| JAPAN HOME | Bike Platz | T-bird Diary | Rider Touring Map |

T-Bird Diary


2000年8月14日-16日



<無計画な旅は、計画的なそれよりも自分自身との距離が近づく>


2000年8月14日

6:30AM、長野県白馬村へ向けて2泊3日のツーリングに出発する。
今回は胃を手術したばかりという友人が乗るYAMAHAのDrugStar 400が同行の志。高速道路をなるべく使わない、道を走ることを楽しむツーリングにする。
天気は上々で先週までは台風の影響で、時々大雨や雷が鳴ったりと荒れた天気だったのが嘘のようだ。

私のサンダーバードといえば、8/11に2回目の車検が上がったばかりで、かねてから気になっていたフロントフォークの柔らかさをこの機会に硬くするべく、フォークオイルを15番から20番へあげてある。おかげでブレーキング時の車体が大変安定するようになり、より走りやすくなったように思う。他には同調が少々狂っており、調節してもらった以外には、特筆すべき問題もなかった。

高速で福井まで走り、その後岐阜の高山を抜け、安房トンネルを通る予定で出発した。
途中、九頭竜湖で停まり休息する。古いダムが有り、そこまで気持ちのいいワインディングを登ると湖が見渡せた。遠くの山並みを見渡すと、黒い雲がのしかかっていていつ雨が降るかわからない雲行きなのでここでは早々に立ち去る。
ここで12:00頃だが、岐阜の白鳥あたりまで1時間ほど走ってから昼食にする。
昼食:味噌おでん2串¥140、ざるうどん¥550

さて問題の安房トンネル付近は、乗鞍スカイラインから合流する車と観光バスで渋滞に次ぐ渋滞で、ここでは随分ガソリンと時間を無駄にしてしまった。暑さと疲労でどうにかなりそうだ。山道をひた走り、何とか白馬岳の麓にたどり着き、宿に到着したのは19:00だった。
今日から2泊する宿は、「ユースビラ白馬とおみ」。ここの奥様は全て野菜を自家栽培されており、食べ物を大切にする方だから私は大好きで、夕食も本当に美味しかった。
夕食:ビーフステーキ・白身魚のホワイトソース・野菜のキッシュ・サラダ・蕎麦粉の豆腐・キュウリとベーコンの炒め物・みそ汁・ご飯


2000年8月15日

白馬村の今夏は例年になく暑いそうだ。もともと冷房の不用な地域なのでその設備が無い。昨夜はすこし寝苦しかったが、京都に比べれば何と言うこともない。
朝起きると、すでにハイキングへ出かける様子の人たちが宿を通り過ぎて行くのが見える。
朝食:卵焼き・みそ汁・キュウリの漬物・アメリカのキュウリのピクルス・海苔・野菜・ご飯・コーヒー

宿の外周りを散歩してみる。白馬岳がすぐそこに在り、力強い夏雲が輪郭を縁取っている。足元にも雑草がのびのびと繁り、昆虫の羽音と風の音が聞こえるばかりだ。
30分ほど無心に草花や毛虫を眺めて我にかえり、今日の行き先を決めに戻った。
同宿のお客さんから美味しいおやきの店を聞いたので、おみやげ用に早めに買ってゆっくり走ろうと思い、先に買い物へ行く。
昼食:おやき(小麦粉の生地のなかに山菜をしょうゆで煮て味を付けたものがぎっしりと詰まっていて、それを蒸して焼いたもの) 2ヶ・みそ汁・漬物・ところてんの以上で¥280(小川ノ庄村の縄文おやきにて)

昼食の店では「手作りの味噌」・「ミョウガ味噌」・「しょうゆ豆」・「おやき(冷凍)」を購入した。
この日の予定は、地元の人が薦めていた松代の「地下壕跡」、「池田満寿夫美術館」、小布施へ行って北斎筆の天井画を所有する「岩松院」と北斎の肉筆を展示する「北斎館」。
いずれも近代・現代の大いなる遺産といえる、価値あるものであった。特に北斎館では肉筆画を鑑賞することができ、その情熱と迫力に圧倒される。
また、それぞれのに向かう道程では今の季節は桃とリンゴが実っている広大な畑を抜けて走る。そして道の脇には様々な特産物の加工品が並べられ、旅情があふれている。

岩松院の境内にある、ノスタルジックなカフェーでかき氷¥250をたべる。
山里の夕暮れは早く、陽光がオレンジの色味を帯びてくる16:00ともなると、蝉の声も耳に物悲しい。100km程ある帰り道を思い出し、帰路につく。
往きとは違う道を通ることにし、戸隠から大望峠を行くがすでに19:00では真っ暗で、眺望を楽しむことは出来なかった。サンダーバードは、その太いトルクで日本の急勾配と狭いワインディングにも余裕をもって走ることができる。宿への帰着は20:00だった。
今晩も遅く着いてしまい申し訳なかったが、宿の奥様は嫌な顔もせずに我々の顔を見てから暖かいお料理を作ってくださった。
夕食:ポークチャップ・イワナのソテー・サラダ・かぼちゃのグラタン・夕顔の実の胡麻味噌あえ・なすの煮物・タマネギのみそ汁・キュウリの漬物・(胡麻・小豆・黄粉の3種類の)おはぎ


2000年8月16日

朝食:オムレツ・なすの田楽・おはぎ・海苔・みそ汁・野菜・キュウリの漬物

今回、大変お世話になったユースビラ白馬とおみでは、自家栽培のそば粉で打つ蕎麦も秋に食べられるそうだし、希望すれば蕎麦打ちも指導してもらえるので、いつかまた必ず訪ねたい宿の1つだ。
日本酒好きの我々は、「酒の博物館」へ。日本全国の地酒の瓶が展示されており、酒造りに使用される道具や製法の解説を展示している。長野にも良い水と米があるので、酒は大変美味しい。宿泊中に何度か「白馬錦」という銘柄のものを飲んだ。併設の売店には日本酒に合う食べ物がそれは色々並んでいて、「しょうゆ豆」・「馬肉の薫製」・「りんごの煎餅」を購入した。昔、酒屋で使用されていて私が子供の頃に見たことのある前掛けのレプリカも買った。部屋に飾ろうと思う。
間食:
昼食:
牛乳¥80・紅茶のマドレーヌ1ヶ¥120
回転寿司3皿¥315

京都へ帰る道は、往きと同様に高速道路を極力走らないで行くことにする。塩尻から中津川までR19を約130km木曽川に沿って走る。高速道路の喧噪も無く、両側に御岳・駒ヶ岳をかかえてゆったりと走る中山道は、旅の終わりに人の営みの悠久を偲ばせた。
中津川からは高速道路を使い、ちょうど大文字の点火が行われている京都へ20:00に到着した。




To Chieko

Back to Index