<< スポーツスター横山君スペシャル試乗記 >>

西浦 恒

 先日、横山、貞広両氏によりカスノツーリングにお誘いいただき、バイクのない私は横山氏のスポーツスターを貸していただくことになったわけですが、なんせ3年バイクに乗っていなかった私がいきなりハーレーみたいな個性の強いしかも横山氏によっていろいろ手を加えられているものにはたして乗れるだろうかととても不安でありました。
 そこで、ツーリング当日までに少しでも慣れておこうと思い、ツーリングの数日前にカスノモーターの横山氏のもとへスポーツスターを借りにいきました。

 笑顔で横山氏に迎えていただき、説明を受ける。持参した3年ぶりに使用するヘルメット、グローブを装着し、いざ出発。エンストしたらかっこ悪いなーと思いながらクラッチをつなぐとスムーズにスタートでき、これはOK、でもクラッチレバーは少し重めかな?

 通りに出てステップに足を乗せると”なんだこの中途半端な足の位置は〜”と思いましたが、これもすぐに慣れる。信号待ちでニュートラルに入れようとするも”固くてなかなか入らない〜”これは走っているうちに停止するまでにニュートラルに入れることで解決。

 R1に出てバックミラーの小ささに気づく。
 ”これじゃあ後ろが見えないよ〜”
 次に加速してみる。60km/hでは快適気分でしたが、80km/hで顔がこわばりはじめ、100km/hでひきつる。スロットルワークに忠実に反応しどこからでも加速するエンジンはさすがにハーレー。しかしそのトルクフルなエンジンによって後輪からくる強烈な荷重に対してフロントが軽すぎるのと、ポジションから風をまともに体に受ける上にサスペンションが固く(しかもニーグリップができない!!)、ギャップを体で常に感じ取りながら走り続けることに恐怖感すらわいていました。おまけにブレーキが思ったより効かないこともあって、アクセルをなかなか開けることができませんでした。
 これをやっと克服できたのは後述する琵琶湖一周ツーリングに行ったときでした。

 さて、恐いながらも走っているうちにガソリンを入れようと思い、スタンドへ。借りているからということでハイオクを入れてもらう。スタンドを出てもう少し乗ってから帰ろうとハーレーを走らせていると急にエンジンが停止。あわてて路肩に寄せてセルをまわすとエンジンはかかるものの、スタートしようとするとキャブがオーバーフローしたみたいに”ゴボゴボ”いってまたもやエンジン停止。そしてセルをまわしてもエンジンがかからなくなってしまいました。途方にくれた私は横山氏にTEL。言われた通りにいろいろ試しましたがエンジンはかからず横山氏に来ていただく。見てもらってエンジンはかかるようになったものの原因がわからないためにカスノに行く。

横「ガソリン入れた?」 西「入れた」
横「ひょっとしてハイオク入れた?」 西「うん、ハイオク入れた」
横「原因はそれかもしれん」西「え〜 ??」

 なんとハーレーの車種によってはハイオクを入れると調子の悪くなるものがあるそうで、そんなことを知らなかった私はびっくりしてしまいました。(一般的な知識なのでしょうか?)そしてガソリンをハイオクからレギュラーに入れ替えると元の状態に戻り一安心。これでツーリングに行けるぞーっと喜んでいたのですが、台風のためにツーリングが延期、休みが取れず、ツーリングに行けなくなってしまいました。

 残念に思っていると貞広氏からメールが。ツーリングのお誘いでした。大喜びで10/29(木) AM9:00 宇治橋集合で琵琶湖一周ツーリングにでかけました。

 宇治川ラインをハーレーにとっては(ハーレーに乗った私にとっては?)タイトなコーナーに少し戸惑いを見せながらも貞広氏の心やさしい先導の元、乗り方を考えながらコーナーに入っていくも、あのギザギザなやつ(なんか言い方ありましよね)があると、すごい振動が体中に走り、コーナリングどころではなくなる。瀬田から湖周道路に入ると多少車の多い区間はありましたが、快適に走れるようになる。貞広氏はバスの女子高生に手を振るあたり、つボイさんのリスナーやな〜と思いながらもだんだん体がハーレーに慣れてくる。それをみはからったかのように先導する貞広氏のペースも上がり、追越や直線では100km/h出しても何とも思わなくなってくる。
 あっという間に奥琵琶湖ドライブインに到着。西武の優勝記念で安くなっていた牛丼を食べる。

 後半は一時貞広氏のR100に乗せていただく。トルクこそハーレーに及ばないものの、フラットツインのエンジンは扱いやすく、サスも気持ち良く(ハーレーから乗り換えたときはフワフワするくらいでした)、ブレンボのブレーキも良く効き、やっぱり僕にはこういうバイクのほうが合っているよ〜っと実感しました。(横山君ごめんね)
 それにしても貞広氏はハーレーで飛ばす飛ばす。僕がR100で140km/hで走っても差が縮まらず、怖くないのかな〜と思いながら追いかけていました。(後で聞くとかなり怖かったとのこと。)

 帰りもスムーズで3時すぎにはカスノに帰ってくる。カスノには僕に買ってと言わんばかりのライムグリーンのGPZ900Rがお立ち台の上から熱いまなざしで僕を見つめています。見つめられるたびに気持ちが揺れます。保管場所があれば・・・と思います。
 とりあえず現状はバイクを所有できる状態にないもののツーリングには行きたいのでそのときは横山君よろしくお願い致します。そして貞広さん、またツーリングに誘ってください。今度はみんなで行きたいですね。

横山氏の改造スポーツスター883と私、琵琶湖東岸にて
横山氏の改造スポーツスター883と私、琵琶湖東岸にて



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