3月7日にHDDが壊れた。 LANで結んでいるPCのフォルダを表示させようとしたら固まってしまったのだ。 どうしようもなくなくなり、ついに電源を引き抜いた。 このPCは前年の9月に起動が不安定になった時に、重要なファイルは一通りバックアップを取っておいたので、いつ壊れてもいい気持ちで、ネット専用機として余命を送っていたのだ。 しかし、このところ安定していたので、油断をしていた矢先の出来事だった。
再起動させても、HDDを認識するところで止まるわけで、これは『壊れた』のだ。
このPCはGatewayのCerelon400でWindows98という今では古典の部類のマシンだ。 標準で搭載可能・認識可能最大HDD容量は32GBしかない。 もともと、8GBHDDが搭載されていたのだが、以前にこれが飛んだので30GBHDDを載せていた。
問題は、こんな低容量のHDDが安く手に入らないことである。
その解決のため、長期間(約3週間だけど)放置していた。
雑事にかまけて、熱心に探していたわけでは無かったので、なかなか、よい方法が見つからなかった。
しかし、あるホームページでWindows98用の新しいFdisk.exeが用意されているという情報を見つけた。
それは、2003年7月2日に最終更新がなされているMSのサイト マイクロソフト サポート技術情報 - 263044に掲載されていた。
263044JPN8.EXEをインストールすると64GB以上のHDDを認識させることができるようだ。
現在使用中のWindows98マシンでダウンロードして、インストールしてみた。
インストールされたFdisk.exeのタイムスタンプは00-08-19となっている。
なんとこんな前から修正版がでていたのではないか。
それなのに、いまだに、MSのサイトでは、「この問題については、修正プログラムを用意していますが、完全な遡行テストを行ってはいませんので、問題が発生したシステムにのみ適用してください。」と書いてあるのだ。
現在使用中のHDDでこの改訂版Fdisk.exeを試してみることは怖くてできない。
思い切って、120GBのHDDを購入して挑戦することにした。
全ての配線を抜いて裸にしてある筐体を見てみる。
汚れが目立つ。せっかく大容量HDDを入れクリーンにインストールするのだから、きれいにしてやることにした。掃除機で埃をとり、外を拭く。キーボードもそうとう手垢で汚れている。ついでだから、すべてのキーを外して歯ブラシで1個づつ磨くことにした。100個以上磨き終わるのに2時間近くかかった。
その日はキーを乾かすことにして終わる。
キーをキーボードに填め込んで、配線をつなぎ、HDDを固定して、左右上前の筐体カバーを取り付け準備完了である。
現在使用しているマシンでWindows98の起動ディスクを作りその中のFdisk.exeを改訂版に更新した。これで、起動し、フォーマットしてから、元のマシンのWindows98CD-ROMでインストールすることにした。
モニタでフロッピからの起動状況を見ると、HDDとCD-ROMドライブが認識されていない。何度試してもだめだ。こういう時はしばらく離れる事だ。
半日後、HDD用ケーブルと、CD-ROMドライブ用ケーブルつまり、IDEの配線の元のコネクタを逆につないでいるのではないかと気づいた。サイドカバーを外してつなぎ替えてみる。
そこで、フロッピを入れてみるとモニタ上でHDDが認識されている。やった。しかし、CD-ROMドライブが認識されていない。なんと、これに付いているCD-ROMドライブは最初から専用のドライバでないとだめなようだ。棚をひっくり返して捜すと、Gateway製の起動ディスクを見つけることができた。中を確かめる。autoexec.batのCD-ROMドライバのパラメータがやはり違う。これを使わなければ、起動できないわけだ。では、Fdisk.exeはどうするか?
また、半日悩んで出た結論は、標準ディスクで起動してから、改訂版Fdisk.exeを入れたフロッピでFdiskしてしまえばいいと、云うことだ。
標準ディスクで起動する。
新しいFdisk.exeを入れたフロッピに入れ替える。
コマンドラインからFdisk.exeを起動する。
FAT32使用を選ぶ。
なんと、「ディスクの総容量は11447_MB(1100%)あります。」と表示されているではないか。11GBじゃなくて、120GBの筈なんだが。
しかし、基本領域を20%確保し、残りを50%づつの計3ドライブ作る。
最初、1100%なんだから、220%と書き込んだら多すぎると拒否された。
残量が5桁になると正常に99GBと容量を表示し始めたから、この表示異常がバグ(完全な遡行テストを行ってはいません by MS)なんだろう。
Fdiskを終了する。
EドライブにCD-ROMを入れて、dirで確認。正常に読み込まれていたので、CD-ROMから、Cドライブをフォーマットしてしまう。
20GBとはいえ、流体軸受7,200回転のHDDはあっというまにフォーマットを終えた。
そのまま、setupを実行する。おお、懐かしいインストール画面である。
インストール終了後、エクスプローラを起動すると、Cドライブしかない。論理領域の定義を忘れていた。まず、フロッピの改訂版Fdisk.exeをWindows-commandフォルダにコピーしてから、DOS窓を起動して、Fdiskを起動し定義を行う。
D・Eドライブをフォーマット、それぞれ44.7GBとなった。
DドライブをScandiskしてみる。いつまでたっても終わらない。結局4時間以上かかっていた。面倒なのでEドライブには行わなかった。これは、このPCが低スペックなせいであろう。
そのまま、Gateway専用ドライバCD-ROMを読み込ませようとすると、エラーが出る。別のPCでは、ちゃんと読めるので、長年使い続けたCD-ROMドライブが汚れているためではないかと考えるにいたった。
この日の作業はここまで。
CD-ROMクリーナとついでにフロッピドライブクリーナを購入する。
効き目はあった。簡単にCD-ROMを読み込んだのだ。
HDDの空きは巨大なのでCD-ROMを丸ごとコピーする。そこから必要なドライバをインストールした。
次に、モニタのRD156Vのドライバをインストール。これで、見やすくなった。
さて、LANに繋ぐべくXPマシンでインストールディスクを作り、インストールするが、繋がらない。ネットワークアダプタのドライバが入っていなかったのだ。
ドライバを入れて、IEを起動するとインターネットに繋がっていた。
LANより先に、IEのアップデート、そして、Windows98のアップッデートを行う。
IE6.1となり、Windows98は15項目アップデートされた。
DirectX9.06もインストールする。
ネスケとオペラもインストール。
メディアプレーヤークラシックも入れて、RealOneは入れない。
winamp2.91も入れておく。
LAN接続も出来たので、ひとまずこの「Windows98で大容量HDDを動かす」プロジェクトは成功裏に終わった。
しかし、110GB以上の空きスペースを何に使おう?