかはまだ断定は出来ていないのですが
気になるので交換する場合が多いようです。

起こりやすい条件はとして
「クーラントを新品に交換した後に起こりやすい」ということがあるとも聞きますが、
「長時間運転し続ける自動車に多い」とも聞きます。
しかし、同じ条件で同じ車種で走行しても発生する・しないは決まらず、
車種が異なっても起きており、実際には予測できないようです。

車検で2年毎に交換している方が、
遠いせいもあって、時々スタンドでも点検されていまして、
1年でクーラントを交換する記録が2回ほど残っていました。
ですからこの4年間は毎年交換していたことになります。

それまではほとんど気になるほどではなかったので、
多分2年間の交換では今までこのような現象は起こらなかったと思いますが
今回の車検でホースを確認しましたら
な、なんと、
アッパー、ロア、バイパス、ヒーター、・・・ほとんど真っ白になっていました。
ここまで全体が白くチョーキングしているホースを見たのは私も初めてでした。
確かに、考えてみますと
交換回数が多いバスが多いと言われるのにも頷けます。
スキーに使用されるなど原液の割合が多い車両もなりやすい傾向は
あるようです。
となると、頻繁に交換をされるのは逆に良くないことだとも言えそうです。

ただ、もっとひどいのは毎年1万キロ未満の走行しかしないのに
ATFも同時に、ほぼ毎年全量交換されておりました。
ここまでされているのを見ますとちょっとやりすぎとも思え、
ユーザーさんは大人しい人柄の方なので、
多分こういったスタンドは少ないと願いつつも
無理やりに薦めるスタンドの人が想像されてしまい
それに憤りさえ覚えてしまいます。
通常はシビアーな環境で2年ぐらい、普通なら4年から5年ぐらいはほとんど問題がないほど
クーラントの品質が上がっているそうですので(製造メーカー談:2006年現在)、
当方でも場合によっては3年、4年毎に延ばすケースもあります。
逆に交換されない方が良いとさえ思われました。
それで、この白い粉の成分はといいますと、
どうも、ゴムを柔らかくしている添加剤の「加硫促進剤」だろうと言われていますが
HPで「加硫促進剤」を検索されると判るのですが、
かなり多くの種類があるようで、ゴムメーカーでしか特定出来ないかもしれません。
特定のロットで発生しているとは考えにくく、
また、粉が発生する・しないの条件も確実とは言い切れず、
現在「気持ちの悪い現象」で片付けられてしまっています。

ご存じの方に解説いただければと、切に願うばかりです。

メンテナンス・メモ(その1)
メンテナンス・メモ(その2)
メンテナンス・メモ(その2-1)
メンテナンス・メモ(その3)
メンテナンス・メモ(その5)


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