ジザース
エニックス 発売日1987年4月28日 プレイ機種 PC-8801版
私の住んでいた福岡県の田舎には、パソコンのソフトを販売している店が近くにはなかった。それで当時は、通販を利用することが多くて、これもログインの白黒広告ページの通販で買った。通販の購入では、複数のソフトをまとめて買った方が送料が安くなるので、イースUの発売を待って2本まとめて申し込んだ。たしか名古屋のダイナとかいうショップだったと思う。しかし、ちっとも来ない。電話で確認すると、発売直後のイースは在庫があるが、ジーザスは、発売から時間が経っており在庫がないので、取り寄せている所ということだった。・・・結局3ヶ月近く待たされ(おいおい)ソフトが届いたのは、88年夏。まあ、もともとすぐに買おうとしたわけじゃないですけどぉ・・・。当時は、一本のソフトの売れる期間は今より長く、今と違い発売直後に一気に売れるソフトばかりじゃなかった。じわじわ売り上げランキングをあげるというのが多かったと思う。
『 1986年、大フィーバーの中ハレー彗星は、太陽系を去った。そして時は流れ、2061年、ハレーは再び地球へとやってきた。75年前初めて無人探査船を打ち上げた人類の科学は、この接近では、ついに有人探査船を飛ばすところまで進化していた。8名の乗員が2機の探査船に分乗しスカイラブ「JESUS」から飛び立った。探査課題の一つはハレーの尾のガスを採取すること。それは宇宙・天文分野ばかりか生物学の謎を解くことでもあった。
「生命は地球で誕生したのではなく、彗星からもたらされた。」
この説を追って、接近するハレー彗星に向かって、まず1号機「コメット」が、ついで2号機「ころな」が出発した。「コメット」はハレーのガス採取に成功。だが、その直後「コメット」からの通信が途絶えた・・・』ジーザスのマニュアルより。
根気さえあれば、誰にでも解けるコマンド選択式のアドベンチャーで大切なのは、やっぱりストーリー展開ですが、このソフトではその点、申し分なかったように思う。前半のエリーヌの探索の時には時間がかかる上に、FOGY以外話す相手がいないのでちょっと間延びするんですが、それでもいつエイリアンが襲いかかってくるか分からない緊張感がとっても心地よかった。
エイリアンの双眸が輝く時また一人の犠牲者が・・・。というわけで、次々と仲間は殺され、後半はテンポよく、たたみかけるように進んでいき、そして感動のクライマックスへ突入して行きます。感情移入していると、朱芳花や、キャプテンの死は超悲しいんですな。
さきほど誰にでも解けると書いたが、いいかげんにやってると、なかなか解けなくなるようになっていて、とはいっても、なぞ解きに頭を抱えるゲームではなくてストーリー展開を楽しめるゲームです。
87年当時を考えるとこのジーザスは、シナリオ、グラフィックともに水準を超えているんじゃないでしょうか。それにパッケージもカッコいいし、マニュアルも白地に黒で「JESUS」と書いてあるのが超渋い。音楽に関してはこのゲームの鍵となる部分でもあって、FM音源の限界近いと思うんですが・・・。
まあ、最初に映る速雄のグラフィックの顔が恐すぎるとか(笑)、グラフィックのエリーヌの髪量が尋常ではないとか(爆笑)、エンディングで、みんなの記憶がよみがえる部分はいくらSFでも・・・とか、口パクに合わせてピチャピチャ言うのはうっとおしいとか(微笑)、ちょっとした部分に関しては思うところも有るけど、名作です。
後にMSXや、ファミコンにも移植されて、また91年秋にはジーザスUが発売されています。
僕の心の偏差値 63(いいゲームだし、思い入れも深い)
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