身体障害者手帳で受けられるサービス


障害者手帳で受けられるサービスは、障害の内容と等級によって極めて多岐にわたりますが、今回は血友病患者の多くが該当すると思われる、上肢と下肢の障害を併せて、4級前後に該当する方へのサービスの主要なものについてまとめました(分類としては肢体不自由になります)。したがって、障害2級以上の重度障害者対象のサービスには触れていません。また、身体障害者へのサービスには国の制度・県の制度・市町村ごとの制度があり、住んでいる市町村によって違う部分があります。以下は、名古屋市の資料でまとめてあるため、お住まいの市町村によって一部相違がある場合がありますのでご注意ください。また、障害基礎年金受給者の優遇措置にも一部触れています。

障害者手帳の交付の受け方

市町村役場の障害者担当部門で診断書の用紙をもらい、指定されている認定医に診断書を書いてもらい役場に申請します。認定医は役場に一覧表があります。

大病院であれば現在かかっている先生が、認定医の場合も多いでしょう。等級は1級から6級まであり、等級に関係なく受けられるサービスもありますが、2級以上・3級以上・4級以上と限定のついたものが多くあります。

なお下肢4級以上と条件がつく場合、上肢と下肢を併せて4級の場合、下肢だけでは5級相当とされ、該当しないばあいがありますので注意が必要です(現場での取り扱いが、その場その場で違うようです)。また、以下の申請先は記載のないものはすべて市町村役場の障害担当部門です。

自動車・各種交通機関に関係するサービス

障害者にとって自動車等による移動は、社会参加の重要な条件です。

関係の制度は、もれなく利用したいものです。

  1. 運転免許取得費用の補助(10万を限度)…等級の限定無し
  2. 自動車改造資金の補助(10万を限度)…等級の限定無し
  3. 駐車禁止区域の駐車許可証の交付…下肢4級以上
    *許可証の申請先は警察署の交通課です。
  4. 自動車税・自動車取得税の減免…下肢は等級の限定無し
    *申請先は県税事務所 
  5. 軽自動車税(原付バイク含む)の減免
    *申請先は市町村役場の税務課
    自動車税は県税・軽自動車税は市町村税です。
    *以前は障害者には物品税の免除があり車が安く買えたのですが、現在の消費税には障害者の優遇はありません。
  6. 有料道路の通行料金の割引…等級の限定無し
    有料道路の通行料金が半額になります。
    あらかじめ役場で利用券の交付を受け、料金所に提出します。
  7. JRの普通料金の割引…等級の限定無し
    片道100キロを越える場合に普通料金が半額になります。
    乗車券の売り場で障害者手帳を提示して割引を受けます。
    新幹線等の場合は特急料金部分は割引になりません。
    私鉄も原則同様の割引があります。
    長距離の深夜高速バスは原則普通料金部分のみ(JRのドリーム号を除く)なので、割引のメリットが多くなります。
  8. 国内航空運賃の割引…下肢4級以上
    国内航空運賃が25%引きになります。
    あらかじめ障害者手帳に対象者である確認印を受けておきます。
    割引率が小さく、余り利用するチャンスがありません。
    むしろ、近距離のローカル路線の方が利用の可能性があります。
  9. 市営交通の割引(名古屋市の場合)
    福祉特別乗車券の交付(すべて無料)…4級以上
    市営交通に子供料金で乗車可能…5・6級
    各市町村ごとにいろいろな制度があるようです。

税金等の優遇

1.障害者控除
所得税・住民税・相続税に障害者控除があり、税金が安くなります。また、住民税は所得125万円以下の障害者は非課税です。 
2.マル優制度の適用…等級の限定無し
郵便貯金・銀行預金・公債(国債等)それぞれ350万円までは利子が非課税になります。障害年金受給者も対象になりますので、手帳はないが障害年金受給中の方もOKです。預金を作る時に障害手帳等を提示し、マル優の申込書を書きます。
3.福祉定期預金の利用…障害年金受給者
定期の金利が1%もない時代に4%台の優遇金利で預金が作れます。銀行・または郵便局に年金証書を提示して預金を作ります。マル優と組み合わせるのが有利です。これは、障害者手帳では受けられませんので、注意が必要です。

各種手当て年金等

1.障害基礎年金…手帳とは関係なく独自に認定
血友病患者は原則受給できます。(血友病および類縁疾患と障害基礎年金参照)
2.特別児童扶養手当…ほぼ手帳3級相当以上
血友病の児童も受給出来る可能性があります。(血友病および類縁疾患と社会福祉参照)
3.心身障害者扶養共済事業…ほぼ手帳3級相当以上
手帳がなくても血友病患者は対象になります。(血友病および類縁疾患と社会福祉参照)
4.福祉奨学金の支給…等級の限定無し
高校・大学・専門学校の在籍者に月額10,000円を支給
高校進学時に17,500円を支給
大学の通信教育も正規の大学なのでOKです。

医療制度

1.障害者医療制度…3級以上
手帳3級以上の障害者に障害者医療証を交付し自己負担分を助成します。(入院時の食事代も含む)医療の内容は問いませんから、風邪でも歯科でもOKです。
愛知県の障害者医療証は原則として愛知県内の病院しか使えませんので、県外の病院の場合は自己負担を払って後から市町村役場の健康保険の係に請求します。
会社の健康保険の方も窓口は市町村役場です。
2.更生医療の給付…等級の限定無し
医療によって障害の除去・軽減が可能と判断される場合、更生医療で治療が受けられます(原則自己負担無し)。身体障害者更生相談所で判定を受け、更生医療券を受け取り、それを指定医療機関に提出して治療を受けます。
いろいろ条件があるため、やや使いにくい制度です。
まず別の制度で給付が受けられないか検討し駄目ならこれを検討することになるでしょう。
3.補装具等の交付・修理…等級の限定無し
装具や車椅子等の給付が受けられます。これも身体障害者更生相談所の判定が必要です。
これもやや使いにくい制度でしょうか。

その他

重度障害者には各種の在宅サービスがいろいろとありますが、4級程度ではあまり対象にはならないでしょう。

その他考えられるのは

  1. 各種資金の貸付
    生業資金・住宅整備資金・自動車購入資金等があり、利率は3%程度です。
  2. 市営住宅への優先入居・家賃の軽減
  3. 市営公共施設への無料入場

などがあります。

明細は市町村役場にお問い合わせください。


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