燃料添加剤の種類−その2ー

使用上の注意点

1.燃料タンクに直接添加するタイプ

A:1ボトル1本全部入れるタイプ
通常の満タンで1ボトルを使い切る燃料添加剤の多くは
燃料添加剤は燃料以外の成分が「ガソリンや軽油と混ざりやすくするため」の有機溶剤となる
ベンゼン・トルエン・キシレン(=いわゆるBTX)などの溶剤によって希釈・溶融されていることがほとんどです。
また、水抜き剤としてイソプロピルアルコールなど水分を含みやすい成分も含まれることが多いといえます。

ですので、製品により多少異なりますが、ボトルの半分くらいはそれらの溶剤と考えていいかと思われます。

問題になるのは「添加することにより二次的な故障に繋がらないか」どうかで、
効果的な製品の使用を考える必要があります。

1.燃料系シールやガスケット類、また機器を痛めないか
2.添加した際に、撹拌されず、エンジン不調の原因にならないか
3.誤って、添加剤の蓋や異物をタンクに入れないか
4.添加量を間違ってしまったらどうするか
5.毎回入れていいものかどうか
6.その他

 石油製品で液体状のものはガソリンも含めて、
まあ考えてみれば一種の溶剤のようなものと考えられますので
基本的にゴムやシール材に対して何らかの影響があるのは間違いないでしょう。
ゴムやシール材が石油化学から発達していったわけですから
同じ系統の物質がなじみやすいという意味でもそういえます。

もっとも自動車の燃料系は漏れると火災を引き起こす可能性も高いですし、
温度や強度の関係も十分考えられ、軽油やガソリンなどの影響を受けにくい
「耐油性」のゴムホースやOリング・シール材を使用しています。
ですから、ガソリンと同じような成分にあたるBTXが多少混ざったところで、すぐに重大な影響を受けるとは思えません。
しかし、燃やすための燃料と、溶剤として添加剤に入っている成分とは影響度は違うと思えます。
実際何が溶剤として使用されているかは不明ですが
主成分より高価な溶剤(ガソリンよりも相当安いはず)はまず使われることはないでしょう。
安全かどうかは使ってみて、不具合が出るかどうかによることが多いわけです。

で、溶剤も燃料タンク満タンに対して希釈されるわけですから例えば燃料添加剤を300cc入れても
30L以上入っているガソリンから見れば1%に過ぎないわけですから
必要以上に神経質にならなくて良いかもしれません。
燃料添加剤の溶剤がスラッジやワニスの洗浄剤としての役割を持つことは、
ケミカル用品のエンジンコンディショナーやキャブレタークリーナーなどでも同じで、キシレンやトルエンなどが有機溶剤として
使用されている理由からも推測できます。

ただし、上記の5.に当たる回答になるですが、ガソリン給油ごとに毎回添加するとなるとちょっと考えなければなりません。
ゴムなどの溶剤に対する耐油性テストはかなり短い時間(70時間=約3日間)で試験されていますから
たとえわずかな量であっても影響度は相当あるはずと思えます。

ちなみにトルエンやキシレンの溶剤にそれらに対して耐油性の安価なペイント用刷毛を漬けておきますと
刷毛の樹脂製の毛は膨れ上がってしまいますし、柄が樹脂製の場合は溶けたり歪んでしまったりします。
どのように使うかが問題なのです。こういった刷毛は「使い捨て用」の一回切の使用目的ですから、
漬けたりしませんので、それで充分なわけですね。

燃料添加剤を製造販売しているメーカーの技術の方の回答では、
常時「オイル交換前」のガソリンに添加した方が良いと聞きます。
理由はオイルの燃料希釈によって燃料添加剤の成分も一緒にオイルに入ってしまうからで、
主に燃料添加剤の溶剤によるオイル劣化やオイル漏れ(オイルシールに対しての影響)を指摘されています。
特にタペットカバーのオイルシールはガソリンにも弱い場合が多いので漏れやすくなります。

頻繁に添加する場合でも
添加するのはオイル交換時期に合わせて5000km前あたりがいいのではないかと思います。
添加剤を入れた燃料分を使い切ってしまったら、添加剤を入れることで出た汚れが入ったオイルも抜いてしまったほうが
良いでしょう。
こちらでは継続使用されるとしても1年ぐらいの期間経ってからとか車検毎の使用をお勧めすることが普通です。
燃料添加剤と関わってきた経験上、トラブルとの因果関係を疑りたくなる例が多いのですが、
主に、こういった溶剤系で希釈された添加剤を「毎回添加すること」で起こっているような気がするからで、
個人的には出来る限りは使わないで済ませたいと考えています。

例えば、溶剤系が多く含まれるタイプや水抜き剤などを常時使用されている人の燃料タンクでの錆の発生や
燃料ポンプの故障、あるいは燃料フィルタの閉塞(=詰まり)は、
未使用タンクの場合と比較し、格段の差で多いという事実がどうしても気になるからです。
(因果関係が逆で、実際は調子が悪いので入れ続けてしまっているのかも知れませんが)

で、添加剤に溶剤が使用されている理由は、
○その添加剤の主成分だけでは燃料に添加した場合に混ざり難いから
○溶剤自体も添加剤の成分的役割を持つから
○量が少ないと売りにくいから多いようにみせるため
など考えられます。

たくさん入れればそれだけ効くといったものでないことは、添加剤すべて同じ理屈ですからご理解いただけるとして、
結構アバウトな添加率が記載されている事には驚きを覚えます。
つまり燃料35Lタンクでも65Lタンクでも「満タンに1本」という表示や「40L〜60Lに対して1本」という記載なのです。
効き目の効果の現れる範囲として上限下限はありますが、
添加剤全般が添加量の幅が相当あるということが解ると、逆にそれを外れた量の添加には
気をつけたほうが良いということも解ってきます。
そうです。燃料添加剤の場合、薄いのは害にも毒にもならない可能性が強いのですが
濃いのは困るわけです。
なお濃くて問題があると指摘されている事柄で付け加えますと、
市販されている高濃度アルコール含有燃料を使用しますと、自動車の燃料系統に使用されているアルミニウムが
腐食し、燃料漏れなどの不具合や火災等の事故に至る危険性がる事が経済産業省・国土交通からも報告され
注意を促すパンフレットが出ています通りです。詳しくは行政のHPを参照してください。
こういった燃料問題に首をつっこむつもりはありませんが、こちらでの使用者にメリット面での回答がなかったのは
残念ながら事実として受けとめざるを得ません。

せっかくの添加剤ですから有効に使用したいものですが
高血圧のお薬と同じように、「さじ加減」が腕の見せ所ですね。

B:燃料に少量添加するタイプ

他のページにも書いていると思いますが、
Aの溶剤でのあらかじめ使用しやすいように希釈しているものとは異なり、
ほとんど「原液」に近い商品ですので、わずかな量をどうやってガソリン全体に分散させられるかが重要なポイントとなります。
特に原液の粘度が高い場合は攪拌出来るかどうかに注意が必要です。
これは、いわゆるエンジンオイルの粘度をあげる為のポリマー系増粘剤と同じように、
場合によっては攪拌されず、寒い時期はそのままタンクの底に堆積してしまう事も実際に起こっている事で、
燃料添加剤でも同じように分散がうまくいかない場合は、沈殿することが考えられ、
入れても混ざらなければかえって害になる事と言えます。

解決策としては、
給油直前に入れて、給油燃料で攪拌させてしまうか、
上記添加剤と同じように自分でBTXなどであらかじめ攪拌し、混ざりやすくするか、
あらかじめ燃料と混ぜて希釈液を作っておくかが、有効な方法となります。
なお、ガソリンスタンドで地下タンクに添加される事がある添加剤もほぼ原液で添加されていますが
添加量がppm単位ですから、攪拌が大変だろうなと思ってしまいます。

このタイプの添加剤はほんの微量で効果を現しますし、常時使用可能なタイプがほとんどとなります。
溶剤の影響はほとんど無視できるレベルですので、その点は問題がない訳で、長期継続使用には向いています。
値段的にも数回分単位で販売されるため、まあコストパフォーマンスに優れていると言えそうですが、
一回に入れる分量をある程度正確に量る必要もあります。
多すぎるとほとんどの商品は燃焼効率を悪くする傾向が考えられるからです。
毎回添加するため作業としては面倒ともいえますが、セルフスタンドに行かれる方ならそれほどでもないでしょう。
添加回数が増えてきますと、添加剤の容器や蓋などを誤って給油口からガソリンタンクへ落とさないように注意する事も重要です。
なぜ上記Aに3を書いているかと言いますと、
実際に、某スタンドの給油をされていた人の証言では、キャップやボトルに付いているシールなどを
ガソリンタンクへ入れ、故障の原因を作ってしまったことがあると告白されていましたし、
別で燃料系の修理のため入ってきた自動車のタンクからそういうキャップやシールが出てきた事例がある事も聞いているからです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

C:固形物で燃料タンクに投下するタイプ



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