井幡万友美 フランス公演



2005年2月1日 

フランス公演
「Mayumi Ibata Recital de clavecin」

日時:2005年2月1日(火)8時30分開演

●場所:ミリウスホール(salle Milius 158、route de Lyon)

●入場料 6.5 ユーロ

●プログラム
  J.S.バッハ:インヴェンションとシンフォニアより
                    イタリア協奏曲
  J.J.フローベルガー:トッカータへ長調
  J.Ph.ラモー:クラヴサン組曲より
  他     

→詳細 http://www.illiade.com

     



「友人のフランス人ピアニストパトリシアと彼女の旦那さんクリスチャン、そして息子のアクセル君と娘のエマちゃん―今回はコンサートが終わるまでホームステイさせてもらいました」




「パトリシアのおうちにいる猫のカルーゾーとアルフ」




「今回使わせていただいた楽器とその作者」




「会場」





「わたしだよ〜ん―デザイナーの千鶴ちゃんが帯を使ったドレスを作ってくれました」




「コンサートには日本領事さんも来てくださり、終了後領事さんのご自宅(菊のご紋がエントランスに付いていた)にお招きを頂いて・・・。運転手さん付きの公用車に乗ってしまった―予想外の出来事に緊張!!!」


 

 



「コンサートまでの3日間、パトリシアのおうちの近所の音楽学校で練習」


「当日あれよあれよと言う間にステージが出来上がっていきました」





「リハーサル中」




「お客さまがぞくぞくと・・・」




「映画"ハウルの動く城の舞台となったお城にて―今回唯一の観光」


 


年間催事ブック


年間催事ブック 中面

 


当日パンフレット

 


新聞批評

2005/02/04
フランスDNA(Dernieres Nouvelles D'Alsace)紙 
演奏会批評


"情熱のアート"

日本人チェンバリスト井幡万友美が火曜の夜イルキルヒでドイツとフランスの作品による意欲的なプログラムを披露した。聴衆は感性豊かなアーティストと貴重なレパートリーに出会うことが出来た。


華奢で小柄な井幡は楽器の前に座るとほとんど楽譜に隠れてしまうほど、しかし彼女にとって楽器をコントロールし自分の手の内に入れるのにはいくつかのアルページオを弾くだけで充分であった。2時間近くの間、日本からやって来た演奏者は我々イリヤードの聴衆を17世紀末から18世紀前半の音楽の旅へといざなってくれた。

溢れんばかり感受性と優雅さを持って井幡はドイツものとフランスものを弾き分ける。ベルサイユ期の作品はダイナミックの多様性には欠けるものの説得力を持ち、それはロワイエの3つの作品の驚異的な「スキタイ人の行進」で頂点に達する、またラモーの作品では崩れそうになりつつも柔らかなでおどけた地図を描き、たくさんのしゃれっ気を混ぜ合わせた気の効いた対話を浮かび上がらせていた。

しかし、その解釈がもっとも似合うのはドイツものであろうか。フローベルガーのトッカータとバッハの息子のソナタは大バッハのライプチッヒ時代の3つの作品への伏線に終始してしまっていたのであるが、大バッハの3声のシンフォニアは当惑するほど詩情に満ち、2声のインヴェンションでは対位法がきらめく、そしてとりわけ豊かに奏されるイタリア協奏曲。次回はあのタッチと感性で奏される大バッハのゴールドベルグ変奏曲、イギリス組曲を味わってみたいものだ。                      

S.T

 

 
   
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