大学探検



あの当時、今もそうだろうと思うが…。目白駅の回りは学生がとても多く、学習院大学、川村学園、日本女子大などからの学生達で溢れていた。丁度、駅を出た右手の横断歩道は午後ともなると、学校帰りの学生で一杯だった。その流れに逆らうかのように、僕らは徒党を組んで、一度だけ学習院大学の中へ入ってみたことがある。大学の中は大きな木々に覆われた校舎、印象的なのは緑が多かったこと。更に奥に進み坂を下るとそこには小さな池があった。その当時、我々の仲間でこういった探検のリーダ役でもあったのは長さんこと古川、かれの提案でここまで探検に来たのだ。彼は「ここが堀部安兵衛が”高田馬場の仇討ち”の後で返り血を洗った『血洗の池』なんだ。」と自慢げに我々に教えてくれた事を覚えている。


学習院大学正門の歩道


僕らの大学探検は学習院大学にとどまらず、やはり本命は日本女子大だった。共学よりも女子大を探検する方がウキウキ・ドキドキしたものだ。駅前から出ている学バス(当時@15円)に乗って、学内まで行った。(この学バスは一般の人も乗れたのだ。)保安に呼び止められたときもあるが、上手くかわして僕らはその後も何回か日本女子大の学内へ入り、掲示板に合ハイの申し込みをしたり、以前合ハイをしたグループを見つけては喫茶店で”だべったり”…まさに青春時代の楽しい探検だった。



日本女子大学


2002年7月22日  作井 正人

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