白馬村の今夏は例年になく暑いそうだ。もともと冷房の不用な地域なのでその設備が無い。昨夜はすこし寝苦しかったが、京都に比べれば何と言うこともない。
朝起きると、すでにハイキングへ出かける様子の人たちが宿を通り過ぎて行くのが見える。
朝食: | 卵焼き・みそ汁・キュウリの漬物・アメリカのキュウリのピクルス・海苔・野菜・ご飯・コーヒー |
宿の外周りを散歩してみる。白馬岳がすぐそこに在り、力強い夏雲が輪郭を縁取っている。足元にも雑草がのびのびと繁り、昆虫の羽音と風の音が聞こえるばかりだ。
30分ほど無心に草花や毛虫を眺めて我にかえり、今日の行き先を決めに戻った。
同宿のお客さんから美味しいおやきの店を聞いたので、おみやげ用に早めに買ってゆっくり走ろうと思い、先に買い物へ行く。
昼食: | おやき(小麦粉の生地のなかに山菜をしょうゆで煮て味を付けたものがぎっしりと詰まっていて、それを蒸して焼いたもの) 2ヶ・みそ汁・漬物・ところてんの以上で¥280(小川ノ庄村の縄文おやきにて) |
昼食の店では「手作りの味噌」・「ミョウガ味噌」・「しょうゆ豆」・「おやき(冷凍)」を購入した。
この日の予定は、地元の人が薦めていた松代の「地下壕跡」、「池田満寿夫美術館」、小布施へ行って北斎筆の天井画を所有する「岩松院」と北斎の肉筆を展示する「北斎館」。
いずれも近代・現代の大いなる遺産といえる、価値あるものであった。特に北斎館では肉筆画を鑑賞することができ、その情熱と迫力に圧倒される。
また、それぞれのに向かう道程では今の季節は桃とリンゴが実っている広大な畑を抜けて走る。そして道の脇には様々な特産物の加工品が並べられ、旅情があふれている。
岩松院の境内にある、ノスタルジックなカフェーでかき氷¥250をたべる。
山里の夕暮れは早く、陽光がオレンジの色味を帯びてくる16:00ともなると、蝉の声も耳に物悲しい。100km程ある帰り道を思い出し、帰路につく。
往きとは違う道を通ることにし、戸隠から大望峠を行くがすでに19:00では真っ暗で、眺望を楽しむことは出来なかった。サンダーバードは、その太いトルクで日本の急勾配と狭いワインディングにも余裕をもって走ることができる。宿への帰着は20:00だった。
今晩も遅く着いてしまい申し訳なかったが、宿の奥様は嫌な顔もせずに我々の顔を見てから暖かいお料理を作ってくださった。
夕食: | ポークチャップ・イワナのソテー・サラダ・かぼちゃのグラタン・夕顔の実の胡麻味噌あえ・なすの煮物・タマネギのみそ汁・キュウリの漬物・(胡麻・小豆・黄粉の3種類の)おはぎ |