7月18日 久しぶりに一人でぶらっと大台ヶ原の側を通って熊野まで太平洋を見に行く。
そのまま、すぐにもと来た道を帰り、往復360km程。
熊野から約100kmも山中を走り続ける大ワインディングロードツーリングである。
紀伊半島の東を縦断する国道169号線はどんどん改良され、毎年走りやすくなっている。
大台ヶ原の麓まで吉野川をさかのぼり、そこを越えると北山川から大叉川へと続き、国道42号線を南下するが、渓谷が続く走っていて楽しいところなのだ。
車がすれ違えないような難所が幾つもある国道だったが、山の中腹に新しく道路を切り開いていて80km/h以上で走り続けられるようになっていた。
しかし、大台ヶ原付近だけははまだ手つかずで、片道通行やヘアピンカーブの連続でバスが車とすれ違えず難渋しているところが残っている。
あまりにきれいになってしまって少しライダーとしては寂しい気がするが、しかたがないことなのだろう
新しい道には二つ「道の駅」が出来ていて、ドライバーの良い休憩所になっていた。
一人旅のためほとんど休憩せず、夕方までに帰宅できた。
7月20日 滋賀県近江八幡・水茎焼作り。
10人ぐらいでバイクで行き、土をこねて、それぞれ自分の茶碗を作るという優雅なツーリングをした。
ろくろを使うことはもちろん、土を形にすることも中学の美術の時間以来で、思うように出来ないのを土まみれになりながら作業するのは結構楽しいものだ。
乾燥させて焼き上げ、作品が手元に届くのは一月先になるとのことで楽しみである。
8月13日 昔のツーリングクラブの仲間と堀越峠のトイレに貼ってあるクラブのシールを見に行く。
10年前に貼った物が少し色あせてはいるが確かに残っていた。
小浜まで行こうと言っていたが天気が悪くなったのですぐに帰る。
9月2日 カスノモーターサイクルの伊賀上野・奈良公園ショートツーリングに参加する。
上野で豆腐田楽を食べ奈良公園で鹿を見る。
6台のハーレーを交えてのんびりツーリングを楽しむ。
9月6日 カスノモーターサイクル定例のツーリングは鳥取摩尼寺へ。
午前中の天気が不安定のため山越えを止めて高速で佐用I.Cまで走る。
鳥取市内で迷いながら、12:30 摩尼寺着。
こんにゃくづくしの精進料理をいただき、お寺に登る。
帰りは29号線から山崎I.Cで中国自動車道でそのまま店に戻る。
結局、雨には遭わず楽しいツーリングだった。
戸倉トンネルあたりをハイペースで走ったがペースがつかめず不完全燃焼ではあった。
倒せばスタンドをする、全開でも180しかでない。
ちょっとR100Rがおもしろくないのである。
9月23日 台風の翌日、クシタニ京都店に集まり床瀬そばを食べに行く。
亀岡−篠山−遠坂トンネル−9号線−神鍋と走る。
神鍋は雨だった。
帰りは9号線を福知山から丹波まで走り縦貫道に乗って京都まで帰る。
三和町の辺りで、腰を半分ずらしたコーナーリングの練習をする。
丁寧に進入してコーナーの先を見て、と心がけた。
なんとスムーズではないか。
また一つ、悟りを開いた。
10月4日 信楽から、宇治川ラインを下ってカスノモーターサイクルへ、約70kmを走る。
狭い山道を積極的に走った。
腹をひっこめて、ステップに乗り、シートの上を左右に動くと疲れた。
久しぶりに走る道なので、カーブの曲率を探り、対向車に気をつけて走ったので、メーターを見る暇がない。
BMWの良いところは、遅い車の後ろに付いたとき落ち着いてゆっくり走れることだ。
余裕を持って開けた所で抜いてまたペースを上げる。
宇治川沿いは、5カ所ほど工事中のため片道走行で信号が設置されていた。
カスノモーターサイクルでオイルを追加してもらう。
だいたい3回ツーリングに行くとオイルレベルを調べた方がよいのだが、3ヶ月ぶりに見てみるとLOWレベル以下になっていた。
モチュール4100を0.5l入れる。
心なしか、エンジンの騒音が減った気がする。
知り合いのY君のハーレースポーツスター883に試乗させてもらう。
改造箇所は、ハンドルバーが短く真っ直ぐになっていること、フロントブレーキディスクがフローティングにしてあり、キャブが大径に変わり、シートが薄くなっている。
その他にも細かく手が入っていてチェックしきれない。
乗る前の印象としてはフォルムはノーマルに近いということだった。
アクセルへの付きが良いのだが良すぎて、ぎくしゃくしてしまう。
このぎくしゃくとマフラーからの威勢のいい音で出だしから振り回される。
クラッチはめちゃくちゃ重い。
その上、低速ではすぐノッキングを起こすので信号待ちの度にあたふたさせられる。
ハンドルは遠く、ステップは少し前気味で、シートは低いので、猫背でしかもニーグリップ出来ないので、股を開いて運転しなければならない。
3kmほど走って、店に戻る頃にようやく慣れてきたが、とても僕にはこれでツーリングに出かける勇気は無い。
Y君はこのバイクを通勤、ツーリングに使っているので彼を見る目が変わった。
ハーレーは苦労を楽しみに変えるバイクのようだ。
このバイクに乗ることは修行をしているということだ。
バイクの挙動の一つ一つを心で感じる事なのである。
楽しい経験をさせてもらった。
10月5日 カスノの1泊ツーリングにむけて少し洗車する。
その後、ヘッドライトの中の曇りを取る。
動研のカウルを着けているのでヘッドライト回りに手が入りにくい。
先ず、左右のボルトを抜く。
キチキチのステイから押し出しカウルから引き出すが、電線が短いため、完全には出てこない。
ライトの下に小さいネジがあるのでゆるめるがライトカバーが外れる気配がない。
部屋に戻って、BMWのハンドブックを読むことにした。
やはりこのネジで正しいことが分かったので、すきまにドライバを差し込み、カウルが邪魔なので変な格好で固定してハンマーで軽く叩き続けてやっと割ることが出来た。
ライトバルブを外すとまだスモールランプ用の電線が繋がっているが、さっきより引き出すことが出来て作業が少し楽になった。
8本のヘアピンを取って本体とレンズ部に分ける。
レンズが外枠から外れないのでまたドライバを差し込んでこじあけ、ようやく取り出した。
洗面所で洗って、クリーナーでよく拭いて乾かし、今度は、逆の手順で取り付ける。
外す時も大変だったが、ライトカバーにキチンと入らない。
位置決めのでっぱりを何度も確認して、カウルの後ろの隙間から手を入れ万力のごとく締め上げると突然スッと入った。下のビスを急いで締めてカウルに収納し、一息つく。
カウルのクリアシールドを外してこれも洗い、付け直す。
買ってから6年目にしてヘッドライトを拭き、着けてから4年目にしてシールドを外して隙間のごみを取ったわけである。
ライトがきれいになると、ちょっと格好良くなった気がするが、エンジン、アルミホイールのサビはとうてい取れないとあきらめた。
10月11日 宇治川周辺を少し走ってから、カスノモーターサイクルへ行く。
タイヤの空気圧調整を行う。
私のR100Rはガソリンスタンドの自動車用の空気入れは使えないのだ。
2.0と少し低かったので、来週のツーリングの事を考えて前後2.5にする。
操縦性が変わってしまった。
腰をずらすより早く目線の移動だけでバンクを始めてしまう。
これはこれで乗りやすい。
10月25日 17/18日に予定していたカスノ恒例秋の一泊ツーリングが台風のため順延されたので、今日は10日ぶりにバイクのエンジンをかけた。
身震いしながら暖機するエンジンは久しぶりのためか、何か動物的なものを感じる。
機械ではなく魂を持った一個の存在である。
ヘルメットを被り、グラブを着け、メインスタンドをはずして跨ると小さく「頼むぞ。」と声をかけた。
台風によるがけ崩れのため、周山への入り口はまだ閉鎖されている。
10月29日 朝、9時に宇治橋に待ち合わせて琵琶湖一周のツーリング。
今日は、3年ぶりに走るN君と共に走る。
彼は友人から借りたSportsStar883で登場した。
琵琶湖岸を左回りで走った。
4時カスノモーターサイクルに到着する。
10月31・11月1日 白樺高原秋の一泊ツーリング。
- 31日
- このところ取り組んでいたコーナリングの改善がようやく納得できるレベルに達した。ちょっとペースを上げるとメインスタンドを擦ってしまい限界が低いのでなんとかしようと試行錯誤していたが、ハイペースのツーリングなのでいろいろ試すことが出来たのである。先ずリーンウィズを止めた。後ろに座って、腰をずらし、足を少し開き、頭を下げる。コーナリングスピードを上げて、滑らかに立ち上がる。これだな。今年の前半は、ハードブレーキで突っ込み鋭角に切り込んでフルアクセルで回り、立ち上がるというものであった。これをリーンウィズで行おうとすると、回っている間はどうしてもリーンアウトになってしまうということだろう。リアのショックも沈み切ってしまうので遅いのに、スタンドを擦ってしまうというわけだ。
コーナリングに開眼した私はツーリングに遅れずに付いていくことが出来た。
| せせらぎ街道の紅葉はきれいだった。しかし、ワインディングを駆け抜ける私達がアクセルを緩めるのは、紅葉を見るためにとんでもないところに止まっている車や、各所にある駐車スペースを出入りする車を避けるときだけだった。 |
- 1日
- 養老S.Aまで帰ってきて、フロントのブレーキパッドがほとんど無いことに気付く。ディスクに傷が付くといけないので、フロントブレーキを使わずに、カスノモータースまで帰る。最初はおそるおそる、100km/hで走っていたがエンジンブレーキと車線変更を組み合わせれば大丈夫だと気づき140km/hぐらいにペースをあげた。真っ暗になってくるとヘッドライトの光軸が高いことがわかり、黒丸P.Aで止まって調整する。この前ライトを磨いたときちゃんとしておけば良かった。瀬田のあたりから渋滞が始まったがフロントブレーキを使えないので、しかたなく路肩を等速で走り続ける。I.C、バス停の手前や途中でパトカーを抜いていないか気をつけて走る。
店に戻って、パッドを交換する。メカニックはツーリングの格好のまま。皆でかかって手早く済ませてしまった。ツーリングに出る前には必ずバイクの点検をしておかなければいけませんね。反省です。
11月3日 ツーリングの間どうもエンジンのふけが悪いと感じてしょうがなかったので、エアフィルターの掃除をする。
サイドカバーに引っかかって抜き出せない。
そういえば、もう何年も自分では開けていないことに気がついた。
前に乗っていたバイクはこまめにいろいろとメンテナンスをしていたのだが、チェーンと違いシャフトドライブだから車検の時にオイルを交換するだけだしエンジンも頑丈でBMWはまるで手が掛からないバイクなのだ。
こわれたのは、あとで付けた動研のカウルだけだった。
サイドカバーが堅くて抜けないためシートを外し、内側からドライバーを当てて外した。
乾式のフィルターなのでちょっとはたいてから、掃除機できれいにする。
確か一度交換したような記憶がある。
それほど、汚れきった感じはなかったが、でもこれで、少しは良くなっただろう。
ガソリンを入れる。
白樺湖ツーリングの間、燃費は全開で走っても、等速で巡航しても結局リッター18km内外だった。
いつもと同じということだ。
しかし、通勤に使っていた時はリッター15kmというのもあった。
R100Rにとっては、信号が多いか少ないかが、燃費への影響が大きいと云うことである。
11月13日 今年最後の日本海へのツーリングを決行する。
メンバーは今回の借り物はCB1000FのN君とGSX-R1100のS氏。
9時に京都の南の端に集合したので、明るい内に帰るのは難しいかと思ったが、経ヶ岬の灯台へ向けて9時半出発する。
午後1時 灯台着。歩いて灯台まで行き見学。天気が良くて静かな日本海だった。
駐車場の横の店でカレーを食べて、2時に出発した。
順調に走り、丹波より、京都縦貫道に乗り亀岡で降りる。600円である。
桂を通るときについに日が暮れた。
カスノモーターサイクルでコーヒーを飲んで、6時に解散する。
11月18日 アメリカはシカゴの人からのメールを受ける。
'93 BMW R100R(10,000mile走行)を買いたいと思うのだが、タペット音がうるさいし、オイルパンのガスケットも要交換の物が、$7500だが買っても良いだろうか? R100Rの馬力は長距離ツーリングでも十分なのだろうか? タペット調整はどうしていますか?
という、質問だらけのメールだった。
タペット音があるのは当たり前で、僕は、20,000km目で一回調整して貰っただけだし、オイルパンのガスケットは、二回交換した事や日本ではもっと安いぞ等と、拙い英語で書いて返事をする。
エンジンはレッドゾーンまで回しているし、最高速は180km/hだがちゃんとでるし、もう36,000kmも走っているが長距離を走っても他のバイクに遜色無く走れるとも書いた。
本当は、遜色はあまり感じないが絶対に勝ってはいないと思っていることは書かなかったが。
バイクの専門用語、用法での英作文は全く自信がない。はたして分かってくれるのか?
11月19日 シカゴより、返事が届く。
もう一度バイクを見に行って、$1,000負けろと交渉してみる、ありがとう、との事である。
のんびり走れて、時には峠を少し早く走ったり出来るし、総維持費用はあまりかからない、トータルで見て良いバイクなので、ライダーが増えることはよろこばしい。
とはいえ、最後に
Your English is pritty good, some of the words are out of place but your meaning is clear. And I can say that your English is far better than my Japanese.
おまえだって、[pretty]の綴りを間違えてるだろう。という突っ込みは置いておいて、まあ、いい奴ではあるなあと苦笑した。
12月6日 カスノモーターサイクル定例のツーリング。
今年の最後は、三重県の端、大王崎へ行く。
今回の参加は22台だったが、いきなり京都を出たところで分裂し、僕は5台と連れだって、大王崎を目指して走ることになった。
天気は良く、パールロードは海と島がきれいである。
少しきついコーナーが続くよい道だった。
昼食を予約してあった店で全員集合する。
帰りは、伊勢自動車道で最高速に挑戦したりしながら、全員まとまって走る。
ハーレーは何とか追い越せそうだったが、TDM850には追いつけない。
全開の横を、1100XXが軽く抜いていくのでアクセルを握る力が思わず緩んでしまう。
馬力の差を見せつけられたのであった。
思っていたより大王崎は遠く、結局440kmのロングツーリングとなった。
カスノでコーヒーをいただき冷えた体を暖めた後、近所のファミレスでGSX-R1100のS氏とDUCATI900のM氏と夕食を食べながらバイク談義をして、9時過ぎ帰る。
来年も楽しく走れる事を願って、今年のツーリングはこれで終わる。