★おはぎ★
とにかく別名の多い生菓子です。「萩の餅」「かいもち」「はぎもち」「ぼたもち」 「萩の花」「北窓」「夜船」「隣不知」等々。「夜船」はいつのまにか着く「北窓」は月知らずと 「搗く」にかけた洒落であります。「隣不知」はおはぎの生地は搗く音がしないので「隣知らず」 、煮た小豆を粒のまま散らしつけたものが「萩の花」に似ていることから「萩の花」「萩餅」とも 言われています。「かいもち」は餅の中でことに柔らかいので「カユモチ」が訛って「かいもち」 となったといわれています。女房言葉で萩餅を一見柔らかであるから「やわやわ」とも言われます 。萩餅とか牡丹餅を萩の花、牡丹の花と考えられますが、蒙古語・満州語にボタに似た言葉で「米 」を意味する語があり、マレー語にはハギに似た言葉で「飯」を意味する言葉がありこれからボタ 餅やおはぎに使われたという説もあります。元禄の書には「民家の食にして貴人の食するは稀なり 、杉折には詰め難く晴れなる客には出し難し」とあります。おはぎが上品なものになったのは幕末 ごろからであります。*女房言葉=室町初期頃から宮中奉仕の女官が主に衣食住に関する事物につ いて用いた一種の隠語的な言葉(たべもの語源辞典より)
★敬老の日★
敬老の日は建国記念日とともに昭和41年6月25日に制定された祝日で、「多年に 渡って社会につくしてきた老人を敬愛し長寿を祝う日」とされています。昭和26年に9月11日 から1週間を老人福祉週間と定めて老人をいたわり労をねぎらうことをはじめ、これを「年よりの 日」と言いました。昭和38年には老人福祉法が制定され9月15日を「敬老の日」として広く国 民が老人の福祉について関心と理解を深めなお且つ老人が自らの、生活向上に意欲を高めるように する日と決めて昭和41年老人福祉法制定日の9月15日を踏襲して「敬老の日」が定められまし た。
★さまざまな長命の祝い事★
- 60歳(還暦)
- 生まれ年の干支に還るという意味。赤ん坊に見立てて赤いチャンチャンコ や頭巾を贈るならわしがあります。また紫の布団を贈る習慣もあります。紫は高貴で延命長寿のし るしとされ紫には虫もつきにくいので病気の虫もつかぬというまじないの意味もあります。
- 70歳(古希)
- 唐の詩人・杜甫の詩の「曲江」の一節「人生七十才古来稀なり」に由来し ています。
- 77歳(喜寿)
- 「喜」の草書体が七十七才と読めるので喜の字を祝うという意味です。 「老松」を歌って祝うことが多いそうです。
- 80歳(傘寿)
- 「傘」の略字が八十と読めるからです。
- 81歳(半寿)
- 「半」という字を分解すると八十一となります。 また将棋盤の目が81あることから「盤寿」ともいいます。
- 88歳(米寿)
- 「米」の字を分解すると八十八となります。また「よねの祝」ともいい特 に目出度いとされています。餅をついて紅で寿とかいて知人に配ることもあります。
- 90歳(卒寿)
- 「卒」の俗用としての字は九十であるからです。
- 99歳(白寿)
- 百から一をとると「白」という字になるので、引き算によってできた言葉 です。
- 100歳(上寿)
- 最も上までいきついたという意味です。長寿を上中下と分けて80歳を 中寿、60才を下寿とも言います。
- 108歳(茶寿)
- 「茶」の字を分解すると十が2つ、八十と八になり、合計108となり ます。煩悩の数出もあり悟りの境地に入る年であるかもしれません。
- 111歳(皇寿)
- 「皇」の白は九十九、王は十二で合計111となります。
★ちまき★
芽巻とも書きます。ちまきは中国の故事によると、ある王族の自殺を哀れんで里人が 5月5日に竹筒に米を入れて王族が身を投げた池に祈っていたのが発祥とされています。これが漢 の武帝の頃になると煉樹の葉で包んで五彩の糸で縛るようになり、これは竜が恐れるものとされて いました。今日、船に乗って海を渡る人々を五色のテープで見送るという風習の遠い起源もここに あると考えられています。竜が恐れるというのて5月5日の端午の節句にちまきを食べるようにな りました。唐の時代にはちまきは悪鬼をかたどったものであることから、これをねじ切って食べれ ば悪鬼を降伏させるとされました。盛岡・金沢・京都の北部では「まき」愛知県では「よしまき」 山口県では「ささまき」と呼ばれています。多く巻くことから「千巻」と書くところもあります。
★御手洗団子(みたらしだんご)★
竹串に小粒の団子を5ケ刺して醤油でつけ焼きにしたものです。昔は毎年6月19日 もしくは20日から晦日まで京都・下鴨神社に参拝して境内の御手洗川に足をひたし無病息災を祈 りました。これを御手洗参りとか御手洗会(え)といいました。御手洗川は参拝者が手を清め口を すすぐところですが、ここでみたらし団子を売っていました。御手洗(みたらし)とは参拝者が神 仏を拝む前に手を清め口をすすぐところという意味があります。1本には団子が5ケ刺してありま すが1番先がやや大きく2番目との間が少しあいています。この団子は厄除けが目的で、1ツ目は 頭で下の4ケが手足・体で人形を意味しており神前に供えてお祈りをし家に持ち帰って醤油をつけ 火にあぶって食べると厄除けになるといいます。