ガイアの紋章
NCS 日本コンピュータシステム 発売日1987年7月 プレイ機種PC8801版
1987年の春くらいかぁ、そこそこの人気があって売れていたエルスリード。その特別版が、この「ガイアの紋章」で、エルスリードの戦術をメインにしたシナリオ形式のゲームですね。単発のシナリオモードと、部隊というか、部隊分のポイントの持ち越しができるキャンペーンモードがあります。シナリオやれば本編のエルスリードを知らなくても楽しめる作りになってると思う。
ちなみに僕は、当時エルスリードはやりましたけど、このガイアの紋章の方はリアルタイムにはやってないです。1993年にデウリングなんかと一緒に88ゲームを貰ったんですけどその中の一つです。しかもやったのは貰ってからさらに3年たった1996年になってから・・・。発売から数えるとだいたい10年たってますね。
うーんと、いろいろストーリーはあるんですけどまとめて簡単に書きますね。あるところにガイアという大陸がありました。そこには、エルスリード、ギルガード、ベイゼル、そしてヴェルゼリアという4つの王国がありました。ある日、闇の術を体得したヴェルゼリアの王、ボーゼルT世はガイア大陸統一を目指しベイゼルに侵攻を開始します。これに対して、エルスリード、ギルガードは連合しヴェルゼリアに対抗。これにより、不利になったヴェルゼリアの王、ボーゼルT世は、闇の術を使い戦局の挽回を図りますが、光の術を体得したエルスリードの王ジークヘルマンによって邪魔をされ敗北し、撤退します。しかし、これらの戦いによって、ヘイゼル王国は事実上消滅してしまいました。・・・そして50年後、再び力を回復したヴェルゼリアは、ギルガードに侵攻。これを征服してしまいます。これに対し、エルスリードの光の魔術師バーリンは、超秘術によってヴェルセリアを撃退する。しかしヴェルセリアは大陸の奥で力を貯え、ガイア大陸統一に向け。3度目の戦いを開始する・・・。読んでもよくわかんないし詰まんないでしょ。まあ、添え物みたいなシナリオって気がしないでもなかったな。
ファンタジー系のシミュレーションっていうのはそんなにないと思うんですけど(マスター オブ モンスターズあたりが有名ですか)、そこそこ良くできてるんじゃないでしょうか。シミュレーションとしては悪くない・・・かな。効果音が楽しい。BGMは結構普通なんだけど、攻撃のときの効果音が変っててなんか楽しいんですよ。剣の攻撃のときは、「キラッキラッキラッ」、間接射撃の時は「ンーヒーン」、やられた時は「ザー」って音がして消滅。(・・・・伝わんないだろうなぁ(笑)) これが何でかわかんないけど楽しいんですよねぇ。あと、このゲームのとってもいいところは、敵と味方のターン性なんだけど、敵の思考時間が全然無い事だ。こちら側のターンが終わると、次の瞬間、敵のユニットが次々と動き出して、だいたい長くても10秒ぐらいで終わってしまう。シミュレーションゲームって、敵の思考時間が長くて嫌になることや、最悪ゲームにならないってこともあるのに、これはすごい!!コンピューターなんて考えたどーせ弱いのにね。それだったらこの位スパッと割り切るのもとってもいいことだと思うなぁ。それと、このゲームには、こういった本編のシナリオとはまったく関係の無い5つのシナリオが入ってるんだけど、その設定が笑わせてくれる。
日本の武士団が、このエルスリードに飛ばされたという設定
マニュアルより『我々はなぜこの国に来てしまったのか誰も知らぬ。しかし村の人々は我々を厚くもてなしてくれた。この恩には報いねばならぬ。もう日本には帰れぬだろう。合戦はどうなったであろうか、殿は無事であろうか。ともかく我々はこの村に迫っている魑魅魍魎(ヴェルゼリア軍だね)の退治を買って出た。村の騎士とやらも同行を願い出たが、これは我々だけで戦う所存である。「妖怪め!刀のサビにしてくれるは!」』
いいことばかり書いてるけど、別に全然問題が無いってことじゃないよ。どんなにポイントがあっても、1つのターンにはたった4種類しかユニットを選べない・・・寂しい。それにキャンペーンモードで勝ちすぎると後半はもう全然ゲームにならなくなったなぁ。ポイントが貯まって、ホワイトドラゴンを雇うともうそいつだけで敵を全滅させちゃう・・・(涙)ホワイトドラゴンは、コンピューターによる自動操縦だし・・・。しかもそいつが3つも雇えるようになったときにはもう・・・って感じだ。あと、マニュアルには、自軍のエルスリード王国騎士団の団長の解説が載ってるけど、その解説の一番上のレイテル騎士団長・ライラス卿の紹介が、なぜ「特にこれといった特徴はないが、なぜか、レイテル騎士団を任されている。」なんだ?他の騎士団長の紹介にはいろいろカッコいいことも書いてあるのに。そんな人を一番上にもってくんなよ。あと、感動するゲームじゃないかな。まあ、シミュレーションではそんなに感動しないか。普通。
僕の心の偏差値 54 (特にスゲーっていうのもないけど、悪いゲームじゃないよ)
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