ウオーターポンプの鳴き止め剤を作るには

使用上の注意点

作り方は書きますが個人が作ったものになりますので一切の責任は取れませんので
その点ご了承の上、ご使用ください。(笑)

なお、ポンプ自体にガタが生じているもの、インペラー(フィン)の不良漏れが生じているもの
に対しては修復剤として使用できませんので、交換をお勧めします。
また洗浄性がありますので、固着物やスラッジなどで漏れていない状態の部分に作用し
にじみや漏れを生じさせる可能性もありますので使用中にはそれらのチェックを時々してください。

ウオーターポンプの構造はベアリング部とクーラント漏れ防止部のメカニカルシールになるのですが
分解したことがあるウォーターポンプには
シール部には通常のクランクオイルシールのようなリップを持ったものが使われているものを見ています。
また、セラミックか炭素材のようなパーツ、ゴム樹脂などが数点使用されており
僅かながらですか、経年による漏れが生じるような構造と感じました。

写真:L600Sダイハツムーブのウォーターポンプ。走行117000kmでガタはないが、
上部漏れの写真ほどではない僅かな滲み程度の漏れの痕跡(乾いている)はあった。
回転による「鳴き」がどのような部分で起こるかは調べておりませんが
クーラントの成分に油脂系成分が入ることで緩和されるのを考えますと
軸と硬質なゴム・樹脂・炭素材などとの摩擦を見て行けば良いのではないかと考えられます。
場合によっては、金属同士の接触も考えられ、
潤滑剤の添加方法によって鳴きを解決するのに可能な場合も見つかると思われます。
 

用意するもの

○極圧性能の優れた添加剤、例:GRP、スキルE、ミリテック、アタックX1など
○界面活性剤、例:ワコーズ「バイオクリーン」など
○作る添加剤の量が入る容器(出来れば耐油性。無ければぺットボトルも可)
○クーラント(LLC)=1年以内に交換しているのであればことさら交換しなくてもいい。
○防腐剤、無くても可(クーラントが腐りやすくなるので)

鳴き止め剤の使用量はラジエターの冷却水の量で決まります。
例えば7Lとしますと、
およそ100-150ccの添加量で効果は表われると思われますので
例えばオイル添加剤GRP100ccに対してバイオクリーンを50cc混ぜて鳴き止め剤を作った場合
150cc全量を入れれば良いことになります。
通常ラジエターキャップを開けますと、冷却水が満タンになっていますから
ラジエターの底あたりに付いているドレーンコックから適量を抜き添加します。
200ccほど抜くのには直接キャップから抜く場合は細めのビニールホースなどを使うと便利です。

オイル添加剤をエマルション化していますので、微生物により分解しやすくなっていますから
通常より早く腐食臭が出ることがありますので
出来ればこの際、クーラントを交換した後に添加すれば更にいいことになります。

作り方

用意した添加剤の効き目に差がありますので、オイル添加剤の分量は多少調整した方が良いと思います。
例えばスキルEなら1本280ccですので
界面活性剤としてのバイオクリーンは140cc程度必要になります。(2:1の割合)
スキルE1本分で全部作ると420cc出来ますのでちょっと作りすぎですから
スキルE100cc+バイオクリーン50ccとすると150ccになり、通常の国産乗用車2500cc程度まで
カバーできる量と思えます。
GRP1本は200ccですから、この場合も100ccにした方が良いでしょう。

これを出来た時の添加剤の量を計算して、ペットボトルなどに最初はオイル添加剤、次にバイオクリーンなどの
界面活性剤を入れシャカシャカと混ぜます。
たったこれだけで多少白濁した鳴き止め剤が完成します。
粘度的には多少ありますので、ラジエターに入れる時は水で薄めても良いと思います。
鳴きが止まるなら必要以上に添加しないほうが良いと思いますので
時々鳴きがおさまるかをテストしてください。

使用方法

出来ればラジエターの液は交換しておいた方が良いと思えます。これはバイオクリーンなどを使用しますと
オイル自体が生分解しやすくなりますので、つまり微生物の分解しやすいご馳走(笑)となってしまうからです。
あまりラジエター液など交換していませんと、結構悪臭が出るわけですが、
これはクーラントにわずかに入っている防腐剤が時間が経つと効果が無くなって冷却水が腐敗しているからです。

で、鳴き止め剤を入れますと、冷却水全体が白濁してしまいますが、バイオクリーンの界面活性剤は良質のオイルから
出来ていますので、ラジエター内部のゴムやパッキンに影響を与えるような事はありません。
ただし、オイル添加剤の成分にそういう攻撃性のある成分が含まれている場合は
あまり長期に使用するのは問題がありそうです。

添加量が多くないので、車検間ぐらいは入れておいても問題はないかと思われますが、
クーラントが腐ってきますと別の意味で交換された方が良いでしょうから
まずは半年間隔で腐敗等を確認してください。
また、クーラント交換した場合に再度添加剤を入れなくても鳴きがおさまっている場合は、殊更毎回入れる必要も
ありません。

既製品を使用する

上記は水溶性切削油と同じ効果を持っていますので、当然ながら、既製の水溶性切削油の方が随分と安くなります。
鳴き止め剤として使用する場合の切削油の添加量は3-5%で充分と思われます。
ただ、問題はこういった水溶性切削油は15−20Lの単位で販売されていますので、必要ない分まで買わないといけなくなり
結果的に高価なものになってしまうわけです。

また、製品によってシールやパッキンに対しての影響が大きいものもありますので
充分製品内容を良く見て使用されたほうがいいでしょう。

なお、既製品としては
ジーアールピー社からは「New MW」が出ていますが、もともとこの商品は、切削用添加剤ですが
クーラント用にも同時に開発された商品ですから安心して使用できますし、
クーラントに3-5%添加すると、冷却ポンプの潤滑改善はもとより、充分な防錆効果も兼ね備えており、
効果的には最も良いと思われます。
ただ、下記の自動車での実車使用テストでは耐油性のないゴムシール・パッキンに膨潤性があることが判りましたので
潤滑性の向上は認められましたが
クリアーしなければならない問題も残っています。

テスト用に「New MW」をクーラントに120cc添加してみました。(2004/05/08)
添加量は金属切削用で水に3%ぐらいの希釈液で使用されますから予防用としては十分な量と思われます。
クーラントは7Lから8Lほど入っていますので約1.5%程度になります。

2003年7月にウオーターポンプを新品に交換したH33のローレルでの音がどう変わるかですが、
入れてすぐでは多少分かりにくいですが時間が経つにつれ
気のせいかずいぶんノイズが減ったように思えます。

少しノイズが大きい自動車で下記ブレーキ用のグリコール添加剤を使用した時も
ユーザーの前で行ないましたが顕著に音質変化して静かになりましたので
この現象は特に驚きませんでしたが
それと比較すると別に音質が大きいわけでもなかったわけですから
マイルドになったというレベルです。

また、切削機でも冷却剤として使用されていますし、機器のクーラント用にも使われていますので
水温にどの程度影響が出るのか多少期待しています。
H33のエンジンは夏の高温に弱い(=カリカリ音が出やすい)からです。
燃費は?フィールは?と多少期待できそうです。
後日5月末ごろ、ご報告いたします。
詳しくは「New MW」に記載しておます。


グリコール系添加剤としてブレーキ用の添加剤を100cc単位で当方でも小分けしていますが
こちらは値段が結構高いですが100cc=2000円)添加量が7%程度必要なため
保護剤として100ccをそのままLLCへ入れるのも一つの手かもしれません。

ただし、完全に水溶性というわけではないので、油成分は浮いてくるので
先にきちんと入れて攪拌してしまう方法を取る方が良いでしょう。
これにバイオクリーンなどの乳化剤を混ぜてエマルション化させるのも一つの方法です。
これは耐油性の無いシールに対する対処の一つとなります。
本当は200cc入れても3%程度しかならないのですが
GRPを使用する場合のように
かなり負荷が大きな箇所の極圧剤として使用するのではないので
少量でもある程度効果は期待できるように思われます。

なおワコーケミカル社からはバイオクリーンをそのまま添加しても、
保護剤として機能するように聞いていますが
これも個人の責任で試してください。

ラジエター回りは高温になり圧力も相応にかかりますし、
逆に凹んでしまうくらい負圧になったりもする箇所ですから
こういった製品単体で膨潤性が出ていなくても
通常でも漏れや硬化などチェックしておくことが大切になります。
 

工事中


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