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最近、保護した犬や猫を希望する方に譲り渡す「里親制度」も一般化しつつあり、
浸透もしてきています。
ショップなどで購入するのもいいですが、こういった縁というか巡り合わせで
家族になるのもいいですね。
本来はお互いの善意と善意の繋がりで成り立つものですが、近頃は片方の善意を利用し、
いかにも譲ってもらいたい顔をしながら、実はその裏で譲ってもらった直後に業者に
売り渡したり、虐待の目的で譲渡を希望する、といったいわゆる「里親詐欺」と
呼ばれるケースも残念ながら増えてきています。
こういった事を完全に防止する効果的な方法というのは残念ながらありません。
渡す方としては里親希望者が現れればすぐにでも渡したい気持ちになりますが、
ここはぐっと我慢して相手の人柄と共に住環境などもよく確認し、安心できる相手
なのか見極める事が大事になってきます。
ペット不可のマンションの人に渡してしまうと、何か問題が起こったときに猫や犬が
また不幸になってしまうかもしれませんので…。
とはいえ相手が完全に騙そうと思って装っている場合は見抜くのは困難だと思いますし
、そうでなくても長い付き合いならともかく短期間で人となりを判断するのはそうそう
できるものではありません。
難しいからこそ逆に少しでもリスクを減らす為に自衛策を取る必要があります。
その一つが契約書を交わすことです。
里親詐欺を防ぐ一つの抑止力になりますし、仮に信頼できる相手であったとしても、
もらってもらえる相手に契約書のサインを求めるのは信じてないみたいで失礼に
あたるのでは…と思って言い出せない人もいますが、見方をちょっと変えてみて下さい。
万が一、トラブルが発生したとしても人間関係を悪化させない為のお守りと思ってみるのは
如何でしょうか。
「契約書だなんて大げさな」と思って、何となく言い出しにくい思いもあろうかと思いますが、
お互い嫌な思いをしないためにも、そして犬や猫が幸せになるためにも必要だと思います。
譲渡についての法的な側面から述べたいと思います。
1.譲渡契約とは?
無料でペットを譲ってもらう場合は、売買とは違い、法律上は「贈与」ということに
なります。
里親募集サイトや地域の広報紙、口コミなどいろいろ媒体で情報は知ることができます。
(1)契約の成立
告知などを見てペットが欲しい人が申込みをし飼い主がそれを承諾した時点で
贈与契約は成立します。双方の合意があれば成立です。
渡す方を贈与者、受け取る方を受贈者と言います。
(2)贈与する側の責任
贈与契約も売買契約と同じように、ペットをあげる人ともらう人との間で、
契約書を交わさなくても、渡す←→もらうという意思の合致だけで契約が
成立します。
ですから当然、この場合、渡す方ははペットを引き渡す義務が発生してきます。
(3)契約の取消
書面によらない贈与契約の場合は、受け渡しが完了していない部分については
それぞれの当事者はいつでも取り消すことができます。
ですから、確実に渡し、渡してもらうためにもできるだけ早く書面にする事を
お勧めします。
(4)猫や犬に病気・障害があった場合の渡した者の責任
渡す方も写真を掲載し、そしてもらう方もそれを見て「この子が欲しい」という
ケースが大多数だと思います。
こういった場合、例え渡した猫や犬に病気や障害があったとしても原則として
渡した人の責任を問うことはできません。
ただし、渡しが方が猫や犬に病気や障害があることを知っていたにも関わらず
相手に告げなかった場合は、例外的に損害賠償請求や契約の解除をすることが
できます。
2.契約書に書き込む事項
いろいろありますが、まず下記の事柄は入れて下さい。
・誰と誰との間での契約事項か
「贈与者○○と受贈者○○との間で、以下の通り猫の譲渡に関する契約が〜」
・対象となる猫などを特定する
カラー、性別、身体的特徴など
・引き渡し日
(これがないと、いつ受け渡しがあるのか不安になります)
・お試し期間の設定
先住猫・犬との相性もあるでしょうし、渡してから相手の事が心配になって
取り返したいと思うこともあると思います。その時に備えて、1ヶ月ほどの
期間を定めて、その期間内ならいつでも戻せるようにしておけば安心です。
もちろんこれは任意ですが、不測の事態を防ぐためにもお勧めです
・里親の義務
注意を喚起する意味合いで、終生飼養をすることなど明記しておくのも
良いかと思います。
・免責事項
1-(4)を明文化したものです。
・締結年月日
里親制度に関するご相談や契約書作成は、今まで数多く手がけてきています。
少しでもご不安、ご不明な点が出てきましたら、お気軽にお尋ね下さい。
お役に立てるかと思います。
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