Windows全盛期について思う事

 

私は、もう10年以上前に、当時まだ家庭にまで普及していなかったパソコンの企業向けの拡販活動のサポートを行っていました。

個人でも、8BITCPUの時代からのマニアの方々は、多数おられましたが、今ほどの普及になるとは、夢にも思わなかったものでした。

富士通は、大型コンピュータと通信の会社で、当時パーソナルコンピュータは、FM11.FM16β.と進んできて、当時の独占的な市場を持っていたPC9801シリーズに歯が立たなかった為、シェア奪回の為、FMRシリーズを社運をかけて発売した所でした。

FMRシリーズは、CPUの性能では、どのメーカのマシンも差がつかなかったその当時、画面表示の速度、グラフィック表示、描画の速さ等で、私の記憶では、結構力を発揮できるマシンであったと記憶しています。

APPLE以外ではなかった、ソフトウエア環境の統一化の為のUTYの搭載、又、ユーザインタフェースの向上の為のアプリケーション等独自性はあったと思います。

ただし、時期的に、独占的なシェアのPC9801シリーズ用アプリケーションの全盛期であった為、そのソフト上での対応がとれにくいという不利な点がありました。

MS-DOS全盛期であった為、各ソフトメーカは、メインメモリの利用範囲に大きな制限があった為、直接BIOSをさわる手法で、自分のソフトのオリジナリティを出していた為、PC9801シリーズ専用ソフトのおかげで、期待していたシェア奪回は、そう簡単にいくものではありませんでした。

その後も、マルチメディアの先駆をいくべく、FMTOWNS(オリジナルOS)を開発し、WINDOWSの時代が到来してからは、DOS/V互換機路線へ転換し、現在のDESKPOWERシリーズへと変わってきたようです。

私は、その後家業へ転職致しましたので、その後、WINDOWS WINDOWS3.1 WINDOWS95と、進化してきたマイクロソフト社の戦略による現在のパソコンには、触れる機会がまったくありませんでした。

現在の富士通および、APPLEを除くすべてのパソコンメーカのマシンは、特に独自路線の物はなく、すべて同等の性能、同等のスペックを持ち、同じソフトウエアが動作するという、販売側からは差別化できにくい環境にあるようです。

一昨年、たまたま安価になってきたので、その当時最も売れていた富士通DESKPOWER -SEという機種を購入し、初めてWINDOWSマシンと体面しました。

 

1.感想

第一番に、『コピー&ペースト』がいつでも、なにも考えなくてもできる事がすばらいしと思った、が

ユーザインタフェース向上が図られているのはすぐわかったが、思っていた程、アプリケーションの動作、ファイル操作が早くない

ユーザ全員承知の『不正な処理・・・・・・・強制終了・・・・』のメッセージが多い。(マシンが落ち着いている時はましだが、なにかいじくるとよく出る)

ひとつの作成したファイルで、やたら容量を食う(もはや、FPDは、自分の作ったファイルの記憶媒体ではないのでしょうか)

ソフトの高機能化により、やむを得ないのだろうか?

2.価格

大変安価になったことは個人ユーザに取ってうれしいが、その割りには、周辺機器、増設環境の機器が比率的に高価である

3.技術の進歩

せっかく決心して20万円かけてパソコンを購入したのに、2〜3カ月毎に次々新機種が登場して、自分の買ったマシンが陳腐化した

4.その後

メモリをまず32MBに増設し、続いて80MBへ増設した、WINDOWS98へレベルアップしたらとたんに遅いので、すぐ乗せ換えCPUのAMDK6-2 300MHZを乗せた。続いて、ディスク容量が、1.5GBしかなかったので、増設内蔵HDを追加した。

といったもので、マイクロソフト社の思う通りに自分が動いているのがなにか気に入らないのですが、しかたなく流されて現在に至っています。

WINDOWSになって、自分も、データベースソフト:ACCESS、表計算ソフト:EXCEL、ホームページ作成ソフトFRONTPAGE-EXPRESS、ブラウザ:IE4.0と、まったくマイクロソフトオンリーで、OFFICE97ソフトの中でうごめいています。

かろうじて、日本語FEPは慣れ親しんだOAK、ワープロはもちろんOASYSV6、出来る事がわかってよかった親指シフトキーボードの接続と、これは、コンピュータメーカの中でも日本語処理の雄である富士通の名作であると今も確信していますので、充実して利用しています。

 

パソコンの利用価値について

 

ところで、パソコンを使う方々が、利用する内容ですが、これは、安価になり、高性能になっているのですが、昔も今も、変わらず、ワープロ、表計算ソフトオンリーの状態が、続いていると思います。(インターネット関連ソフトは当時はなかったのでこれを除いて)

表計算型ソフトは、当時、マイクロソフト製Multiplan.LOTUS製1-2-3といったソフトがあり、それなりに、使用されていましたが、現在の最新ソフトであるEXCELを例にとっても、さほど、利用範囲が広がっているとは思えません

巨大な表を、作ったり、おおきなシート上にいろいろな集計表を混在させて、お互いをリンクさせてみても、非常に使いづらいだけで、又、日常使うアプリにマクロを作って登録してもそう省力化につながるとは信じられません。

VBを使わなかったら、オペレーションを記憶する程度のマクロだからです。

やはり、昔も、今も、データベース型ソフトで、業務をこつこつ作り上げるのが、最もパソコンを利用する上で、価値が見いだせるのではないでしょうか?

しかし、私はACCESS97を使っていますが、これも表面上、高機能化されているように見えますが、速度が非常にアップしているとはあまり感じられず、又、テンプレート等、初めて使う方々でも、利用しやすいようにされているようですが、そのまま使う事はまず出来ず、変更する為には、勉強しないとできません。

データベース型ソフトの場合、敷居が高いという弱点は、今も改善されていません。

リレーションという考え方がそもそも敷居を高くしているのだと思います。

リレーションシップを与えないと作成していく事が不可能だからです。

かならずしも、必要とはいえないと思います。

カード型データベースのような単機能なものでも、以前いろいろ利用できる業務を広げられる使いやすいソフトがありました。(現在もあるのかもしれませんが)

カード型、リレーショナル型それぞれ多くのサードパーティが活躍して、独自の技術を開発しておられました。(中には、専用コンパイラを持って高速化できるものもありましたが、どこへいかれたのでしょうか)

中には、RDBでありながら、リレーションうんぬんいわなくても、検索条件を設定できたり、定型作業の為の自動化の機能があったり、結構敷居を低くしてあるものもありました。

ういうソフトがもっと増える事により、ワープロ、表計算だけのユーザがもっとパソコンの便利さを実感でき、かつ本当に利用できる方々が増えるのではないでしょうか

インターネットの普及により、たくさんの情報が瞬時に集める事ができるようになり、テキストベースの情報しか集められなかったパソコン通信だけの時よりも、今だからこそ、もっと敷居の低いデータベース型ソフトが望まれるのではないかと思います。

 

日本語処理の為のかな漢字変換とその入力方法について

 

おまけでパソコンを買うと標準でついてくるFEPは、非常に使いづらい、お話にならない変換をしてくれます。

どう考えても、思考をさまたげない日本語変換にはほど遠いもので、??システム製ATO??もしかりです。

パソコンを買ったら、おまけでついてくる添付の106キーボードは作りもおもちゃのようで、使いづらく、パソコンの中で、最も重要な位置づけでなくてはならないものという認識はありません。

富士通では、日本人の為の、日本語を自在に使えるコンピュータ利用環境を最も重視してきて、当時大型汎用機の世界でも、同じく、OAKの環境を用意していました。

又、キーボードについても、外国人の為のタイプライタの延長である標準キーボードではなく、独自の『親指シフトキーボード』というものを開発し、それが日本標準になるよう、努力してきました。

残念ながら、その夢は、破れて久しいですが、現在でも、その環境を捨てずに、細々ではありますが、私もその環境が利用できる事は、喜ばしいと思います。

データベースソフトで、自分の商売の業務用アプリを自作し、利用する事が、もっともおおいのですが、マウスだけで、選択して済む事はできませんので、絶対かな漢字変換が多用されます。

もっとも重要な,かな漢字変換は、他のメーカがいくら頑張っても、およそ良い変換を可能にするとは思えません。

大切なのは、『長い文章を自動で変換してくれる事を追求するのではなく、基本的な誤りの変換をしないで、区切りが多くても文章の思考および入力作業の妨げにならない適切なかな漢字変換をめざしているかどうかという点』だと思います。

パソコンの有効利用の為のプラットホームとなる日本語入力、処理であるがゆえ、もっと富士通独自の『OAK』と、少数派『親指シフトキーボード』が普及しても良いのではと思っています。

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