電子カルテシステムについて

当院では、電子カルテシステムとして、「プロフェッショナル・ドクター」(略してプロドク)というソフトを使用しています。これはマイクロソフト社のデーターベースソフト「Access 97」をベースにした、LAN対応の電子カルテです。平成11年11月より、Access 2000版にバージョンアップしました。(ユーザーのためのメーリングリスト開設のお知らせ)

メーカーの話では、若いドクターを中心にすでに全国で400名以上のユーザーが使用しているソフトです。(ソフトの詳細はプロフェッショナル・ドクターのホームページをご覧下さい。)

このソフトの特徴の一つは、自分で改良できると言うことです。私も素人ではありますが、自分で工夫して、オリジナルの「プロドク」を作っています。(「まさたかのちょっとした工夫」のページはこちらです。Ver.4ユーザーの方は必見??但し、28.8kで約8分かかります。)

今後、電子カルテシステムの利点を少しずつお話ししていく予定です。

医療請求事務は?

電子カルテ 紙のカルテ
入力した電子情報を元に、直接事務処理が可能。
事務職員の負担はかなり軽減される。
医師の負担はやや増加?(しかし逆に楽になる部分も多い)
カルテに書かれた内容を事務員が判読し、それを元に事務処理を行う。(レセコンを用いる場合でも、入力作業は避けられない。)
事務職員の負担大。
読みとりミスなどの発生が起こりうる。
医師の負担は同じ。(楽にはならない)

 

カルテの情報の価値

電子カルテ 紙のカルテ
入力された情報を用いて、様々な加工、応用利用が可能。
情報の検索

何年前のカルテでも一瞬で検索できる。
他の電子情報(例:レントゲン写真、内視鏡写真など)と有機的な結合ができる。
様々な複合検索が可能。
「3ヶ月ほど前、おなかが痛いと言って来院した女性、誰だったかなぁ?」
→カルテの主訴の欄で「腹痛」をキーワードにして、「性別」を女性に設定し、検索。
(検索にかかる時間: 約15秒
(大○教授)「藤原君、ここ1年で総コレステロールが240mg/dl以上で、高脂血症薬を服用している患者さんを探してくれ。」
「はい、わかりました。30分後にリストを打ち出して持っていきます。」



情報の加工

蓄積された検査データから直ちに経時的なグラフを作成できる。(それを紹介状などに添付することもできる。)
「先生、紹介状・・・いただけます?・・・お忙しいですか?」
「はい、わかりました。・・・(10分後) はい、できましたよ。検査データもつけておきました。」
「ありがとうございます!」

投薬した薬剤の薬剤情報を患者さんに配布。
現在の投薬内容はもちろん、過去の投薬歴も一覧として表示できる。




(将来)カルテ情報の共有、開示

将来、診察券の代わりに、患者さんの医療情報を記録したIDカードを持ち歩く時代がくるかもしれません。情報の共有化は電子カルテの普及なくしては語ることができません。

紙に書かれたままでは何もできない。

 

「うーん。このレントゲンの影は、いつからあるのかなぁ?おーい、ちょっと2年前のカルテを出してくれ。レントゲンも一緒に頼むよ。」
「先生、地下の倉庫にあるので、1時間ほど待ってくれますか?」
「そんなこと言ってたら患者さん、帰っちゃうよ。」

「この間、腹痛できたおばさん、名前忘れたけど、気になるなぁ・・・。でもカルテ探しようがないなぁ。」


「おい藤原、来週の水曜日までにここ1年間の患者500人のカルテ全部出して、コレステロールの値を調べといてくれ。」
「エー。そんな、無理ですよ。時間足らないです。」

 

「先生、今度歯科を受診したいんですが、紹介状、書いてもらえますか?」
「はい・・・わかりました。明日、取りに来てもらえますか?(この忙しいのに、もお!)」

 

××先生の代理を頼まれた○○先生
「あなたに今出しているお薬はね・・・えーっと。あれ?この2番の薬って、どこに書いてあるの?(きったない字やなぁ。読めへんわ)
(パサッ、パサッ、・・・・カルテをめくる音)
あっ、あった、あった。あれ?今確か2錠飲んでるよね。ここでは1錠になってるけど・・・いつ変わったのかなぁ?・・・・」
(これは実際にあった話・・・ではありません!)

 

「事務長さん、古いカルテ、もう倉庫にいっぱいなんですけど。」
「5年間は保存義務があるんだ。事務当直室にでも入れとけ!」
「えぇっ?。寝るとこなくなりますよぉ」

 まだまだありますが、続きは次回の改訂の時に!

 

第1回プロドククラブ・オフ会が平成11年12月11日、リッツカールトン大阪で行われました。
参加者は、私(藤原)と、福岡から二ノ坂保喜先生、神戸から申曽洙先生の3名でした。



(左から二ノ坂先生、申先生、藤原(すでに真っ赤に!))

(この写真は二ノ坂先生から送っていただいたものです。)


今後、プロドクユーザー同士の交流を深め、お互いの情報交換を活発に行っていきたいと
考えております。またメーリングリストを開設いたしましたので興味のある方はお申し込み下さい。(案内はこちらです)