Ururun @ India ? ?

俺はただのお人よし?この体験を彼らの誠意だと信じたい!!なぜなら彼らの態度に悪意はなかったから。これがインド?それともフィクション?マジで誰か教えてください。

<1日目> 出会い


事の始まりは鳥のフンだった。

俺が露店でアクセサリーを見ていたその時、一人のインド人が声をかけてきた。

「お前はネパール人か?」

なんて失礼な奴だ!と思う。「ノー。ジャパニーズ」

そして、大勢の客がいるにもかかわらず、なぜか俺の腕に鳥のフンが落ちてくる!

彼はの鳥のフンを拭いてくれた。

話をすると自分はめちゃくちゃ日本が好きだという。

財布を見せてくれた。中には東京の地下鉄の切符、日本のテレホンカード、などなどが。そして、彼は自分がいかに日本が好きかを喋ってきた。

「日本の地下鉄は青色と白色でした」「渋谷、浅草、新宿、六本木などがあります」「浅草から新宿まで○○円します」「日本人はみんなユニクロを着ます」何か知らないが日本の事をめちゃくちゃ覚えている。

そして彼は言った。「もしあと数日いるのなら僕に日本語を教えてくれないか?チャイをごちそうするよ。ちょっと店に行こう!」

俺は断った。

チャイに薬を入れられて、身ぐるみ剥がされる。そんなこともあるからだ。
しかし彼は言う

「絶対そんなことはしない。悪いインド人もいる。でも僕は絶対悪くない」

あまりの彼の強い誘いに、店に行って見ることにした。

後には彼の友達である後のアレックスもついて来た。


サダルストリートの近くの喫茶店で彼はチャイを注文した。勿論俺の分も。

「まず僕が飲む。その後で飲んで」と彼は俺のチャイをまず一口。安全であることを確かめた。

彼らはとても紳士的だった。

日本の話を色々した。「僕は日本がとても好きなんだ。でも日本人は僕の顔を見るととても変な顔をする。地下鉄で席を譲っても。僕はこんなに日本が好きなのに。どうして?どうして?」とか言っている。

俺もインドでいきなり1000ルピーぼったくられたことなどを話すと、彼は「同じインド人として誤ります。ごめんなさい」と言った。

そんな話をしているときに俺は、ふと思いついた。
そして彼らに頼んでみた。
「日本語を教える代わりにカルカッタを案内してくれませんか?」

今までもカーリー寺院や、タゴールハウスに行ってみたが、どうしても、何かのごたごたに巻き込まれてしまい、楽しい思いをすることが出来なかった。

カーリー寺院では物乞いに追いかけられ、寺のスタッフを名乗る人に勝手に案内されて、金を取られそうになったので、友達と二人で逃げてきた。

タゴールハウスでは、タクシーの運ちゃんが道に迷い運転手が道を聞きまくり、1時間半もかかってしまい、、道中交通渋滞で大事な車体にオカマを掘られるわ、道で売っている花を車で轢いてしまい口論になるわで大変だった。

そういうわけで彼らに頼むと、彼らは大喜びで「いいよ、いいよ」と言って来た。

そういうわけで彼らはカルカッタを案内してくれることになった。

俺に声をかけてきた男はジミー、彼の友人はアレックスといった。



<2日目> 街をぶらぶら


待ち合わせの時間に場所に行くと、彼らは来ていた。

行こう!どこに行くのかと思えば、ガンガー(ガンジス川)を案内してくれるという。

彼らは俺が物乞いやタクシーの運ちゃん、リキシャのお兄さんに付きまとわれないように両側から守ってくれる。

しかもタクシー代、バス代、お茶代、全て彼らが出してくれる。

のどが渇いたときのミネラルウォーター代、コーラ代まで出してくれる。

アレックスは俺を自分の恩師に紹介したいという。もしよかったら是非来てくれ!という。

「僕は大学でベンガル語を先生から教わっていました。インドでは教師はとてもとても尊敬されます。自分の親よりも尊敬されます。だから学校を卒業した後も関係をとり続けるんです」という。

学校の先生に会いに路地に入る。先生は遅れて入ってくる。

先生を囲んでお茶を飲む。

先生は確かに何かオーラが漂っていた。

彼らはヒンズー語と英語を混ぜて、先生に俺の事を紹介していた。

日本から来たこと、初日にいきなり1000ルピーぼったくられたこと、インドの文化に興味があること、マザーハウスでボランティアしていること、等等を。

先生は彼らに言った。(多分こんな感じ)

「良く分かった。生徒の友達は私の生徒も同然だ。しかし、彼が友達ならなんで彼はホテルにとまっているんだい?

どうだ、アレックス。君の家に泊めてあげてはどうだろう?


「わかりました先生。友達よ、明日の朝ホテルはチェックアウトしたらどうだい?僕の家で僕の家族に君を紹介するよ。全然問題ないよ。何も危険なことないし」

俺はこの展開にびっくり。でも、なんだかいくら金を取られても命までは奪われないだろうと思ってたし、なんだか面白くなってきたので、一応オッケーした。

先生は忙しいらしく30分ほどで出て行った。

その後、彼らはビクトリアパークを初めとする、夜のカルカッタを案内してくれた。
日本人一人だと絶対に無理な観光だろう。

そして次の日、俺はホテルをチェックアウトすることになった。



<3日目その@> この日も街を観光


この日はボランティアは休み。

ホテルをチェックアウトして待ち合わせの場所へ。

アレックスは来ていない。ジミーによると「アレックスは家を掃除している」と。

ジミーと朝飯を食う。インドの大衆食堂でインド料理をご馳走になる。

この時もジミーはまず自分が食べて見せてから俺に渡した。

こいつめっちゃいい奴やん!!

しかし彼らは俺にべたべたしてくる。肩を組んできたり、腕をつかんできたり。

「もしかしてホモなのか?」

と思う。

しかしインドでは仲の良い男は普通にべたべたする習慣があるそうだ。

アレックスと合流し、ガンジス川沿いにあるカップル向けのミレニアムパークやら、アレックスの親戚が働いている百貨店やらをぶらぶら案内してもらう。

先生にもまた20分ほど会ってお茶をおごってもらった。

この日も、交通費、食費、全ておごりだった。

しかもアレックスはずっと俺のキャリーバックを持ってくれる。

はっきり言って至れり尽くせり!!

この間、ジミーはずっと、

「僕達は友達だ、僕達のこの経験を忘れないでくれ、僕が日本に行く時は同じようにいろいろと世話してね。約束だよ」

とずっと言っていた。本当にずっと言っていた^^。
多分一日中言っていた。

俺は「日本語は教えなくていいの?」

と聞いたが、

「もう今回はいい。僕は忙しいし、君にとっても時間がない。日本語より大事なことがあるよ」とか言っていた。

それじゃあ世話になりっぱなしで悪いと思って俺は、彼に「いやいや、そういうわけにはいかない。後で教えるよ」と言った。

ジミーもアレックスも俺のために仕事を休んできたらしく、頻繁に携帯電話でやり取りをしていた。

<3日目そのA> お宅訪問!!ウルルン滞在状態


街を案内してもらった後アレックスの家に行く。

アレックスには二人の妹と二人の弟がいた。

家は水道が通ってなくて、水は全て汲んできた水。

トイレもボットン便所だった。

ホテルにいたときは、お湯が出なくてびっくりしたが、この家はなんとシャワーもなく、布を腰に巻いて、カメの水を被る、インドの一般的な方法だった。

俺はもう大興奮!!!

初めてお母さんの手料理をスプーンでなくて手を使って食べる。

インド人はみんな家族が一つのベッドに固まってテレビを見る。

お母さんはとても尊敬されるらしくみんなお母さんにすごく甘えている。

とても微笑ましかった^^。

そして、アレックスは俺にインドの正装の白い服をあげるという。(写真)

写真も撮って大いに感動!

アレックスの妹は、俺の携帯電話を面白そうに見ていた。

実は、俺はインド人女性と話すのはこれが初めて。

インドでは女性の地位はめちゃくちゃ低いらしくて、80%の女性は働かないで家にいるらしい。

そして、街で話しかけても返事すらしない。とても保守的な考えらしい。

彼女に俺が明日日本に帰ることを告げると、

彼女はたった一晩しかいない俺に対して

涙ぐんでいるではないか!!

そして「この携帯に私の番号を打ち込んでもいい?そうしたらまた電話できるから」という。

そんなむちゃな!


日本とインドをしかも携帯で話したら一体いくらかかることか!

彼女は日本が世界のどこにあるか、携帯電話の仕組みが良く分かっていない様子。

多分インドのどこかに日本があるのだと思っているのだろう。

アレックスは「やめとけ」と一喝。

彼女は落ち込んで部屋を出て行ってしまった。

まさに世界ウルルン滞在!

俺の楽しさは最高潮になった。



<4日目その@> 最後の日、彼らのもてなしは続いた・・・


アレックスは俺と一緒にベッドに寝て、一晩中、蚊取り線香を取り替えたり、窓を開け閉めして温度調節をしてくれていた。

そして、朝の4時半に起こしてくれた。

そう。俺はマザーハウスにボランティアに行かないといけない。

アレックスは俺をバスで送ってくれた。もちろん彼のおごりだ。

キャリーバックはアレックスが後で持ってきてくれるという。


ボランティアが終わり、彼らと待ち合わせる。

彼は俺のために送別会を開いてくれるという。

彼らについていくと、

めちゃくちゃ高級そうなレストラン!!

表には「クレジットが使えます」というビザやマスターカードの表示があって、しかもインドでは本当に珍しいのだが、店の中に冷房が効いている!!

店の人に連れて行かれたら一番奥の席を予約していたらしく、アレックス、ジミー、先生と一緒にそこに座る。

そして、あとは、ビールを勧められ、「牛はどうだ?羊はどうだ?」とどんどん食べさせてくれた。

俺なんかにここまでしてくれていいんだろうか?

そしてジミーは、

「僕からプレゼントがあるんだ」

と俺が結婚した時に、新郎が身に付けるネックレスと新婦が身に付けるブレスレットをくれた。

「結婚したらこれをつけて僕達に写真を見せて」という。

先生も「これは私からの贈り物だ」と指輪をくれる。

「このシルバーは本物だ、そしてこれはトパーズだ。トパーズは運を呼ぶ。君の将来のためだ」と言っている。

ほんまにもうやりすぎ。

俺はもう感動するしかなかった。

しかし楽しかったのはここまでだった。


<4日目そのA> 予想外の展開「なんじゃこりゃぁ!(by太陽にほえろ)」


俺は先生に軽い気持ちで聞いてみた。

「先生、僕、日本の友達にお土産を買って帰りたいんですけど何がいいんでしょうか?」

先生真剣に考える。

「君には女友達は何人いるんだい?大事な友達は?そして普通の友達は?」

「え〜と、普通の友達20人、大事な友達は女3人男2人です(適当)」

「そうか。普通の友達には紅茶がいいだろう。紅茶といっても安物はおがくずが入っている。しかしそれではダメだ。紅茶は私がいい店を知っている。そして男友達には同じ紅茶でも高級な紅茶がいいんじゃないかね。そして女友達にはカシミヤのスカーフがいいかもしれないね。少し高いかもしれないけど一生使えるよ」

「はあ、はい。それっていくらぐらいするんですか?」と俺。

先生計算する。

「全部で$500くらいだ」


俺はうんうんいいながら聞いていたが、値段を聞いて飛び上がる。

高っ!!

ここで断っても良かったが、インドでは先生はむちゃくちゃ尊敬されているような印象を受けたし、

もし断ればジミーとアレックスの面子を子割ることになるだろうと思った。

そして先生にも悪いなと思った。

というわけで、数を減らして、$250くらいにしてそれを買うことにした。

急速に帰国後の清算について頭がめまぐるしく動き出す。

俺はジミーとアレックスに付いて来てもらって、ATMからクレジットカードで金を引き出した。

そして、レストランに戻り先生と食事を続ける。

ジミーとアレックスは、俺が外に出ると暑くて疲れるから、二人で買い物をしに行ってくれている。

彼らは本当にいい人だ。でも貧乏学生に$250は痛いよ、と思っていると、先生が俺に話しかけてきた。

「さとし。これがインドの文化なんだ。金じゃない、心だ。喜びはいつまでも消えない。私達は君が喜んでくれるのを見るために君にプレゼントをするんだよ。君も今回は彼ら二人にとてもお世話になったと思う。どうだね?君からも彼らにプレゼントをしたらどうだね?君から二人に行ってごらん?きっと喜ぶよ」

先生の言葉続く。

「彼らは若い。だから多分電化製品が喜ぶんじゃないか。携帯電話とかいいかもしれないね」

は?と思う。俺はマジで英語が分からなかった振りをしようかと思った。

ケータイっていくらするんだろう?一つ$50くらいなら何とかなりそうだが・・・・。

「ケータイは$50くらいだね。でも良く壊れてしまう。ソニーの電話はとてもいい。これなら永久につかえるんだ。ソニーの携帯は$130と$100の二つがあるよ」

あのーソニーの携帯は日本ではすぐ壊れるんですけど・・・・・と突っ込もうかと思った。

しかし、一つ$100以上か。全部でいくらになるんだろう?と頭の中で計算していたら、

「君の悩みを聞いてあげてもいいよ。なんとなく君の考えていることが分かる。言ってごらん」と言ってくる。

「先生、僕は勿論、みんなにプレゼントがしたい。でも僕はまだ貧乏な学生なんです。」

「そうかそうだろうと思った。でも私がの力で多少携帯電話を安くすることが出来るかもしれない。携帯電話は電話は私が電話会社に電話して少しやすく買える様に取り計らってあげよう

といって、携帯を取り出して店に電話を始めた。

ほんまかい!とまたまたぶっとび!この先生はインドではどれだけ偉い人やねん!と思う。

そうこうしているうちにジミーとアレックスが無邪気に汗をたらして戻ってくる。

確認すると、お土産は数はあっていて、残高も正しい。

お釣りも正確にくれた。

俺はもう、たかが数万円、痛くも痒くもないし、やったれ!と思って

二人にプレゼントすることを告げた。二人とも本当に?という顔をしながらもとりあえず喜ぶ。

ジミーは、「そんな高いのはいらないよ。携帯なんかより安い腕時計でいいですよ。」とか言っている。

しかしそんなこんなで俺はガンガン万単位で金を遣っていく。


そして先生がトイレに行くため席を立った。

その間、ジミーとアレックスが言う

「友達よ。先生には今回とてもお世話になったと思うんだ。先生が僕に提案をしてくれたお陰で君は僕の家に泊まることも出来た。どうだろう?先生にも何かプレゼントをあげては?」

またまたぶっとぶ。もう勘弁して!と思ったが、

どうせなら最後までいったろう、というもう一人の自分もおり、なんだか感覚も麻痺してきているのがわかる。

トイレから戻ってきた先生に二人が「是非先生にプレゼントをしたい」と言う。

先生本当に嫌そう。「いいよいいよそんなこと。私にはたくさんの生徒がいるし、生徒からいつももらってるんだから」

俺はよかった、助かった!と思う。

「先生、そんなこといわずに是非もらってください」と二人は続ける。

「いやいやいいって」と固辞し続ける先生。

アレックスが俺に「友人よ、君からも是非先生に頼んでくれ」という。

俺は、言いたくなかったが、とりあえず二人に合わせて言った。

「先生、僕からも言わせてください。お世話になったからプレゼントをしたいです。」

先生断ると思いきや、

「君まで頼むのなら仕方ない。プレゼントを受け取ろう」と答える。

結局先生にもプレゼントを渡すことに。


その後、4人で携帯電話屋と腕時計屋を回り、俺はクレジットで彼らのためにプレゼントを買った。

彼らは俺に一回一回、クレジットの額を確認して、間違いのないことを示しながら事を進めていった。

そして、そのまま先生のマイカーで、専属のお抱え運転手運転の元、空港まで俺を送ってくれる。

そして空港で別れる。

最後の日の展開が急すぎて、ぶっとびまくり。

最初は後ろめたさがあったが、だんだんしびれて麻痺していくのが分かったし

もうトランス状態。最初は少しへこんでいたが、段々楽しくなってきた。



<まとめ> 考察(笑)。これは一体何だったのか?俺にとって一体何が疑問なのか?


俺は、正直言って今は真相は闇の中だが、騙されているって感覚はあんまりなかった。

最後の日、金を払う段階でハッキリと断ればよかったのかもしれない。
でも、払えない額でもなかったし、もし、これがインドの慣習なのなら、たかが5〜6万程度でそれが学べるのなら安いもんだと思った。

だから金を払ったことについては後悔していない。

俺にとって疑問なのは一つ。

彼らは俺を本当にもてなしてくれて、本当にインドの慣習として俺に物を買うように求めたのか?

それとも

最初から俺に見返りを期待して、最初から携帯電話や腕時計を買ってもらうつもりで俺にウルルンや、至れり尽くせりをしたのか?このためのフィクションだったのか??

ということだ。

もし、騙すつもりだったら、彼らが俺を心配してくれていた態度、表情、そして、アレックスの妹の涙、どれをとってももう完璧だと思う、疑う余地がない。でも正直俺を騙す気配なんて全然感じられなかった。預けた荷物もそのまま。むしろアレックスの家に忘れてきた洗濯物を持って来てくれたくらい。パスポートも金もなくなっていない。


インド好きな友達によると、インドには、喜捨の精神というか、金持ちは金を使うことで心が洗い清められる、という考えがあるそうだ。だから彼らの行為や誠意は信じてもいいんじゃないか、と言う。

でも、俺はインドの貧富の差がどれくらいなのかも分からない。
インドの物価は日本の10分の1だ。

彼らは貧乏なインド人ではなかった。クレジットカードも持っていたし、携帯電話も持っていた。ジミーは金を使いすぎた俺を気遣って、日本にまで電話をかけてきてくれた。身なりもジーパンをはいていたりかなりいい生活はしてそう。

大学まで行くインド人はかなりのエリートだと聞いたが、彼らは大学は出ていると聞いた。しかし実際彼らがどんな生活をしているのか全然わからない。

本当に彼らの価値観で今回の状況が進んだのだとしたら、
もしかしたら彼らは俺よりいい暮らしをしているのかもしれない。

もし、彼らが本当に友達として俺に対して至れり尽くせりしてくれたのなら、日本人として、彼らに対して冷たい態度をとるのは恥ずかしいことだと俺は思う。

日本に来るはずのジミーをもてなしたいし、彼らともこれから連絡を取りたい。

しかし真相は闇の中。


もしインドの文化に詳しい方がこれを読んでおられたら是非意見を聞かせて欲しいと思ってます。本当に知りたいです。