油圧装置に特有な現象


1.キャビテーション

キャビテーションについては、摩擦の分類にも出てきますが、
オイル中に空気などの気体が6〜12%含まれている事などによることが原因となっているようです。
オイルの流速が早くなると、その結果、圧力が低下する部分が生じる事があり、
または、オイル自体の蒸気が発生する事で、
オイル中に気泡が出来(キャビテーション)、それが油圧の高いところで急に消滅する時に
局部的に数百気圧の高圧が発生し、配管などの金属材料を破壊(壊食)したり、
震動源になったり、騒音源になったりするわけです。
それらは、油圧機器自体に色々な悪影響を与えることになります。

発生する理由など

  • 流れが速くなって圧力が下がる=配管の曲がり、障害物などが原因
  • 吸い込みがわの目図まりで圧力がさがり排出(吹込み)圧力が下がる=ポンプ・ストレーナーなど吸い込み口周辺
  • 粘度の高いオイルによる排出(吹込み)側圧力の低下
  • ポンプ部での空気吸い込み

  • で、キャビテーションの発生を抑えるには、上記原因を見直す・改良することで
    防ぐことが可能と思われます。

    2.サージ圧

    油圧回路ではリリーフ弁の作動遅れや電磁切換弁の操作などにより油の流れが急激に変化する場合、
    流体の運動エネルギーが圧力エネルギーに変わり、
    圧力の急激な変動がおき、液体中を音波の伝搬速度で伝わり、油圧回路の故障の原因となる恐れがあります。
    この異常な圧力変動の最大値をサージ圧(surge pressure)といいます。
    アキュムレータ(蓄圧器)などで、この流体の衝撃(サージ圧・オイルハンマー)を緩和させる方法などがあります。

    3.チャタリング

    自動車の作動制限装置において作動歯車対とデフケースの間に入れた多板ブレーキの板間で通常の旋回などで
    発生するスティックスリップ現象やこれによる異音、振動を指します。

    スティックスリップ現象とは、固体面間の摩擦による減衰が
    負である場合に機械的振動系に間欠的に生じる自励振動の一種です。
    自励振動は非振動的なエネルギーにより振動が発生し、その振動が振動系の振動状態に
    依存しているような振動で、楽器ではバイオリンの弦の振動、工作機械ではびびり振動、また
    ステアリングのシミーなどがあります。
    摩擦摩耗に関連する機械的な主要な振動、破壊原因の一つで、相対運動面の潤滑状態・
    速度、運動系の質量・駆動系のばね定数が主要な影響因子となります。
    一般に相対速度が減少したり、駆動系のばね定数が小さくなると生じやすいと言われます。
    極圧オイルに摩擦調整剤を入れたり、クラッチ板の表面処理を変更して対策したりします。
    別に、切削・研削加工時に生じるびびり振動も指します。

    油圧装置などでは図のように、ばね圧によって圧力を規定しているような弁に発生しやすい現象で、
    圧力が上がったり、下がったりする事によって弁が弁座をたたく、一種の自励振動です。

    4.オイルハンマー(油撃)
    流体の運動を急に止めようとする(油の流れている油圧回路のバルブを閉じるなどする)と、この運動エネルギーは
    遮られる面にぶつかり、その流体に急激な圧力が発生します。この圧力変化は
    圧力エネルギーとなり、圧力波(衝撃波)として管路内部を伝播します。
    特に圧縮を伴う流体の場合に顕著に現れやすく、その衝撃波は亜音速となるほどの速度で伝播し、
    配管や装置に影響を与え、機器を壊すことにもなる要素です。
    水の場合のウオーターハンマーと呼ぶのに対応しオイルハンマーと呼ばれ、
    名称のように配管などをハンマーでたたいたような音を発生させることがあります。
    また空気などでは音速を越える圧縮によって衝撃波が発生します。

    5.流体固着現象
    6.流体力

    工事中



    <参考資料:「油圧の基礎と応用」高橋徹著、東京電気大学出版>
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